皆さんこんにちは、みどりの小野です。
昨日は金曜ロードショーで「サマーウォーズ」、金曜プレミアムで「トイストーリ3」、ニコ生では「うしおととら」第一話とアニメ祭りな一夜でした。
ついついTwitterで実況を追っかけてしまい今軽くスマホ指。右親指付け根が痛いっす…。しばらくスマホ禁止令ですね、うーむ大人げない。
どれも面白かったんですが、サマーウォーズが初見(2009年の映画だから、6年前?)と今回では響くところが変わっていたので、時の流れに人の興味も変わるのだなあ…としみじみしました。
まあ、前回はカズマきゅんかっこいい、だったのが消防士父ちゃんズ&自衛隊のおじさんカッコいい、と老け専になっただけなんですけどね。
家族の絆が描かれていたこの作品。古いなと感じたのは携帯ぐらい。
個人主義がさらに強くなった今の方が、おばあちゃんちの賑やかさが響くのかも知れません。
あと男性陣がリベンジに燃える中、葬式の段取りという現実に向き合い掃除やら料理に燃え、「うちってバカな男しかいないの!」と切れる女性陣に強く共感しました。
主人公健二君の決意も熱いが、紅白まんじゅうを葬式まんじゅうに変更する、というのは早急な課題なのだ!そういう地に足の着いた描写といきなり漁船ドーン!自衛隊からすごいのドーン!のギャップが男女の違いみたいで、面白かったです。
と、感想はここら辺にして。
サマーウォーズを見ながら思い出したのです。そういえば前回見た後ノベライズ版を買ったような、と。
そしてごちゃごちゃの本棚を探す事数十分。途中マンガにうっかり捕まりそうになりながらも(立ち読みしてると何を探してたかよく忘れます)見つけました!
「サマーウォーズ」岩井恭平(原作:細井守)
- 作者: 岩井恭平
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/07/25
- メディア: 文庫
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最初「サマーウォーズ」を見たときに、ヒロイン夏希の気持ちとか、なぜ彼女が花札で登場するのかよく分からなくて。
でもちゃんと小説版を読むと彼女の気持ちの流れとか、彼女が家族で一番花札が強く運もいい、などの描写があって納得しました。
健二も、夏希に憧れて少しでも肩を並べられるように、と数学オリンピックにチャレンジしていたり、両親の不仲に悩んでいたり。
そんな健二だから陣内家がすごく居心地が良くて、逮捕された時「ごはん美味しかったです、お世話になりました」のセリフが出たんでしょう。
アニメでは完璧な女子高生にみえる夏希は、ものすごくおばあちゃんっ子で実は男性が苦手で親戚以外の男とは手もつないだことがない、などと意外な設定も出てきて驚きます。それからなぜ夏希が侘助おじさんが好きなのか、も。
小説版では、おばあちゃんと侘助おじさんが思いあいながらもすれ違っていく様子や、無口なキングカズマがなぜチャンピオンになったのか、それからたくさんの親族たち、それぞれの事情や絆が一人丁寧に描かれています。
こうした描写は文章ならではでしょうね。アニメだと群像劇になってしまい2時間には収まりきらない。こんな風にきちんと設定が考えられているからちらっとしか登場しないおじさんたちにも個性を感じるのだろうな、と思いました。
そんな訳で群像劇として素敵な小説版。アニメ面白かった!という方は是非!小説で更に補完してくださいね。
大筋は一緒ですが前述のとおり細かなエピソードが足されていたり縁側で手をつなぐシーンも少し違っていたりします。
是非自分の目でお確かめください。
「サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ」土屋つかさ(原作細田守)
サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ (角川スニーカー文庫)
- 作者: 土屋 つかさ,杉基イクラ,細田守
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/07/31
- メディア: 平装-文?
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もう一冊はこちら。こちらは原作細田守、とありますがキングカズマこと池沢佳主馬君を主人公にしたスピンオフで、設定は一緒ですがオリジナルストーリーです。
サマーウォーズの3か月前、ゴールデンウィークに彼が遭遇した事件の話で、東京が主な舞台ですが栄おばあちゃんや漁師の万助おじさんは登場します。
アニメとは少し性格などが違うかな、と思いますが(そもそもカズマくんって無口で主人公向きではないから仕方ないのかな)カズマきゅん成分がもっと欲しいよ!という方にはこちらもお勧めしておきます。
ただ女子高生といちゃいちゃしてるからね!気を付けて(?)
以上、みどりの小野の本日のおすすめ本でした~。