40代、元気ですかーー!
元気があれば何でもできる、おのにちです。
最近職場の話題が「アラフォー女子力どうする問題」なわけですよ。
それに付随して「アラフォーが女子とか言ってんじゃねーぞ問題」、「そんなこと言う生意気な若造は食人族のパッケージ写真にすっぞ問題」などが発生して、ランチタイムは大変賑やかです。
で、お友達にこの本いいよ!と1冊の本をお勧めされたのです。
それが「美人に見える「空気」のつくり方~きれいの秘訣81」。
作者は松本千登世さん。
雑誌「GROW」などでエッセイを連載している美容ジャーナリストさんだそうです。
大人の女の美しさと言うテーマで、アラフォーの私たちに参考になる話がいっぱい。
歳をとると鎖骨周りの肉が落ちて直線的に、逆に腰回りは緩むから反対に髪は曲線、シャツはハリのある素材が良いなんてアドバイスになるほど、と納得。
他にもファンデは薄く、チークやコンシーラーを駆使した方が肌が綺麗に見えるなど、40代が欲しいテクニックばかり。
私も早速リキッドファンデを乳液で薄めることにしました。
他にも使えそうなテクニックがたくさん載っていて実用性はバッチリなのです。
問題は。
多分著者の中で憧れの女性像がかなり出来上がっていて、文章の向こうに透けて見えること。
緩く巻いたヘアスタイル、前髪は長めに、アレンジ上手で白シャツが似合う女性…。
薫様だ…!齋藤薫様だ!
20代の頃信奉していた雑誌、FRAU(フラウ)を思い出し、私の心は1990年代にタイムスリップしたのでした。
(今のフラウこうなのか…ちょっと驚き)
1990年頃、美容をマナー論、自己啓発論に絡めて語るエッセイが流行ってました。
きっかけは25ans、その頃創刊されたFRAU(当時はメイク中心、尖ってて面白い雑誌だった)そして齋藤薫、光野桃と言う人気美容ジャーナリスト(二人は元々25ansの編集者)。
20代の私はこの二人に心酔していて、綺麗な女は心意気までキレイとか、美は指先に宿るものとか、心配りができる女は美しいなんて文章を2週間に1度(多分発行日が月2回だった)実践していたのです。
ある日ふと仰々しい?この文章仰々しくない?と感じて信者は卒業したのだけれど。
それでも薫様はいつも宝塚のようにカッコよかった。文章も凛としていて。
仮に美しく生まれなくても、女はいくらでも愛される。愛される方法も明快。女はもともと全員愛される運命にあるのだし。それを知らずに損をしている人がいてはいけない。愛されるなど簡単なのだ。
(こんな名言がたくさん詰まってるコラムはこちら)
つ、強い…。私はこんなふうに言い切れない。思いきれない。
今の私が世の中に強く同意を求められることなど「野菜高くね?」くらいである。
松本千登世さんの本の中で、齋藤薫憧れの美しい女性は光り輝いて登場する。
美しい人は空気まで変え、輝いて見えるのである。
かぐや姫か。
その人が現れると人々は道を開け、頭を垂れる。
モーゼか。
エレベーターで出会った齋藤薫の神々しい美しさに、みんなどうぞどうぞと先を譲る。
そして私もこんな女性になりたい、と文章は締められる。
だがちょっと待て。
私はみんながエレベーターのドアを支えてくれて、ボタンを押してくれて、お先にどうぞどうぞとやってくれる存在を知っているぞ。
おばあちゃんだ!
なんだ、年取ったら誰でもなれるじゃねぇか憧れの女性に。
私はよかったよかった、と胸を撫で下ろし本を閉じたのでした…。
なお、本自体は役に立ちます。81もテクニック載ってるし!
108バージョンもあった!煩悩かよ!
今日のポエム:実際にエレベーターで先を譲られたら私クサい?とか動揺する。