おのにち

おのにちはいつかみたにっち

あったかお茶生活3ヶ月目

ここ3ヶ月ほど、職場に温かいお茶を持っていく、という健康生活を送ってます。

きっかけは今年の冬、職場でネスカフェグストを導入したこと。
これ、豆乳ラテやら抹茶ラテやら、様々な飲み物がいただける優れもの(ただし自宅に導入するにはドリンクカプセルのゴミが結構かさばるし、単価がお高い!)なんですが、調子に乗って飲み過ぎてしまったらカフェイン摂取量が増えるし、肌は荒れるしいいことがない…。

カフェインって、あまり摂りすぎると効かなくなってしまうんですね。
コーヒー飲んでもお昼の眠気が覚めなくて愕然としました。

今までは粉末の番茶飲んで、眠いときだけインスタントコーヒーだったから、1日中カフェイン生活はちょっとまずい。

他にもおしゃれな紅茶がいろいろ飲めるネスカフェスペシャル・Tなんかも導入したので、何かと誘惑の多い職場のドリンクコーナーは1日1回ぐらいにして、後は自宅からノンカフェインのお茶入りの魔法瓶を持参することにしました。

という訳で今日は一日800ml、健康お茶生活の体験レポです。

 

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びわの葉は甘くて美味しい!?

 

どうせなら今まで飲んだことのない、健康に良いお茶をいろいろ試してみよう…と思って、最初の1ヵ月はびわの葉茶。
これが美味しかったんです!
番茶っぽくて癖もなく飲みやすい。ほんのり甘い。

 

おらが村の健康茶 びわの葉茶 72g(3g×24袋)

おらが村の健康茶 びわの葉茶 72g(3g×24袋)

 

 ただし効能に注意。
むくみに効く…つまり利尿効果半端ねぇ!

飲むまでは正直舐めてました。
利尿作用なんて、コーヒーや紅茶にもあるし。
お茶ごときでそんなに効果があるものか…と。

ところが実際飲んでみると、1時間に一回トイレに行きたくなって泣きました。
これはトイレにちょこちょこ行ける環境下じゃないときついかも。
初めて飲む方は、お休みの日に自宅で試してみてから…をオススメします。

でも何日か続けると、顔がすっきり、靴が緩くなってきて笑えます。
すごいぞ、本当に人体の7割は水分だったんだ!

難点は本気でトイレが近くなること。
トイレがすぐそばにあるデスクワークの人向けかもしれません。これ飲んで営業行ったら泣くわ。

飲み過ぎた翌日は絶対むくむので、そんな時用に準備しとこうと思いました。
予定のない週末に家で飲んでもいいかも。

むくみが気になる人には良いお茶だと思います。
何より味が美味しい、飲みやすい所がいいよね。

 あとこのお茶、国産選ぶと少しお高いわ…と思ってたんですが何と手作りした人のレポが!

www.jyajyayome.com

びわは長崎とか、暖かい所が産地のイメージだったのですが、最近は耐寒性の高い品種も増えているとのこと。

びわの木欲しいです…だんだん園芸に手を出したい歳になってきました安西先生!

 

ルイボスティーは万能?

 

さてびわの葉茶を飲み終わって、次の月はルイボスティーにチャレンジ。
こちらはメジャーですよね。

近所のスーパーでも売ってますし、いろいろなお店で見かけます。
効能もなんかすごい。抗酸化作用とか、肌糖化を防ぐとか。

味は少し癖があって、木の根っこみたいな匂いと薬臭?がします。
鉄っぽい番茶って感じです。

 

 効能が目に見えるものではないので、一か月飲んで抗酸化に効いたか?と言われると正直微妙。

でもこの時期の生理がすごく軽くて驚きました。
なんか鉄クサい…と思いながら飲んでましたが、調べてみたらルイボスティーってホントに鉄分が含まれてるんですね。
私は一日800ml飲んでたから、お茶だけで一日分の鉄分が賄えそう。
正直味と匂いは癖があって少し苦手なんですが、頑張って定期的に飲もうと決意しました。

なお、お高い商品貼ってますが実際に私が飲んでるのは近所のスーパーで売ってた7&Iの安い奴です(笑)
それでも貧血には効いたから、充分だと思いますよー!

 

ゴボウとドクダミに流されて


最後の月はごぼう茶&どくだみ茶。

この月だけなぜ2種類かと言うと…便秘によく効くと言うごぼう茶、本気で効きすぎて常飲できなかったからです(泣)

 

 

味は香ばしいほうじ茶、後からゴボウ風味、って感じ。
鉄臭いルイボスよりは飲みやすい気がしましたが、私には効きすぎた。

買った後に気が付いたのですが、私もともと快便だった…。
なぜ買った?それはダイエット効果大、の言葉に惑わされて…(泣)
とりあえず時々来る便秘の日に飲もうかな。

その後近所のスーパーで買ったのが健康どくだみ茶。

ドクダミ茶はルイボスと同じく肌糖化防止とか、美肌効果が謳われてますね。
ただ私が買ったのはいろいろミックスされていて飲みやすくなっているバージョンなので効き目はどうかなぁ。

昔冷え性改善のために、漢方の煎じ薬を毎朝煮出して飲んでいたのですが、あの激マズさ、色の濃さを思い出すと、美味しくてマイルドな色合いのお茶は効能が薄まっているような気がしてならないのです…。

でもこれってただの先入観なのかな?
理想は美味しくて健康にいい、なのですが…誰かそんな商品教えろ下さい!

