おのにち

おのにちはいつかみたにっち

読書

江波光則「屈折する星屑」と私たちの生き方

今日は江波光則さんの小説「屈折する星屑」の感想。宇宙の辺境にある、小さなスペースコロニーで暮らす青年の青春と、コロニーの終わりの物語。物語としては終末後の地球を描いた「我もまたアルカディアにあり」の方が好きかも。 yutoma233.hatenablog.com …

『毎朝服に悩まない』で悩み知らず?オススメファッション本

こんにちは、みどりの小野です。 ファッション誌って、読んでますか?私は最近買ってません…。一応スマホにはインスタとWEARのアプリが入ってますが、入れて安心してるだけで、見やしねぇ。最近トレンドに触れたのは、職場で読んだ「日経トレンディ」と「お…

終末SFが好き!『我もまたアルカディアにあり』がくれた答え

「我もまたアルカディアにあり」という江波光則さんの終末SF小説が面白かったので、最近過去作品を読み漁っている。まだまだ読み途中。江波光則さんて、ラノベ出身だったのね。 前回の感想はこちら。 yutoma233.hatenablog.com 最初に読んだ「我もまたアルカ…

疾走する少女の物語‐「マルドゥック・スクランブル」

先週末、Twitterのタイムラインを眺めていたら「マルドゥック・スクランブル」が積んである、みたいな呟きがあって、うおおおおお!よろしければぜひ読んでくだせぇ!感想聞かせてくだせぇ!とかなり暑苦しく思ってしまった。 直接話しかければいいのだが仕…

恩田陸「終りなき夜に生れつく」を読んで「夜の底」に戻る。

今日はタイトルどおりの内容。 恩田陸さんの短編集「終りなき夜に生れつく」を読んで、とても面白かったのだけれどもう一回上下巻の長編「夜の底は柔らかな幻」を読み返さねば!という気分に。週末は恩田陸ウィークになりそうですよ…というお話。 「終りなき…

神様は希望の味?-恒川光太郎「無貌の神」

恒川光太郎さんの「無貌の神」を読みました。 6編の物語が詰まった、短編集。帯には大人のための暗黒童話、というキャッチコピーが。 童話というより、神話や伝承を思い出す、不思議な味わいの短編集でした。 表題作「無貌の神」はタイトル通り、顔のない神…

羽田圭介「成功者K」-私の視点はどこにある?

羽田圭介さんの「成功者K」読了。妙な緊迫感があって面白かった。一気読み。 芥川賞を取って、TVに引っ張りだこになって、女性にも不自由しなくなった成功者Kの物語。それは著者の通ってきた道筋によく似ているのだけれど、でも…。 どこまでが本当でどこまで…

さようならマイルズ・ネイスミス・ヴォルコシガン

ロイス・マクマスター・ビジョルドの小説「ヴォルコシガン・サガ」がついに完結した。最終巻『マイルズの旅路』は金曜日(つまり今日)に届くので、まだ読んでいないのだが、ついに…というワクワクと悲しみで、読む前から泣きそうになっている。どんな終わり…

少年は荒野をめざすのか?『少年Nの長い長い旅』感想

石川宏千花さんの『少年Nの長い長い旅』、二巻まで読了。 YA向けで、小学生の子ども達がとある事件をきっかけに別世界に飛ばされる、というよくあるファンタジーなのだが設定が面白かった。 まず異世界が一つではなく、いくつもの宇宙が存在する世界でバラバ…

「怖い」はどこからやってくる?忌み、穢れと言う感覚の不思議

最近「スーパーセンスーヒトは生まれつき超科学的な心を持っている」と言う本を読んだ。 少し古い本(2011年刊)だが、殺人鬼のカーディガンを着たくないと思うのは何故か? 殺人現場となった家に住みたくないのはなぜか?という忌み、穢れの感覚から始まっ…

私のアイデンティティ-宮内悠介『カブールの園 』感想

宮内悠介さんの「カブールの園」を読んだ。宮内さんの「盤上の夜」と「ヨハネスブルクの天使たち」(どちらも日本SF大賞特別賞受賞)は読了済。 前2作がSFだったので、これもそうなのかな?と思っていたら、こちらは芥川賞候補作で、現在のアメリカを描いた…

おすすめイヤミス、気持ちの悪い物語まとめ。

現在SNS断捨離中の某カンドー嬢からコメントでリクエストを頂いた。グロい小説、気持ちの悪い話を教えてくれ、というもの。これが結構難しい。 彼女が爽快にはらわたの飛び散るイヤミスを求めているのか、それとも私が生理的に気持ち悪い、と感じる話を読み…

恩田陸が描く児童文学-「7月に流れる花」「8月は冷たい城」感想

恩田陸さんの「7月に流れる花」「8月は冷たい城」読了しました。講談社ミステリーランド(少年少女のためのミステリーレーベル)刊なので、一応子ども向けなのかな? 確かに文字は大きめ、主人公は少年少女…なんだけど、子ども向けの枠を超えてかなり楽しめ…

人と機械の境界はどこ?-海猫沢めろん『明日、機械がヒトになる』感想

今年は小説以外の本も読まなくちゃ…と思っておりますおのにちです。 そういう訳で、SF作家海猫沢めろんさんが最新科学の世界で人と機械の違いと何か?を探っていく科学ルポ「明日、機械がヒトになる」を読みました。 海猫沢さんは子どもの頃自分のことを精巧…

最高のガールズストーリー・坂木司『女子的生活』感想

坂木司さんの「女子的生活」読了。 かわいい表紙にかわいいタイトル。量り売りのシリアル、フレアタイプのショーパンにエアリーブラウスが今日のコーデ。お気に入りの洋楽が目覚ましで、今日のメイクは夜の合コンに合わせて少し遊んじゃおうかな。 ヒロイン…

