おのにち

おのにちはいつかみたにっち

夕木春央『方舟』めちゃくちゃ面白かった!

前回紹介したAmazonのAudible、まだまだハマってます。色々聴いてます。

そんな中でこれはオチがすごいぞ、余韻がヤバいぞ!と思ったのが週刊文春ミステリー第一位、夕木春央さんの『方舟』。

地下建築の中に閉じ込められた十人、という古典的な密室モノなんだけど、建物の特殊性をめちゃくちゃ活かしてて上手かった、さすがだった。

読んだ後はもっと早く逃げたなら…とか色々考えちゃったんですが、なんと講談社公式の読了後に読む特設ネタバレサイト(⁉︎)があり、有栖川有栖さんの豪華解説がついていて『なるほどな…』と納得しました。

 

いや、やっぱり倫理観がぶっ壊れてる気がするんですけどね!?なるほどな、で良いのかこの話!?

でもミステリーとしてはめちゃくちゃ良い出来、文句なしに面白かったと思います。

下手に語るとネタバレしそうで紹介がとても難しいんですがあらすじを簡単に。

 

地震が起きて山奥の地下建築に閉じ込められた十人。脱出方法を模索する中で殺人事件が起き、残された九人は犯人を犠牲にして地下から脱出するために犯人探しをするのだが…というお話です。

携帯の通じない山中、宗教団体が作ったらしい『方舟』と呼ばれる地下建築、外に出るためには最低一人が中に残らなくてはいけない…とクローズドサークルの醍醐味てんこ盛りになってます。

好きな方はぜひぜひ。そして倫理観に頭をバグらせましょう…(*´ω`*)

 

 

 

Audible、試してみたら良かったっす

日曜日です!明日はもう仕事!
GWも終わりですが皆さんなにしてました?

 

私?私はねー…

 

ひたすら子どもの送迎でしたっ!!!

部活だの大会だの、本人たちが頑張ってるから仕方ないんですけど。
日中は空き時間があるものの、時間が限定されてるから遠出する訳にもいかず、結局引きこもりのGWとなってしまいました。

休日を有効に使おうと掃除や模様替え、クローゼットの整理なんかが出来たので良かったんですけど、温泉くらいは行きたかったかなー?

 

で、車での移動時間が多かったのでタイトル通り、Amazonのオーディオブック、Audibleの無料体験をお試ししてみました(5月9日まで)。

 

AmazonのオーディオブックAudible】2か月無料体験キャンペーン

www.amazon.co.jp

 

そしたら、こちらが運転中にとても良くて!

スマホにAudibleを入れて、読みたい本をダウンロードしておけば通信料もかからないし、文庫本サイズでも一冊3~4時間という長さも長距離ドライブにはピッタリ。

通常の速度だと少し冗長に感じるんですが、簡単に再生速度も変えられるので(1.2~2倍まで。逆に遅くも出来る)私は1.2倍で違和感なく聞けています。

一番最初に読んだのはYouTubeをよく見ている雨穴さんの『変な家』。

最初は雨穴さんの声がYouTubeでお馴染みの、あの編集ボイスじゃない事に違和感を覚えたのですが、よく考えたらあの加工女声の方がヘンだよね?慣れって怖い。

ちゃんと家の間取り図のPDFもついていて、じっくり楽しめました!

そんな訳でもうGWも終わりですが、Audibleオススメっす。9日まで無料だよ。

 

 

 

 

今週のお題「何して遊ぶ?」

クローゼットと欲しい服

GW、クローゼットの整理をしていたら服がめちゃくちゃ増えたな、と気がつきまして。

体はひとつなのに!シャツだけで三十枚近く!

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これはお友達のelveさんちの収納ケースについてとやかく言える立場じゃねぇ、しばらくは買い物をやめて今ある服を着倒して減らさないと…と思ったのに。

スピードキューブ - スナックelve 本店

こう、服を整理していたらこの色がないな、この形がないな、とか新たな気づきを得ちゃって。

こういうのがあると合わせやすいかな、とかあるやん!?足りないモノを埋めたくなるやん!?