 

健康お茶生活・まとめ

 

そんな訳で健康お茶生活、わりと簡単節約になるからオススメです。
お湯を沸かして、800mlの魔法瓶にお茶を1~2パック、後はお湯を注ぐだけ。
本当はヤカンで煮出すのがいいらしいのですが、ちょっと面倒なのでそこは端折ってます。
なお魔法瓶は少し失敗しました…。
車移動だし、なんでもいいやとAmazonで1番安い魔法瓶を買ったら上蓋のパッキンが外れやすくて二回漏らしました。
ただ保温性は抜群なので、休みの日に家で飲む用にしようかなー。

 

 

魔法瓶はお弁当専用バックに入れていたので被害が最小で済んで助かりましたが、電車の中とかだとほんとに困るよね。

今度は軽くてかわいい、安心のメーカーものに買い換えたいと思ってます。
りょうさんの記事を読んだら、やっぱりタイガーかな?

我が家も子どもたちの水筒がタイガーなんですが、パッキンの確認をしなくても漏れたことがないので。子どもに雑に扱われても壊れない、ってやっぱり凄い。

 

ryo71724.hatenablog.com

 

なお、効能を実感したかったから1ヵ月間同じお茶を飲む生活×3に挑みましたけど、毎日800ml同じ味の液体を飲む、って謎の修行感が得られて凄かったです。

 

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飽きる…さすがに飽きるよね…。
今後は日替わりで、色んな味を楽しんで行きたいと思ってます。


いいか…無理な借金をしなくても、悪い男に引っかからなくても、日々の暮らしの中で苦行は作れる! (何の話だ)

 

江波光則「屈折する星屑」と私たちの生き方

今日は江波光則さんの小説「屈折する星屑」の感想。
宇宙の辺境にある、小さなスペースコロニーで暮らす青年の青春と、コロニーの終わりの物語。
物語としては終末後の地球を描いた「我もまたアルカディアにあり」の方が好きかも。

 

yutoma233.hatenablog.com

 


「屈折する星屑」はタイトル通りかなりひねくれていて、誰も救われない。
ただ独特のこじらせ感は相変わらず面白かった。

少し使い古された言葉を使うと、江南さんの物語は近未来のライ麦畑なんだと思う。
青春の屈折した、砕けそうで脆い輝き。
そういうのが好きな人にはお勧めの1冊です。

 

屈折する星屑 (ハヤカワ文庫JA)

屈折する星屑 (ハヤカワ文庫JA)

 

 


大体のあらすじ


主人公は宇宙の辺境コロニーに住む青年ヘイウッド。
上にも下にも地面があり、真ん中に作り物の太陽が浮かぶ狭い世界で、中空を空飛ぶマシンで駆け抜ける、危険なレースにハマっている。
後ろに相棒で恋人のキャットを乗せて、彼女と自由に飛び続けられるならば何もいらない、そんな日々。
ところがある日落ちてきた巨大な宇宙船がコロニーを貫いて、彼の日常を変えてしまうのだった…。

ヘイウッドの暮らす宇宙コロニーは世界から取り残されていて、未来への希望は見えない。しかしただ生きていくだけなら何の支障もない、そんな時間の止まった場所。

主人公は自分を取り巻く世界に興味を持たず、自分の宇宙の端っこコロニーが何を財源に成り立っているのかも知らない。
楽しい事は命がけのレースだけ、それから恋人キャットがいればいい。

主人公の現実から逃げて楽な方へ流れてしまう感じ、無謀なことに命をかけてしまう危うさ、自分の怒りや悩みについて深く考えず、世界すら知ろうとしない態度がまさにライ麦畑である。

彼のコロニーは放置されている割に金があり、しかも何故か上に立つ人間より下っ端の方がたくさんもらえる仕組みになっている。
つまり苦労して起業するより、飼い慣らされて言われた仕事をこなす方が儲かるシステム。主人公だって、月に数度のアルバイトだけで高価なマシンを買うだけの収入を得られる。

貧乏なはずの、見捨てられたコロニーの収入源は何なのか?
なぜみんなそんな暮らしに疑問を抱かず、静かに鬱々とこの街で暮らし続けられるのか?

