読書-小説
井上真偽さんのサスペンス、『アリアドネの声』読み終えました(正確にはオーディブルで視聴したので聴き終えた)。 めーたーくーそー面白かった! 作者のデビュー作、『その可能性はすでに考えた』を読んでいたので、またケレン味の強いミステリなのかな?…
今週のお題が『最近読んでるもの』だったのだが、最近はやたら聴いてることが多いので勝手に変換してしまった。 Amazonオーディブル、めちゃくちゃ良いっす。新時代です! 紙とか文字で読む静謐さとか、創造性には確かに欠けるんだけど洗濯とか料理、運転し…
最近、森博嗣さんの『オメガ城の惨劇』をオーディブルで聴きまして。 若かりし頃にS &Mシリーズにハマり、その後はVシリーズ、Gシリーズと延々続く森ワールドに夢中の青春を過ごしてまいりました。 しかし流石に購読が途絶えがちになってきたのは、Xシリー…
最近、イギリスの作家アンソニー・ホロヴィッツのミステリにハマってしまってスーザン・ライランドシリーズを全部(と言ってもまだ二作品)、ホーソーン&ホロヴィッツ シリーズは二作目の『その裁きは死』まで読み終えた。 どちらも古典の匂いがする純ミステ…
増殖する横浜駅が日本を埋め尽くしていく…というSFを読みました。 作者は柞刈 湯葉(いすかり ゆば)さん、生物学研究者で福島県出身らしい。 作品名はシンプルに『横浜駅SF』。 無限に広がり続ける巨大な構造物…という構成から、最初にマンガの『BLAME!』が…
前回紹介したAmazonのAudible、まだまだハマってます。色々聴いてます。 そんな中でこれはオチがすごいぞ、余韻がヤバいぞ!と思ったのが週刊文春ミステリー第一位、夕木春央さんの『方舟』。 地下建築の中に閉じ込められた十人、という古典的な密室モノなん…
第167回芥川賞受賞作品、『おいしいごはんが食べられますように』読了。 最初は、同じ会社で働く三人の男女の、薄っすらとした嫌悪や侮蔑を描くお話だと思ったのに… ラスト、めちゃくちゃゾワゾワしました。 分からない!怖い! 主人公は、そこそこ大きな会…
『むらさきのスカートの女』という本のあらすじを何処かで見かけて、面白そうだったので読んでみた。 作者は今村夏子さん。芥川賞受賞作品である。 ページ数はハードカバーで160ページほど。 30〜40分でサクッと読めるボリューム。言葉づかいも平易でとても…
恩田陸さんの長編、「愚かな薔薇」を読んでいる。15年もかけて書かれた、集大成のような作品である。 冒頭から地方で行われる少年少女たちのイニシエーションじみたキャンプ、夏に咲く薔薇の匂い、隧道の先に眠る謎の遺跡と恩田色が満載でワクワクしてくる。…
『三体』を読み終えた後、また壮大なSFが読みたくなって今度は「天冥の標」を読み始めた。 三体は今でも脳内で反芻してしまうような、記憶に残る物語だったが、「天冥の標」もなかなか素晴らしい。 コロナを彷彿とさせるような感染症の患者たちと人類、それ…
さて、今回はみんなで読んで/書こう・名作シリーズ…という訳ではてなの紫妖精(最近はサキュバス化というお噂もかねがね)elveさんのお題に乗っかって村上春樹『騎士団長殺し』感想です。 snack.elve.club お題「『騎士団長殺し』でなんか書く」 初版部数が…
さて、今日は1993年に刊行された小説「マークスの山」・早川書房版の感想である。 なぜ今、こんな古い本を?という感じだが、2010年にWOWOWで連続ドラマ化され、大ヒットしたらしい。 その人気ドラマ版と映画版を両方見たお友達のマリさん id:mari1216 から…
三体Ⅱが、めったくそ面白かったぁ! 今年の賞を総なめにするのは確実だし、素晴らしいレビューもたくさん書かれているので詳細は語らないがとてつもなく面白い。ストーリーが混み合いすぎててうまく語れない、というのも多々あるが。 面白い、おもしろいんだ…
今日は宮内悠介さんの『あとは野となれ大和撫子』を読みました。時を忘れてイッキ読み!非常に勢いがあって面白かった! 舞台は中央アジアの架空の小国、アラルスタン。 この国では初代大統領が側室を囲っていた後宮を、女性の高等教育の場に変え、未来の官…
今頃読み終えました、アジア圏初のヒューゴ賞受賞作品『三体』。 この作品、高評価レビューがめちゃくちゃ多く、三体以前・三体以後なんて言葉も見かけ、正直そんなか?そんなにか?『三体』はSF界の『銃・病原菌・鉄』なのか?と疑ってかかってたんですが…