だいたいいつも仕事なんて、自分の好きな服でテンション上げてないとやってられまへんわ!

…と久宝留理子みたいなことをのたまいたくなりまして。

たぶんそのうち、黄色かオレンジ系のトップスが増えると思います(^◇^;)

ミニマリストへの道は遠いなー。

とりあえず、持ってるモノと似たモノを買うのは止めようと思います…w

整理整頓、して良かったです( ˊ̱˂˃ˋ̱ )

新時代の饅頭怖い?『おいしいごはんが食べられますように』

 

第167回芥川賞受賞作品、『おいしいごはんが食べられますように』読了。

 

最初は、同じ会社で働く三人の男女の、薄っすらとした嫌悪や侮蔑を描くお話だと思ったのに…

ラスト、めちゃくちゃゾワゾワしました。

分からない!怖い!

 

主人公は、そこそこ大きな会社の地方支店で働く中堅社員、二谷。

同じ職場には学生時代チアリーディングをやっていた、しっかり者で頑張り屋の後輩押尾と、歳上だが以前メンタルを壊した事があり、仕事を休みがちで周りからも配慮されている芦川という二人の女性がいる。

仕事が出来て責任感も強い押尾は、体調を理由に早退して周囲に迷惑を掛けたり、責任の重い仕事を避けたがる芦川が嫌いで、飲み会の席でこっそり二谷に、芦川さんにいじわるしませんか、と持ちかける。

 

けれど実際には二谷は芦川と付き合うことになり、押尾の『いじわる』の内容も、先輩である芦川を過剰に贔屓せず、対等に扱うという至極当たり前の対応だった。

 

ところが繁忙期を迎えて残業が続き、全員のメンタルが限界に。

二谷も押尾も他の同僚たちも深夜まで働き、体の弱い芦川だけが免除されて先に帰り、『みんなのために』と手作りのお菓子を毎日差し入れるのだが…というお話。

 

いやー、ラストがとても怖かったです。

押尾も、芦川もとても『分かる』んですよね。

いるいるこういう人、って感じ。

責任感が強すぎて頑張り過ぎてしまう押尾も、周りを気遣いすぎて逆にメンタルを壊す芦川も、どこの職場にも一人はいるよなって感じのリアル感です。

だから余計に、主人公の二谷が分からなすぎて怖いんですよ。

貰ったケーキに吐き気を催して、叩き潰して、踏み躙った後にゴミ箱に捨ててスッキリしてるのに。

彼女の手料理を食べた後はカップ麺を食べて台無しにしたくなるのに、そのせいで不健康な太り方をし始めたのに。

なんでそんな芦川と付き合い続けるの!?

 

たぶん人の愛情って、単純に綺麗なもんだけじゃなくて見下す愉しさから逃れられないとか、嫌悪感が伴うけど目を離せないとか、色々あるんですよね…

 

いやー分からないような解ったような。

ごはんも愛情も、なんだかとても重くて怖いものに感じられてくるような作品でした。

 

 



 

 

 

『むらさきのスカートの女』は今どこに

『むらさきのスカートの女』という本のあらすじを何処かで見かけて、面白そうだったので読んでみた。

作者は今村夏子さん。芥川賞受賞作品である。

ページ数はハードカバーで160ページほど。

30〜40分でサクッと読めるボリューム。言葉づかいも平易でとても読みやすい。

 

…だが、分からない!

