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おのにち

おのにちはいつかみたにっち

マインクラフトと、子どもたちの多次元宇宙

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私たちの住む北の町は日が短くて、冬は4時過ぎには暗くなってしまう。
11月から小学生の門限は4時。
夏場はみんなで遊べる公園も、今は深い雪の中だ。

冬になると、元気な子供たちも家の中に引きこもるしかない。
土日は友達と行き来したり、雪遊びもできるけれど、門限が早い冬の平日は家の中で1人遊びすることが多い。

兄は読書や動画を見ているので、まだ本やアニメの面白さがわからない小1の弟はいつも1人でマインクラフトなどのオンラインゲームで遊んでいる。

オンラインゲームの良いところは、1人なのに1人じゃないと言う所。
兄に教わりながら遊んでいるうちに友達も増えて、最近では僕のフレンドだからお兄ちゃんは仲良くしちゃダメ、なんていっちょまえに自分の世界を持つようになってきた。

 

【PS4】Minecraft: PlayStation 4 Edition

私が晩御飯を作っている時、息子はいつも会ったことのない友達とマイクラで遊んでいる。最近1番の仲良しは、目黒に住む同級生の男の子。

東京の1年生と田舎の1年生は、同い年でも違う世界を生きている。
東京の子が通う塾の、「塾」と言う言葉の意味が息子にはわからない。
息子が毎週スキーに行く、と言うと東京の子はすげぇリッチ!と言う。
スキー場のある町に住む子は、無料でシーズン券がもらえたりするのだが、都会の子からすれば豪華なレジャーなんだろう。

しかしゲームが離れた2人の世界を繋ぐ。
互いに互いの話をなにそれ、へーんなの、なんて言いながら、2人でドラゴンを倒し、ダイヤを奪い合い、時に溶岩に落とし落とされ、次の日には仲直りする。
それはとても素敵なことだ、と私は思う。

 

本でもインターネットでも、オンラインゲームでもいい。
他者の考えを覗ける窓が、特に新しい出会いが不足している田舎の私たちには必要なんだと思う。

目の前にあるものだけが全てだと、そう信じていても生きてはいける。
でも狭い世界からはじき出された時、支えになるものは別の世界、別の友達だと私は自分の経験則から信じている。

物事や人間を等身大に、あるがままに見つめる事は割と難しい。
様々な思い込みーそれが善であり悪であれーが私に歪んだ世界を見せる。
私が見ている世界と、子供に見えている世界はまた違うのだろうと思う。年齢や経験、愛するもの嫌悪するものによって、その人に映る世界は違う。
人の数だけ、違う世界がある。それはまるでパラレルワールドのよう。


異世界ファンタジーが学生の頃は好きだった。
それはきっと、現実から少し逃避したいと言う気持ちの表れだったのかもしれない。逃げちゃダメだ、とシンジ君は言ったけれど、人の心はゆっくり強くしていったほうがいいと思う。

人の骨は歩いたり走ったりする中で適度な負荷が掛かり、休んで治ることを繰り返して強くなっていくのだという。
子供の心も現実に打たれた時はネットの友達に愚痴ったりして、少しずつ強くなればいいと思う。

立ち向かうばかりでは疲れてしまう。遠くの友達は小さな異世界、小さな逃避。

 

休んでかっせ、とよくこの辺のおばあちゃんは言う。
休んでかっせ、と私もモニターの向こうの子供に思う。
6時になったら塾に行く君。
また明日ね、そう言っていつもゲームは終わる。

また明日も会えますように。
2人の楽しい異世界が、少しでも長く続きますように。

 

私にもふとした時に思い出す友達がいる。
もう会えない、どこにいるのかもわからない。
でも彼らがくれた言葉が、勇気や自信に繋がったりする。

現実の友達も、文通だけの顔も知らない友達も、同じ強さで心に残っている。
ネットの向こうの友達の記憶は、息子の心にどう残るのだろう?
いろんな友達を作って、いろんな絆を作っていってほしいと思う。

 

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マイクで喋る友達に憧れて、サンタさんにマイクラ用のマイクをおねだりした息子(今まではチャットで会話していた)。しかし息子は兄に「うるさい!」と怒られるほどの実況中継男。フレンドが減少しないか、母は少し心配です…。