終盤、うわぁ…な真実が明らかになり、その後物語はなんともモヤッとなラストを迎える。
すべては明確に暴かれ、主人公は一応復讐を遂げるのだけれど、本当にそれに意味があるのか?と考えさせられてしまう。

屈折してるのは星屑じゃなくて著者なんじゃ…?と言いたくなるくらい辛辣な結末だった。

江波さんの描く主人公って、だいたい煮え切らなくてクソッタレで反社会的。
冷めてるくせにロマンチストで、集団に属すのは苦手なくせに寂しがりや。
ハードじゃなくて、ハーフボイルドなのよね。

でもこの煮え切らなくてウダウダ悩んでいる感じは結構好き。
組織なんてくだらない、と思いながらも一人では生きる意味を見つけられない。
まさに現代の人間像だと思います。

それからSFの皮を被ってるけど「我もまたアルカディアにあり」「屈折する星屑」で江波さんが揶揄しているのは私たちの生活だと思う。

大きなシェルター型マンションに閉じ込められ、衣食住を保障されて暮らす「我もまた~」は生活保護そのものだし、「屈折する星屑」で辺境のコロニーがどこから来たのか分からない財源で成り立っている、と言う図式は国からの借金で生きる地方都市のようだ。
江波さんはそうやって私たちの暮らしをシニカルなSFに仕立て上げ、こんな生き方でいいのか?と切りつけてくる。

ただ今のところ、物語の中で示される答えは『お前といれば何処だって生きられる』で。

私も愛は一つの答えだと思っている。
でも恋愛離れが進むこの時代、果たしてそれは万人への答えになるのだろうか、と考えてしまった。

 

恋愛離れ、と言えばコミックバーズで連載中の売野機子さんの漫画、『ルポルタージュ』も凄く面白い。 

【Amazon.co.jp限定】ルポルタージュ  (1) (特典:描き下ろしイラスト データ配信) (バーズコミックス)

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自由恋愛が廃れ、コンピューターが自分に一番合う人間をセレクトしてくれる近未来。離婚率は低下し、気の合った人間同士、穏やかに平和に暮らせるようになった。

感情に振り回される自由恋愛に溺れる人は少し愚かだ、なんて思われている。
そんな社会で起きた、恋愛を介さない新しいコミュニティを巡るテロ。
そして事件を取材する記者に訪れる、唐突な恋。

 

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気の合った者同士で共同生活し、感情に振り回されず穏やかに暮らす。
それはちょっとphaさんの新しい暮らし方を彷彿とさせる。

コンピューターは私たちに、傷つかずに済む理想のパートナーをくれる。
でもそれは本当に理想の相手なのだろうか?
旧来の恋愛の、全てがダメだったの?

そんなふうに、こちらも生き方を考えさせられる物語。
コミックスが楽しみです。

 なおコミックバーズはKindle読み放題で読めるので、加入している方は是非試し読みしてみて!

下のリンクで1話を少しだけ試し読みも出来ます。

www.gentosha-comics.net

 

『ルポルタージュ』、今年必ず話題になる作品だと思ってます。
最新話はかなり気になるシーンで終わってるので続きが楽しみ。

ではでは、そんなわけで今日は生き方を考えさせられる2冊の本の紹介でした。

 

 

すべてオヤジになる日まで

昨日のめざましテレビでオヤジ女子増加中!みたいなニュースをやっていた。
何週目だよ、この話題。
昭和の時代、中尊寺ゆつこさんが描いていたオヤジギャルマンガを思い出す。

めざましTVでやっていたオヤジ女子の3か条はおしぼりで顔を拭く、どっこいしょを口に出す、食べ物の嗜好が渋い、だった。最後好みの問題じゃね…?

 

OLゴルフ説教スイート・スポット vol.1

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オヤジの本質

 

アイアンマン(字幕版)

 

そもそも『オヤジ』のイデアとはなんぞや?
私は本性だと思ってる。

疲れて、取り繕えなくなった時にでてくる素の自分。
どっこいしょ、とかヤレヤレ、とか、長い溜息とか。

おしぼりだって、メイクさえなきゃ顔をガシガシ拭きたいですよ。
暑すぎだろ、日本の多湿の夏!

食べ物の嗜好はともかく、オヤジっぽさは『疲れ』と結びついているような気がします。

だからオヤジはオヤジだからみんなオヤジ臭い、ではなく、オヤジ世代に疲れている人が多いだけなんじゃ?と。
たまに疲れていない(もしくは疲れをださないように装っている)綺麗なオヤジもちゃんと生息してますからね。

疲れすぎて、全てがめんどくさくなって、気を使わなくなるのがオヤジ化の実体なのかも。

ニュースの中で、声の大きなオバちゃんが女の子にはかわいくいてほしい、なんて言っていたけれど、オバちゃん化とオヤジ化はイコールだと思うので、自分は気を使わない道を選んだのに若人には戦いの道を強いるのか…!と思ってしまった。

 

