おのにち

おのにちはいつかみたにっち

私の方が大変アピールと、自己憐憫の違いは何?

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心沈む連休明け、明らかに私より不幸そうな女子が職場のロッカールームに居たんですわ。 休暇後なのに金曜日より疲れ切った顔、目の下に浮かぶクマ。

そういえば産休明けたばっかりだっけ…と彼女に同情する。
休むより仕事をしていたほうが精神的に楽、という時期もある。

大丈夫?夜眠れてるの、なんて声を掛けると「夜泣きが復活してしまって…」と心底くたびれた声が返ってきた。
「あるある、キッツいよねー」なんて話していると周りからも大変だーとか顔色悪いよね、なんて心配する声が聞こえてくる。

夜泣きに苦しむ彼女の家に行って、代わりに深夜の子守代行してあげることは出来ないけど(つか怖いわそんな先輩)大変だね、と同情したり、あるある、と共感するくらいなら私にも出来る。
彼女だって、家族の協力や子どもの成長を待つしか解決策が無いのは分かってるはず。 それでも愚痴ることで少しでも気持ちが楽になるのなら、共感くらい軽いもんである。

でも、そういう時に限って出没するのよね…
自分の方が大変だ星人が、ガガガ!

 

そうやって人の話に同情していると、そんな苦労なんて大したことないわよ、私の時には…と突然自分もリングに上がろうとする、乱入レスラーが登場しがちである。
もちろん今日も居やがった。

でもねー、今の人は恵まれてるじゃない?お姑さんと同居じゃないんでしょう?私の時代には育児は女の仕事って考え方で、夜泣きさせたら旦那の仕事に響くって怒られて…

ああハイハイ。分かる分かるよ、君の気持ち。
でもね、今はあなたのターンじゃないから!
ちゃんと順番守ってもらえないっすか先輩⁉

 

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自己憐憫の心理学

 

こんな風に同情と共感が求められてるシーンで、私が一番大変だった、って自分の話にすり替えちゃう人、たまに遭遇しますよね?
自分が一番大変アッピールをする人の目的って、なんなんだろう?
目立ちたい?同情されたい?

それとも自分の不幸を見てあなたの気持ちを軽くしてくれ、という俺の屍を超えていけ路線?
でもアナタ、「うっわー昭和サイアクですねーw私そんな時代に子育て出来ないっすわ平成で良かったー、気が楽になりましたキャハ☆彡」って言われたら絶対マジ切れしますよね?

 

心理学的に言うと、自分をかわいそうに思うことを『自己憐憫(じこれんびん)』というのだそうです。 大抵は過剰なストレスと結びついていることが多いとのこと。

夜泣きがキツイと嘆く彼女も、過剰なストレスから一時的にそんな感情に陥っているのかも知れないと思いました。

私自身、かつて仕事や家庭の問題がキャパを超えた時は「私ばっかり頑張ってる、誰も分かってくれない、自分かわいそう!」と悲劇のヒロインになりきってました。
もちろんこれも典型的な自己憐憫。

誰しも、疲れてるときには陥りやすい感情なんじゃないのかなーと思います。
ただ問題なのは…自己憐憫に浸りきっていても、事態は何一つ好転しない、むしろ悪化しがちである、という事実!

職場の彼女のように子育て中の一時期とか、ストレスが軽減されれば良くなるささやかな自己憐憫なら問題ありませんが、慢性的にこじらせた自己憐憫は、トラブルのもとになりがちだそう。

かわいそうな自分に甘すぎて成長出来なかったり、家族の「疲れた」や「大変」という言葉を『自分のほうが大変』という感情から労わってあげることが出来ず離婚の要因になったり…

マイナスの感情は、どんどん不幸を呼び込んでしまうんですね。
ストレス社会の中で、こうした感情に陥らないようにするのは難しいですが、アレ?もしかして今の私自己憐憫状態?って自分で気がつくだけでも少しは変わってくるはず。

自分を過大評価しない、逆に自分なんて…と『かわいそうな自分』にも浸らない。きちんと等身大の自分を評価できるようになりたいですが…これがなかなか難しい。
はやく人間になりたーーい!

 

で、ここまで書いて思いました。
職場の彼女や、昔の私が陥っていたのは自己憐憫の感情なのかも知れない、というのは分かります。

だけど脇から突然現れて、リングの中央で「私が私が私が!この世で一番大変だった!苦労してるんだからーー!」と猛烈マイクアピールしていく人がストレスフル、だと…?

そんだけ強烈に自己アピール出来たらストレスなんて溜まる暇ねーだろ!と思ってしまう私はまだまだ世間知らずなんですかね?

プロレス乱入型私が大変アピーラーの方々には、自己憐憫とはまた別種の、強靭でアクの強い精神を感じてしまうのですが。

その魂の呼び名は、まだ知りません。
そしてあんまり、近寄りたくないのです…。

とりあえず職場のDFK(大不幸)センターポジションは、あなたに決まりです先輩!