他動的読書のすゝめ

北海道の豊かな大自然の中で子供時代を送ったはずの私。自慢ではないがインドアの記憶しかない。 試される大地北海道!では近所の友達の家に遊びに行くだけでも片道30分。牧場の友達の家に遊びに行った帰り、地吹雪に巻き込まれ死ぬ思いをした私は(北海道で…

【直木賞候補作】冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」感想

今日は直木賞候補作品、冲方丁さん「十二人の死にたい子どもたち」感想。 この本、去年の10月発行でして。実は新刊が出たばかりの頃図書館で見かけたのに、あらすじを読んで棚に戻してしまったという因縁の一冊です。 12人の自殺志願の子どもたちが集まって…

森見登美彦「夜行」感想ーネタバレ注意

今日は森見登美彦さんの「夜行」を紹介します。 デビューから10年目の意欲作、直木賞ノミネート作品ということもあり、出版社も気合入ってます。特設サイトも豪華でスゴイ。 www.shogakukan.co.jp CMも素敵だし、『本を読み解くための10の疑問』なんてコー…

休止路線の、その先を思う-柴田よしき「夢より短い旅の果て」感想

あけましておめでとうございます。新年ですが特に抱負もなく、今年も通常運転で続けられたら何より、くらいのハードルの低さで頑張っていきたいおのにちです。 三が日はブログも休みと思っていたのに、今年最初の本があまりにも面白かったので勢いで書いてい…

最果タヒ「きみの言い訳は最高の芸術」-タヒさんと同じ銀河で

最果タヒさんの「君の言い訳は最高の芸術」を読んだ。とても素敵な本だった。 短いエッセイ集なのだけれど、何度も何度も読み返したくなるような、ふとした瞬間に思い起こされるような、そんな一冊。 タヒさんの名前を知ったのは、同じはてなブロガーの若布…

佐藤多佳子「明るい夜に出かけて」感想-夜の底でも明るいどこかへ

佐藤多佳子さんの「明るい夜に出かけて」を読んだ。 主人公は訳あって大学休学中、現在はコンビニのアルバイター。彼の1年間を描くこの物語には、青春のこそばゆさ、もどかしさがぎゅっと詰まっていて、読みはじめてすぐに引き込まれた。 若者の1人称で誰に…

【大人も読める】おすすめ海外児童ファンタジー10選

寒くなってきましたね!冬はこたつで本が読みたくなる季節。そんなわけで今日は大人も楽しめる海外児童ファンタジーのオススメ本まとめ集。 指輪物語やナルニアなんかの名作古典、みんなが知ってるハリーポッターやダレン・シャンも省いて、なるべく新しい作…

暗い夜道と物語の目線

お風呂上がりにコートを羽織って家から5分の自販機まで歩いた。 明日の遠足用に、水筒に入れるはずだったアクエリアスを先に風呂から上がった子どもが見事に飲み干してしまったからである。普段はお風呂上りには牛乳かお茶派なのに。 これは遠足用、と言って…

【直木賞】恩田陸の本領発揮!「蜜蜂と遠雷」感想

久しぶりの恩田陸新刊、「蜜蜂と遠雷」。分厚いし、二段組みだし。これは読むのに時間がかかりそう…なんて思っていたら、疾走感のあるエンタメで一気読みしてしまいました。 表紙の印象通り、今作は「白」の恩田陸。明るい恩田陸作品が好きな方にオススメの…

「エスカルゴ兄弟」に学ぶ、おいしいごはんの作り方

こんにちは、みどりの小野です。今日は津原泰水さんの「エスカルゴ兄弟」の感想を。 ミステリ、ホラー、ラノベにSFと幅広いジャンルで書き続ける津原さんの最新作はなんと料理小説! 主人公は出版社の新人編集者、柳楽尚登。実家はうどん屋、調理師免許を…

「探検家、36歳の憂鬱」ー角幡唯介が語るノンフィクションの分岐点

今日はノンフィクション作家、探検家 角幡唯介氏の初のエッセイ「探検家、36歳の憂鬱」の感想。 「空白の5マイル」「アグルーカの行方」などの傑作ノンフィクションの舞台裏、そして探検とは何なのか、ノンフィクションとは何なのか。色々考えさせられる…

三崎亜記と町の感覚

三崎亜紀さんの「メビウス・ファクトリー」という本を読んだ。ME創研という企業がすべてを統治する町にUターンしてきた一家の物語。 三崎さんが描く「町」はまるで生き物の様で、少し気持ち悪い。「メビウス・ファクトリー」には集団に属しているときの心…

【FeBe】でミステリを聴こう!真夏に楽しむ『クリスマスのフロスト』

FeBeのオーディオブックを試させて頂いたので、今日はそのレビューを。 「クリスマスのフロスト」という渋い傑作ミステリを耳で楽しめる、というなかなか面白い体験でありました。 [オーディオブック版]クリスマスのフロスト 著者:R.D.ウィングフィール…

もう一度学びたい!基本の文章術ー『新しい文章力の教室』

今日は自分が参考にしている文章術の本のはなし。アマチュアブロガーが本を読んで学んだ、基本のキ!の話ですが、これから書いてみたいと思う方がいらっしゃったらぜひ読んで見て下さい~。 基本のキ、はこの本から「新しい文章術の教室」 まずはいろんなブ…

【kindle Unlimited読み放題】で人間は一日に何冊マンガが読めるのか試してみた

こんにちはみどりの小野です。 突然ですが私には小さな特技があります。それは『本を読むのが人より少し早い』ことです。 そもそも読書速度の全国平均というものを知らないのであくまでも主観の話になってしまうのですが、「読むの早いよね」と周りによく言…