確かにかわいい女の子がキャッキャウフフしている様子はめっちゃ癒される。

春はあけぼのシリーズにいれたいくらいである。
夏の女子大生の白ワンピはいとおかし、水着もまたよし。

でも実際は毎日毎日満員電車に詰め込まれ、朝から晩まで働いて。
それで溜息つかずにいられるものか。

だから金曜日の夜くらい、ビール飲んでクワーッ!しても良いではないか。
クワーッ、ペッ、まで行ったらさすがに引くけど。

疲れていたら可愛くないぞ、なんて言葉に泥団子投げつけたくなる日もあるよね。
そんな時は可愛さで周囲を癒すより、本能のままに枝豆食べて靴脱いで、自分を癒したらええねんええねん。

それで月曜日も仕事に行けるなら、クワーッは魔法の言葉だよね。
なおペッ、はチルドさんにブコメしてあげてね、喜ぶから。

 

全てはオヤジにならないで

 

全て緑になる日まで (白泉社文庫)

全て緑になる日まで (白泉社文庫)

 

 

さてさて、そんな訳でオヤジ化は本性説を勝手にでっち上げる私ですが、タイトルみたいに全てがオヤジになる、オヤジ化を強制される世界はちょっとイヤです。

たまにいるじゃないですか、素の方がエライ、みたいな言い方をする人。

たとえばこないだ居酒屋で見かけたのはベリーニ(桃とスパークリングワインのカクテル。うまい)対ホッピー(ビールテイスト飲料。うまい)のマウンティング対決。

「えーべリーニかわぅいー!私なんてホッピーだよぉー」の上り下りするイントネーションから漂うマウント感はなんなのか。それよりべリーニとホッピーが同じメニューに並んでる居酒屋のカオスにつっこめや。

それから私なんてホッピーってなんだ。
謝れ、お前ごときになんて呼ばわりされたホッピーさん60年の歴史に謝れ!

 

前に増田で、ヒールが辛すぎる、だからヒールを廃止しろみたいな話を見た。
立ち仕事でヒールが辛いのはよく分かる。
たくさん歩くときにヒールを履くなんて拷問だ。
でもヒールを廃止しろ、はなんか違う気がする。

増田の職場にヒール着用という規約があって、それを廃止してくれ、なら分かる。
けど靴屋で売ってるヒールを全て廃止しろ、はやっぱり違うよ。

履きたくなければ自分がやめればいい。
街からヒールが無くなれば履かなくて済む、は子どもの発想だ。

増田だって、時にはヒールでパーティに出たい日もあるかも知れないじゃないか。
ホッピーとベリーニだってそう。お互い時々違うものを飲みたい日だってあるはず、なんなら2杯飲めばいい。

オヤジ化は素に帰るってことだと思うから、疲れた時は誰でもオヤジに戻ればいいと思う。ただ、いつも同じモードじゃつまらない。

 

この話のタイトルは「全て緑になる日まで」という大島弓子さんの漫画から取りました。
ヒロインは最後に「この世界の全てが緑に満ちたなら」と思うけれど一方ではそれがままならぬことだと分かっている。

真緑色の地球もきっと綺麗だけど、コンクリートジャングルや鳥取砂丘、五色沼があるからこそ世界は美しい。世界の価値は多様性にある、と私は思う。


ホッピーもハイヒールも、ただの物質にすぎない。

オヤジ女子、草食系男子、なんてどっかの広告代理店が作ったようなレッテルに縛られないで、あなたはあなたでいればいいのだ。

『私』が着るもの、食べるもので変わるなら、たった一度の人生、両方楽しまないでどうする。

今日はスニ―カーでホッピー、明日はハイヒールでベリーニ。
誰かとは違うのよ、なんてつまらない意地を張るよりも、両方を軽やかに渡って行けばいい。
私は私、何を着ても飲んでも自由。
ナントカ女子、よりきっとそんな風に生きるほうが楽だし楽しい。

…ただ女性の痛風が増えた、はちょっと気になるな…。
そこをもっと追求するんだめざましテレビ!と文句を言って今日はおしまい。

 

愛してるよ、さえ明日になれば

長いトンネルの中でハンドルを握りながら、昔似たような長い長いトンネルの中で別れ話をしたことを思い出した。

トンネルは不思議だ、光が消え景色が見えなくなって、音さえも籠もりだす。
ここはどこなのか、いまはいつなのか。

長い長いトンネルは、ハンドルを握る私をあの頃に引き戻す。

 

それはとてもよくある話で、少し距離のある街に住む彼が、私と会えない一度の週末に浮気をしてそれを打ち明け、許せずに別れた、たったそれだけの事。

鮮やかな夏の光の中、湖畔沿いの道を笑いながら走っていたのに、暗いトンネルの中で思わぬ話をされて、トンネルを抜ける前に別れを決めた。
光溢れる湖畔と薄暗いトンネルのコントラストがあまりに強烈すぎて、今でも覚えている。

