諸君私は添え物が好きだ。
大好きだ。
例えば刺身のツマ。
大根が白くしゃきっとしている様は初雪のやうに美しい。
海藻がちょこっと乗っているのもいとおかし。
カツオのたたきにはオニオンスライスが敷いてあるといい。
青ジソやネギもてんこ盛りで。
美味しんぼでカツオの刺身をマヨネーズ醤油で食べると臭みが消えて美味しい、というネタがあったがカツオのたたきと山盛り野菜をポン酢とマヨネーズで頂くのも美味しい。
薬味にショウガやニンニクも忘れずに。
キャベツも愛おしい。
トンカツには千切りキャベツが欠かせない。
メンチカツにも、アジフライにも、カキフライにも合うキャベ千先輩、マジぱねぇっす。
キャベ千はたくさん切っておくと翌日のみそ汁の具にも大活躍。
炒めても美味しい万能選手。
キャベジン、というお薬まであり、胃にも優しい。
たたキャベジンはキャベツに多く含まれているビタミンUが主成分、というだけで実際にキャベツ汁で出来てるわけではないらしい。
キャベツで出来た薬だと思ってたのに騙された…。
キャベ千先輩、後で校舎裏いいっすか。
福神漬け、紅ショウガという赤い宝石箱コンビも欠かせない。
カレーも牛丼も、山ほど乗せるのが好きだ。
そういえばカレー屋さんの福神漬けは黄色が多い気がする。
ちょっと地味だけど、あれも好きだ。カレーによく馴染む。
定食の小鉢も添え物と呼んで構わないだろうか。
定食が好きなのはちょっとヘビーな豚の角煮もかぼちゃの煮物やほうれん草のお浸しがつくことによってヘルシーメニューに変貌する(ような気がする)からだ。
茶色黄色みどりのコントラスト。ごはんにお味噌汁、お漬物なんかもついちゃったりして。
これは和食!健康にいい!と豚の白い脂部分からは目を反らして私は食べる。
胸やけなんかに負けないわ、私にはほうれん草がついているもの。
ほうれん草を食べると強くなった気がするのはポパイの影響だが、ほうれん草の缶詰って絶対まずいよな。
あと缶詰を素手で開けられるポパイは最初っから強い。
ハンバーグにちょっとついてるスパゲッティも嬉しい。
具の無い、ただのケチャップ炒め。
あれはパスタではない、「すぱげってぃ」だ。
グレイビーソースたっぷりのローストビーフには真っ白なマッシュポテトがいい。
雪のような白いポテトを茶色いソースで蹂躙しながら食べる。
征服感達成感。
脳内から何か出ちゃう。
肉を食べるとき私は正に蛮族なのである。
レアで持ってこーい!
マッシュポテトも、ショウガ焼きのポテサラも、付け合わせとして申し分のない活躍を見せている。
だがしかし。
だがしかし。
フライドポテトよ、テメーはだめだ!
同じイモ族じゃないかって?
では実例を挙げてみよう。
分厚いステーキにカリカリのフライドポテトが添えられている。
傍らには冷えたビール。
最高のバランスだ。
まずビール、そして肉。ビール、ポテト。肉、ビール。
このバランスがいつしかポテトポテトビール、ポテトポテトビールになってくる。
そしてゲップ。
肉…持ち帰りできますか?
全てはフライドポテトよ、貴様が無駄にカリカリして塩気も効いてビールに合うからいけないのだ!
またフライドポテトは冷めるとマズイ、という付け合わせ界における禁断のタブーを犯している。
戦犯フライドポテトよ、君は単品でのみ輝く。
付け合わせに甘んじてはいけない。
ちなみにdancyuのレシピにトスカーナ・フライドポテトというのがあってめちゃくちゃうまい。
ただこれはピーナッツオイルで揚げ、生のローズマリーで風味づけ、とそこそこお高い。
なので我が家では強力粉をつけたじゃがいもをじっくり揚げてハーブ塩をかける。
これだけでも歯ごたえがガリガリしてたまらない。
最高のキラービール・ポテイトゥの完成である。(そういえばキラートマトって映画なかった?)
これを作るときはイモを一袋、五個くらい揚げるのだが一瞬で無くなる。
子どもたちが両手で餓鬼のように貪り食うからだ。
これをやられると大人のツマミが無くなるので、ポテトを揚げるときはその間に旦那監修の元、ご飯とみそ汁、おかずを食べておいてもらう。
名付けてノルマで腹を埋めておけ作戦。
ノルマンディー上陸作戦っぽくてかっこいい(気がする)。
…ちょっとフライドポテト&ビールに寄り道してしまったが(私のブログはいつだって千鳥足)今日は付け合わせの話だった。
とにかく私は付け合わせが大好き。
特にキャベ千先輩ラブラブ愛してる。
校舎裏でコクりたい。
キャベ千にフレンチドレッシングがあればもはやメイン。
いつかキャベツのベッドで眠りたい。
お花の代わりにキャベ千を入れる葬儀。
ダメだろうか…?
きっとみどりで美しい。