- 作者: 竹本健治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1991/10/30
- メディア: 新書
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とりあえず1回目なので見栄はって古典ミステリを引っ張り出してみました。
竹本健治、「匣の中の失楽」。ミステリの4大奇書とも呼ばれている本。
…2015年の元旦に初めて読んだんですけどね。
今年はミステリの一年にしようと思って。そしたら読み終わってもどうにも意味がわからなくなり、時列系をまとめていらっしゃるthe long fishさんのサイト(わかりやすかった!)
のお世話になり、ようやく読了しましたとさ。
現実の事件と、作中登場人物が書いている小説とが、交互に語られていくんですが、このメンバーたちが全員ミステリマニアなので推理しまくるしまくる!
えらい饒舌で、いろんな角度からの推理がこれでもかこれでもかと塗り重ねられていくわけですね。
くらくらして読み終わると、あれ、で、誰が死んで誰が犯人だったんだっけともう一回読み直すはめに。
で…わかったことはこの本に犯人とか解決とか言っちゃダメです(え?)
華麗な推理とか豪華な設定を楽しむ小説といいましょうか。
メンバーが集まる喫茶店が、「黄色い部屋」とか、15歳の美少女とその年若い妖艶な叔母とか。ナイルズとホランド、とか呼ばれてる一卵性双生児とか。
この本は1978年に出版されているので、この小説に影響を受けた作品も多いんでしょう。私でも、あれの元ネタはこれか!と思いつくのいくつかありましたし。
うーん、もうちょっと早く読めば良かったと、新年早々の後悔先に立たず。
いや、インターネットがそんなに普及してなかった学生時代に読んでも結局意味が分からず終わってしまったかも…
とりあえずこれから購入して読まれる方には綾辻行人氏との対談、創作ノートの同時収録された双葉文庫版をおすすめ…したかったのに中古で現在5500円もしやがったので(怒)文庫版をおすすめしておきます。