傷ついたのは別れたことよりも、そのことに対する友人たちの反応だったかも知れない。

たった一度のあやまちで別れるなんて勿体無い。
お互い若いんだし、よくある話。ただの生理現象なんだから。
正直に言ってくれただけいいじゃない。

みんな、女には男を許す寛容さが必要だ、という論調だった。
私もなんとなく、そんなものなのかな、と思うようになった。

生理中だから、と行為を断った私がいけなかったのだ。
そしてその次の週、彼よりも友達の結婚式を優先したのがいけなかった。
なにより彼の生理現象を許せない私の心の狭さが悪いのだ、と。

それでも彼を許す気にはなれなくて、なんとなくモヤモヤした物を抱えていた頃、現在の旦那と出会った。

旦那を含めたたくさんの友人で飲んでいた時、離婚したばかりで欠席した一人の話題になった。

夫に浮気をされた彼女は、二人の小さな子どもを抱えていた。
みんな、ああ…みたいな空気だった。

最初は夫を責める意見が多かった。
小さな子どもがいるのに浮気をするなんて。

でも徐々に、まだ子どもが小さいんだから少しは我慢をしても…とか、誰にでも起こりうることなんだから、みたいな話になってきた。
カラダだけの浮気は浮気には入らないんだ、みたいな。

私はモヤモヤしながらも、世の中そういうものなのかな?と納得しようとしていた。
どうしようもない生理現象に目くじら立てても仕方がない、大人になって、現実を見ようと。実際浮気や不倫なんて、四人に一人は経験済みだと統計も言うし。

それでもお腹の中は、冷たい石を飲み込んだみたいにずっしりと重たかった。

 

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そんなとききっぱりと「俺は嫌だ」と言い放ったのは旦那だった。

みんながしている、よくある話だなんて関係ない。
俺は家族を裏切るのが嫌だ。

静かだけど、力強い口調だった。
真面目じゃん、と冷やかす人もいたし、そんなこと言ったって結局は…と茶化す人もいた。
でも彼は意に介さず、淡々と飲んでいた。
その力強い「俺は嫌」という言葉に私は救われた。

何かを嫌だと言うことは誰かを傷つけることだと思っていた。
だけど旦那の「嫌」は私にとって、差し込む光のようだった。

みんなに合わせなくては、波風を立てないようにしなくては。
そうやって長いものに巻かれて生きるのは容易い。
納得のいかない事でも、みんなが容認しているから…と何となく飲み込んでしまっていた。
でもそうやって胃の中に押し込んだ冷たくて暗い石は、いつか私自身をも曖昧な、灰色のモヤの向こうへ連れ去ってしまうようで、それでも「嫌」を言えなくて迷っていて。

旦那の嫌、に私は曇りを晴らされたような気分になった。
ああ、生理現象だから、誰にでもあやまちはあるから、なんて諦めなくていいんだ、飲みこまなくていいんだ。

もう少しだけきっぱりと生きてもいいのだ、と思った。
自分の『嫌』をちゃんと認めてもいいのだ。

「愛してるよ」なんて重たい言葉さえ、明日になれば嘘になってしまう世の中なのかも知れない。
でもたとえ、人体がそうなるように出来ていようと、社会がそうなっていようと、私が許せないなら許さなくていいし、憤ったっていいのだ。

色んな言葉が手ぐすねを引いて、私を『仕方がない』という諦めの沼に引きずりこもうとする。

でも『愛してるよ』さえ嘘になるなら、誰を信じていけばいいのか。
絶対のない世界で、信じることはオロカなのか?

 

浮気や不倫経験のある友人はたくさんいる。
彼女たちのことを切って捨てたい訳じゃない。
世の中にはどうしようもない感情があることもちゃんと理解している。

でも、周りのことは許せるけれど、自分はそうしたくない。
「私は嫌」と線引きをすることは、灰色のモヤに取り込まれないために、冷たい石に心を凍らせないために、必要なことだったのだ。

かつて浮気をされて、自分が悪いと思い込もうとした私も、復縁をうながした友人たちも、今思えば色んなものに踏みにじられていて涙が出る。
私たちはどれだけ世間に踏みつけられて、それを当たり前だと思って生きてきたのだろう?

 

愛してるよさえ、明日になれば。
たとえそんな世界でも、私は信じていたいし、信じさせて欲しい。
勿論私も裏切らないから。

色んな声が私を揺さぶって、永遠なんてないと嘯くけれど。
信じさせていてね、どうか死ぬまで。

 

…せめて死後なら、位牌をデコピンくらいで許してあげるから。

 

なおタイトルは街角で聞いた米津玄師の歌詞から取りました。

ただ私は聞き間違えていて、「愛してるよさえ明日になれば」どうなるんだろう?と思っていたのに実際は「愛してるよビビ明日になれば」というビビちゃん?に捧げる歌でした…。聞き間違えの方が好きなので聞き間違えたまま採用。

 


米津玄師 MV『vivi』

 

ブログは秘密の宝箱?

