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冬の日と雪の密室~佐々木丸美「崖の館」

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インフルエンザA型にかかり現在絶賛隔離されています。

そんなわけで仕事は休めても遊びに行くわけにもいかず、勢いでブログを始めて見たのはいいのですが。

なんかよけい寂しい。 

 

今日はさらに寒い雪の密室の話。 

 

冬と言ったらミステリの王道、吹雪で屋敷内に閉じ込められ連絡もとれずのクローズドサークル!  

大好物です。かまいたちの夜、しおり集めましたよ。

まあ現代におきかえるといくら食事が美味しくてもあんなスキー場から遠そうなペンション(しかもきちんと除雪も入ってなさそうな私道の奥)に客が来るか?という疑問はありますが。それは言わないお約束、というやつです。

小説だと綾辻行人さんの「霧越邸殺人事件」、倉知淳さんの「星降り山荘の殺人」とか、名作がたくさんありますね。

が、今回紹介するのは自分でも好きなのか嫌いかわからない、微妙なラインのおすすめ?本。

 佐々木丸美「崖の館」 

子供の頃、地元の図書館に地元出身の作家コーナー、みたいのがありまして。佐々木さんの出身地が私の実家の近くだったのです。

(当時は本の裏書に作者の住んでいる町が書いてあることが多かったのです。恐ろしい時代や…)

そこで映画化された本として紹介されていた佐々木さんの「雪の断章」にはまり、その当時佐々木さんの本ばかり、何回も借りて読みました。

雪の断章はとても切ないラブストーリーでいまでも好きです。

孤児のかわいそうな女の子が物静かなイケメンに拾われて、その友人の乱暴だけど実は優しい系のあんちゃんにも大切にされ、やがて大人になって淡い恋が芽生えてゆくなかで殺人事件が起きてという、少女マンガ風のロマンチックさで、文体も読みやすく、お風呂上りのメロンジュースでいじめられるくだりとかすごく切ないです(説明が変ですが真実です)。
登場人物が食べていた「納豆に玉ねぎみじん切り」(北海道では割とポピュラーらしいですが私はこの本で知りました)は、今でも好物です。

大人になって買おうと思ったら佐々木さんの本は長らく廃盤。2006年に創元推理文庫から「館」三部作の第一作目となるこちらが復刊されたので大喜びで買いました。

買ったんですが…  (続く)

 

 後編はこちら。

yutoma233.hatenablog.com