米澤穂信さんのミステリ『Iの悲劇』を読みました。 少年少女のほろ苦いミステリでは不動の地位を築く米澤穂信が挑む、過疎地域再生プロジェクトミステリという地味な大人向けジャンル…なのですが、うーむ。 オチありきで書きだしてしまったのかな?確かに思…
遠田志歩さんの美しい表紙に惹かれて、ミステリー『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を読みました。 遠田さんの表紙といえばAnotherや屍人館の殺人が浮かんできます。どちらも独特の世界観を持つミステリーですが、このメディウムもめっちゃ良かった…! 霊媒の能力…
三浦しをんさんの『白いへび眠る島』を読んだ。 古い因習が残る島で行われる儀式、島の人間が当たり前に受け入れる『この世ならざる者』という感覚。盛り上がりには欠けるが綺麗にまとまった佳作であった。 白いへび眠る島 作者: 三浦しをん 出版社/メーカー…
宮内悠介さんの短編集、『彼女がエスパーだったころ』を読んだ。 ライターの「私」が様々な事件に取材を通じて関わっていく、ノンフィクション風のSF短編集。 筆致は冷静でリアルなのに、扱われる題材は疑似科学ばかり。火を扱う猿にスプーン曲げの出来る美…
『ぼぎわんが、来る』で日本ホラー小説大賞を受賞された澤村伊智さんの新作『予言の島』を読みました。 基本的には面白かったんですがこのオチはありなのかーー⁉と感想を書かずにはいられなくなる怪作でした…。 物語の舞台は瀬戸内海にある小さな島、霧久井…
おっさん社会人ブロガーコバさんのこんな記事を読みまして。 www.cobalog.com いやいやいや、ハイドライド3って何やねん?マニアックすぎるやろ! しかし、実は私も『天気の子』のCM動画を見て以来これってアレやろ、あの作品に似てるやろ…とひそかに思って…
今村昌弘、『魔眼の匣の殺人』読了。主要ミステリランキング第一位を総なめにした話題作『屍人荘の殺人』の続編です。 メインキャラ2人は前作から引き続き、ストーリーの流れも前作ラストで登場した謎の組織を追って山あいの集落へ…という感じなので、前作は…
華文ミステリの第一人者と呼ばれる陳浩基さんの短編集『ディオゲネス変奏曲』を読みました。 2017年に発行された「13.67」は香港を舞台に現代から過去へ、時代を遡る形式の警察小説&本格ミステリというちょっと凝った趣向の本で、2018年の本屋大賞翻訳部門2…
五十嵐貴久さんの『マーダーハウス』読了。ミステリだと思ってたけど終盤かなりホラーテイスト。春の夜に震える読書と相成りました…。 物語の舞台は鎌倉。バス停からは徒歩15分。人気のない林を抜け、坂道を登った先にある瀟洒な洋館、それがシェアハウス『…
職場で住宅地図を見ていたら『マディソン郡の橋』という名のアパート、もしくはマンションを見つけた。 すごい名前だよね、と平成生まれの後輩に振ったら『宗教施設かなんかですか?』と怪訝な顔をされた。 大ヒット映画、マディソン郡の橋は1995年の映画。…
馳星周さんの『ゴールデン街コーリング』を読んだ。 主人公は北海道から上京してきた大学生、坂本俊彦。本が好きで、コメディアンにして書評家の斉藤顕に憧れを抱きファンレターを出す。斉藤から返信を貰ったことがきっかけとなり、彼が店主を勤めるゴールデ…
人生を変えてくれたのは、人間ではない何かでした――。 今日は越谷オサムさんの短編集「まれびとパレード」の感想です。 物語に登場するのは、ゾンビ、座敷わらし、泥田坊、邪鬼と人ならざる「まれびと」達。ちょっと不思議で、でもほんわか心が暖かくなるよ…
正月に山ほど読んだなろう小説の中からオススメの物を10点、紹介しておきます。 なろう小説のオススメリストって数が少なくて、探すのに苦労するのですよね。少し古い名作はランキングに出てこないし。 そんな訳で今日は自分の備忘録がてら、なろうリスト集…
表題通り。 今月はなろう小説にハマってしまい相当数読破したので、オススメ順に感想を書いていきます。 1・本好きの下克上 本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第一部「兵士の娘I」 作者: 香月美夜 出版社/メーカー: TOブックス…
この週末はレイ・カーソンの『炎と茨の王女』シリーズ三部作を一気読みしていました。ジャンルでいうとYAファンタジーかな? 炎と茨の王女 (創元推理文庫) 作者: レイ・カーソン,杉田七重 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2013/12/21 メディア: 文庫 こ…