先日リアルのお友達と、趣味の話をしてまして。

彼女は最近ヨガを始めたと言っていて。
私が最近ハマっているのはブログ。
そう言ったら、彼女に「ブログって面白いの?オススメポイントはどこ?」と聞かれてしまいました。

はてさて、ブログは確かに面白いです。
書くことは好きだし、小さな交流も楽しい。多分これからも続けていくと思います。
でも、リアルがものすごく充実している友人にお勧めできるかな?と考えた時に、ウーンと唸ってしまいました…。

友人には大きな子供がいて、最近の楽しみはハワイで行われる娘の結婚式。
趣味はフラダンスとヨガで、特にフラダンスは大会に出場する腕前。
仕事、フラダンス、ヨガといつも忙しく飛び回っている彼女。
明るい性格で友達も多く、飲み会やらお茶会やら、いつも誰かと過ごしています。
こんなふうに充実した生活ですから、ヨガのこと、フラダンスのこと、書くネタには困らなそう。

でもヨガもフラダンスも、語り合える仲間がたくさんいるわけじゃないですか。
そういう人がブログを書いて楽しいのかな?と少し考えてしまいました。

その後「楽しいんだけど、パソコンに向かう時間が増えるから目が疲れたり肩が凝ったりするかな」と正直な現実を語ったところ、「私には無理そう!」と言われて少しホッとしました。

 

私がブログを書く理由


私がブログを始めたきっかけは『好きな本について語りたい!』です。
周りにベストセラーやビジネス書を読む人は多いんですが、リアルで麻耶雄嵩好きの人はなかなか見つかりません。

そんなわけでブログは自分のオタク趣味を語りたい、そしてできたら同じ趣味の人とキャッキャウフフしたい、と思って始めました。

その願望は叶いました。
本の話はたくさん出来たし、アニメやゲームの話も出来た。

最初はコメント欄で語り合いたい!とか甘い夢も見てたんですけど。
コメントに2ちゃんや増田の悪口をわざわざ拾ってきて(もしくは自分で書いて)ご注進!目障りだから何とかしなさいよね、と被害者の側に対処を強いる、匿名困ったちゃんが湧いたので閉じました。

承認制にすればいいって?
見なきゃ平和でいられることを、わざわざ拾い集めるようなⅯっ気は私にはありません。

でもまぁ、慣れてくるとブログは一人で書いているだけでも充分面白いもんだ、と思えるようになりましたからいいんですが。


オタクであることを恥じる気持ち


40代の私、宮崎勤を強烈に覚えています。
世代的なものもあると思うんですけど、オタク=ダサイもの、悪いもの、臭いもの…という誤った価値観を刷り込まれ、オタクは隠すのがマナー!と思い込んで育ってしまいました。

そんな私にとって、職場の飲み会で楽しそうにアニソンを歌える新人はまさに新人類なのであります。

実はそんな私も「ようこそジャパリパークへ」が大好きで、車の中で毎日熱唱してるんですけど。ただどれだけ上手になっても、職場でもママ友とも、家族の前でも歌えないと思います(家族には多分バレてるけど)。
でもブログになら、カバンちゃん、サーバルちゃん!と思いの丈を好きなだけ書ける。
なんて素晴しい!うー、がお!

長年オタクを隠して生きてきた私には、『リアルとネット』と言う切り替えスイッチがあるのかもしれません。
ブログではゲームやアニメの話を書くけれど、リアルの、職場の同僚やママ友にはそういう話は一切できない。
学生時代の同じ趣味の友達となら少しは語り合えるけど、実際会うとお久しぶりの隙間情報を埋めるのが忙しくて(転職とか、結婚とか)趣味の話までたどり着かなかったり。

でも決して、リアルがつまらないわけじゃないんです。
職場の飲み会の会話に内容がない、なんて話を良く聞きますが、私はリアルはそれでいいんだと思ってます。
熱すぎる主義主張や論争のない、緩いコミュニケーションを楽しむ場。

同じ趣味の友達がいるなら趣味話もいいけど、ブログに興味のない友達に懇々とブログ論を語っても仕方ないじゃありませんか。

友達の語る『フラダンス大会の裏側~恐るべし女子の駆け引き合戦!』は最高に面白かったけど、私にはあのテンションでブログは語れません。


むしろ一般の、ゆるーい空気の飲み会でマニアックな自語りを始めてしまう方が罪だと思うんですよ。迷惑じゃないですか、飲み会で聞かれてもいない自分史を延々と語りだす人。

最近、美術館ナンパを勧めるちょいワルジジ記事が大ブーイングを浴びてましたが、自分語りも美術論も、聞かれてないのに語りたい人はブログに書けばいいじゃん、と思います。

ブログなら、読みたい人にしか届かないですし。
ごく稀に、わざわざ『つまらない』と伝えに来る人もいますが。

あと出来れば、ブログは書いただけで満足してください。
あなたのブログ更新を毎回メールでダイレクトに教えてくれるサービスとか、どこに名前が入っているかもわからない毎度の言及とか、誰も求めてませんから。

 

というわけで。
私にとってのブログって、オタク語りとかめんどくさい社会論とか、リアルでは見せられないウラの顔置き場なのかもしれません。

だから一見リア充に見えるお友達には素直にお勧めできなかった。
でも、もしかしたら?