 

文章は読みやすいし、情景だって公園やアパート、商店街と身近なものばかりで想像し易い物語なのだ。

なのによく分からない。そしてうっすら怖い、ひたすら不安になる。

 

物語の舞台は、『むらさきのスカートの女』という都市伝説じみた名前で呼ばれる女がいる小さな町だ。

むらさきのスカートの女は、その名の通りむらさきのスカートで、いつも同じ日にクリームパンを買い、同じ公園のベンチでパンを食べる。

むらさきのスカートの近所の有名人で、むらさきのスカートの…と言えば皆がああ、と頷くらしい。

主人公である『黄色いカーディガンの女』はむらさきのスカートの女とは正反対に影が薄く、友達もおらず、どこか自分の知り合いに似たむらさきのスカートの女と友達になりたいと思っている。

そして彼女と友達になるためにストーカーじみた行為を繰り返し、ついには主人公の望みどおり、二人は同じ職場で働く事になるのだが…

というあらすじ。

 

結局、この物語で一番怖いのはむらさきのスカートの女ではなく、彼女を観察していた『黄色いカーディガンの女』だった…という話なのでしょうか?

色々分からなくて、でもこわーーい!

不思議な読後感の本でした。

 

 



ソクラテス遠きにありて思ふもの

最近はてブで話題になっていたヨッピーさんの記事を読んで、そもそも人類に冷静な討論が可能な物なのか?と考えておりました。

ヨッピーさんも対戦という言葉を使っていた通り、結局バトルになるやん?負けた側が黙ってくれればいいけど、余計恨まれるよね。

多様性の受け入れは現代社会の必須要項です。

でも、そういう考え方もあるのだと認識する事と、自分自身の考え方を変えるのはまた違う。

後者には時間が必要だし、反発も付き物だと思うので…。

 

そんなことを考えていたら、古代ギリシャの話が思い出されました。新書の『ソクラテス』とか昔読んだ事がありますが、本当にソクラテスは問答で相手の恨みを買うことなく、理解を得ることが出来たのでしょうか?

 

そして、そんな話をしていたらお友達のelveさんが(id:elve)が一言。

ソクラテスは毒飲まされてたなぁwwww』

 

確かにソクラテスの最後そうやったなぁ…そしてソクラテスに生える草w

ソクラテス、本で読む分には偉人だけど、近くにいて自分が諭されたらきっとアレっすよね…

私たちの話し合いは結局バトルになってしまいがちなのかも知れません、草。

 

 

生活が規則正しくなっていく

 

タイトルが五七五化してしまったが、最近の生活、まさにそんな感じである。

そもそも仕事だの学業だのに縛られる私達の生活。規則正しく、なんて当たり前の話ではある。

それでも、高校生の息子が電車通学するようになってからはその規則性が分刻みになってしまった。

一時間に一本の、田舎の電車は5分の遅刻が命取り!というわけでギチギチに決まった時間に起きて弁当を作り送り届けて…の生活を続けている。

土曜日も授業や部活があるので、今朝ももちろん同じ時間。

朝5時に起きてまずは洗濯機を回し、弁当と水筒を詰めて朝食を作り、6時には駅まで送り届け戻ったら昨日の洗濯物を畳んでから干して6時半。今度は中学生を起こして7時に送り出し、運動不足解消のために30分室内バイク漕ぎ(30分は理想で、だいたい何かのトラブルもしくはスマホの誘惑によって10〜20分に縮められてしまう)その後身支度、8時出勤というスケジュール。

 

今日は出勤がない分気楽だが、代わりに片付けと掃除と買い物が待っている。

生きるって、働くって、時々めんどくさいですね…

昔を振り返れば、遅くまで飲んで朝マックして帰って夕方寝る、なんて自堕落な生活をしていた若かりし日の休日が今や夢のようだ。

あの頃は休みの日に遊ばないと損した気がしてましたからね…

 

しかし今、あの頃の生活に戻りたいかと言われると否である。

最近は7時間以上寝ると腰が痛くなって、体が休まるどころか余計疲れてしまうので(朝帰りなど言語道断)…。

惰眠というのは若者に許された贅沢だったのだな、と思い知らされる。

まだ夜遊びしても元気だぜ、って方がいらっしゃったらぜひ、今のうちに徹夜してください。カラダに無理をさせてでも遊んでください。それが出来るのは、きっと今だけだから!