私に裏の顔があるように、フラダンサーの彼女にだってナイショの顔があるのかも知れません。誰だって、表に見える一面だけがその人の全てでは無いのですから。

 

そしてブログって、私たちの好きなものを仕舞っておく、秘密の宝箱なのかも?
そう考えたら、もっと自由に好きなことを書ける気がしてきました。

たくさん読まれる事だけが、書く目的じゃないですよね。
好きな食べ物屋さん、愛する妻やサルの話、ときにはウンコ。
みんないろんなものを詰め込んで、自分だけの秘密の場所を作っている。

そんなブログを今度は胸を張ってお勧めできるか…と言うとやっぱり微妙(笑)
ブログって楽しいことも、うんざりなことも起こるんですもの。
結局書くことに執着する人しか続かないのでは、と思ったり。

特にはてなは、楽しいけれどシンプルでモダンな要素は1つもないよ、と釘を刺さねば、と思うのです…。

  

はてなブログ Perfect GuideBook

はてなブログ Perfect GuideBook

 

 

「はてな」ではじめるブログ生活―はてな公式ハンドブック

「はてな」ではじめるブログ生活―はてな公式ハンドブック

 

 

 

『毎朝服に悩まない』で悩み知らず?オススメファッション本

こんにちは、みどりの小野です。

ファッション誌って、読んでますか?
私は最近買ってません…。
一応スマホにはインスタとWEARのアプリが入ってますが、入れて安心してるだけで、見やしねぇ。
最近トレンドに触れたのは、職場で読んだ「日経トレンディ」と「おとなの週末」だけ。

すっごく…おっさんです…。

 

そういう訳でテコ入れテコ入れ!

最近Amazonでごそっとファッション、ダイエット、美容関係の本を買ったので、今日はそちらの紹介です。


『毎朝服に悩まない』で悩み知らず?

 

毎朝、服に迷わない

毎朝、服に迷わない

 

 

近所の書店で山積みになってた一冊が「毎朝服に悩まない」。
紹介されている服が、私みたいな田舎の主婦にも取り入れやすいアイテムばかり。
役に立つと感じる1冊でした。

中身はパーソナルスタイリストさんが教えてくれる、基本のファッションコーデ術。
ド定番を上手くこなれさせてくれるテク満載。
ユニクロやGUの買うべきアイテム、なんて身近な話も出てくるのが嬉しい。
この本を読んでヌードカラーのパンプス、買っちゃいました。

40代だけど、そこまで自分に金かけられねぇよ!みたいな人も多いと思うので(勿論私も!)この本みたいにユニクロやGU、GAPみたいなプチプラアイテムの上手な取り入れ方が書いてあるとありがたいですね。

 

50代の私のために!『3年後のカラダ計画』

 

3年後のカラダ計画 (幻冬舎文庫)

3年後のカラダ計画 (幻冬舎文庫)

 

 

マンガ家、槇村さとるさんの『3年後のカラダ計画』は、素敵なイラスト満載の1冊。
最初のページを飾る、ご本人の写真がハツラツとしていて素敵。

どちらかと言うとメンタル論が多く、具体的な話やアイテムは少なめですが、精神的にかなり励まされる感じ。
ダイエットしなきゃ!とか美容関係の本を読むようになったのはこの一冊がきっかけです。


ダイエット本の矛盾

 

Kindle読み放題を利用して、ダイエット本も読んでます。

今気がかりなのは、南雲先生のお腹がグーと鳴ると若返りホルモンが出るから空腹時間を長くしよう!と言う話と、ライザップの空腹時間が長いと筋肉が減るからちょこちょこ食べろって話、どっちを採用すべきか?ってこと。

若返りを取るべきか筋肉を取るべきか。どっちが大事なんでしょう?
結局朝ごはんを食べないと頭が働かなくて駄目だった私は、昼ごはんをライザップ式(ささみ、ゆで卵、ブロッコリーなど)にして1ヵ月で2キロ痩せました。

人それぞれ、体質も違うので、最終的には色々試してみて自分に合うものを取り入れるのが一番だと思います。

 

きれいカッコいいシニアになろう!

きれいカッコいいシニアになろう!

 

 

自宅でできるライザップ 食事編

自宅でできるライザップ 食事編

 

 


おまけのコミックエッセイ


あまり実用性はないけど、ファッション系のコミックエッセイも大好きです。
20代の時は雑誌に載ってた『うにっき』にハマりました。
もう一度読みたいけど、『うにっき』シリーズがたくさんありすぎて、どれがあの頃雑誌で読んでいた奴なのかわからんwすごーく文字が細かかったイメージがあるのですが…。

安野モヨ子先生の『美人画報』はもはやバイブル!
発売からかなり時が過ぎましたけど、今でもたまに読みたくなります。
部屋に置いておく用のソフトカバーと、お風呂で読む用の文庫版を二つ持ってたりします。

 

美人画報 (講談社文庫)

美人画報 (講談社文庫)

 

 

うにっき

うにっき

 

 

西村しのぶさんの「下山手ドレス」にも憧れてて、大人になったら私も銀座や代官山へ…と思っていたのに気がつけばそっちには行かない系の大人になりました(泣)

 

西村しのぶの神戸・元町“下山手ドレス”2nd (ニュータイプ100%コミックス)

西村しのぶの神戸・元町“下山手ドレス”2nd (ニュータイプ100%コミックス)

 

 

最後に、最近一番身近に感じるのは「女のはしょり道」「なまけものダイエット」の伊藤理佐さん。
安定の面白さ、親しみやすさです。

 

女のはしょり道 (講談社文庫)

女のはしょり道 (講談社文庫)

 

 

なまけものダイエット 楽して痩せたい甘口篇

なまけものダイエット 楽して痩せたい甘口篇

 

 

リサさんのダイエット本やメイク本から伝わってくる、「痩せなくてもいーんじゃね?」「塗らなくてもジョブジョブ大丈夫!」感はハンパないです。
ハンパないんですが…
あれ?私、何のために美容本買ったんだっけ…?

 

40代からの、だいたい美人作成計画。

昔の職場に、憧れの先輩がいる。
47歳、私より5つ年上。

若作りじゃないのに、なぜか若く見える。
清楚で綺麗で、可愛らしい。
皆が口を揃えて「我が社の美人」と呼ぶような人。

黒髪ボブに、きれいな瞳。
女優の深津絵里さんに似ていると思う。
しっかりしているのに少し抜けているところもあって、美人なのに近寄りやすくいつもほがらかだ。おっとりとした口調で、控えめな性格も素敵。

洋服は時折大学生の娘さんからお下がりを押し付けられる、とぼやいているのだが、そんなふうに柔軟にトレンドを取り入れられる姿勢も素敵。
それでいて露出は少なめ、無理はしない。

彼女に憧れ続けているうちに、最近少し雰囲気が似てきた、と言われてものすごく嬉しかった。
持つべきものは身近な美人、である。

そんな絵里さんと飲みに行った際に、美人の秘訣を教えて!と聞いてみた。
彼女は日本酒をクイクイ空けながら、「本当の美人じゃないからじゃない?」と不思議なことを言った。
実は絵里さん、肩幅がありすぎ、エラが張りすぎなところが子どもの頃からコンプレックスだったという。そんなバカな!?と思ったのだが、トイレでこっそり髪の毛で隠した部分を見せてもらったら本当だった。

メイクとファッションと髪型で、彼女のコンプレックスは巧妙に隠されていたのである。
実は絵里さん、いくつになっても自分の見かけに完璧な自信が持てない、と言う。
でもそれが彼女の秘訣らしい。

自信がないからいつも試行錯誤して、いろいろ取り入れたり研究したりする。
結果としてそれが6割型美人に見える魔法なんじゃないか、と。

 

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 絵里さんの美人の秘訣は変わり続けること、アップデートしていく姿勢なのかもしれない。
もちろんどんなに努力しても骨格は変えられないし、整形したって身長は伸びない。
完璧な美人は絶対に無理。

でも五割がたの美人だったら?概ね、大体、ほぼ。概算の美人なら?

もはや滅多に脱がない、人前じゃメイクも落とさない私たち。
可愛いは(金と努力と10メートルの車間距離で)ほぼ作れる!

そういえばいつもメガネで、メイクも髪もあまりいじっていない女の子が同僚の結婚式にドレスアップしてきたら、ものすごく華やかで圧倒されたことがある。
よーく観察すれば彼女は顔立ちもスタイルも完璧な美人だったのだ。

しかし普段はあまりにも地味すぎて、誰も彼女の美貌に気がつかなかった。
パーティー会場は「あの子は誰?」の声で溢れていた。
そんなふうに、美人でさえやり方次第で目立たない地味子になれるのである。
逆もまた然り、ではないのか?

綺麗になりたい、と言いながらも私たちの目は泳ぐ、心も揺れる。
でもその揺れこそが実は綺麗の秘訣なのかもしれない、と気がついた。
揺れる水面のように、キラキラと輝いて。


私たちはいくつになっても100%の自信なんて持てなくて、美容もメイクもファッションも、移り変わってゆくものに翻弄されてばかりで。
でも水は、流れていくからこそいつまでも澄んで綺麗なのだ。
だから自分の綺麗に自信がない、揺れまくりの私たちこそ、いくつになってもキレイになる余地を持っているのかもしれない、と思うのです。
…まぁたまには、いつまで綺麗を追求しなきゃいけないんだよー、と人生にドロップキックしたくなる日もありますがw

とりあえず次回のオフ会では、ずーっと揺れ続けて実像を把握されない技を身に付けたいと思います。
残像拳、的な。