おのにち

おのにちはいつかみたにっち

2017-01-01から1年間の記事一覧

二〇一七・おのにちまとめ

さて、今年ももうすぐ終わりです!とりあえずいくつかの料理を作り終えたので、あとは最後のブログを書いて飲むだけ(ストロングゼロではない)。 まとめだから、適当に今年書いた記事の中からブックマーク数の多いのを数本張り付けて感想書けばええやろー、…

近藤史恵『インフルエンス』感想-私たちの絆の話

大阪郊外の巨大団地で育った小学生の友梨(ゆり)はある時、かつての親友・里子(さとこ)が無邪気に語っていた言葉の意味に気付き、衝撃を受ける。胸に重いものを抱えたまま中学生になった友梨。憧れの存在だった真帆(まほ)と友達になれて喜んだのも束の…

遠い尿意

尿意が、遠いのです。 窓口業務をしているので、年末はなんだかやたらと忙しい。お客さんというものはまるで示し合わせたかのように同じ曜日、同じ時間帯に訪れる。 ほんとうに忙しい時はトイレに行く暇もないので、行ける時に行っておくしかない。 するとど…

亡霊が追いかけて来る夜に

夜更けに下の子どもが短く泣いて、電気を煌々と付けてトイレに走り、何事も無かったように電気を消してまた寝入ってしまった。 思わぬ時間に起こされた私は、泣き声から引き出された記憶の余りの生々しさに目を見開いて天井を眺めていた。 上の子が五歳の時…

怒りの森をすり抜けて

四十を過ぎて、クロワッサンの表紙にやたらと魅かれるようになってきた。 お金、暮らし、着物…はまだちょっと早い。 ちょうどそういうことに興味が湧く年頃になってきた、と言うことなのだろう。 雑誌の見出し通りの生き方、なんてテンプレートな人生。 そし…

川瀬七緒『女學生奇譚』-思わぬ所に着地する物語

川瀬七緒さんの『女學生奇譚』を読み終えた。いやぁ、面白い!終盤はイッキ読みだった。 オチは多少マンガチックではあるものの、この物語をこう終わらせたか、というアイデアだけでもゴハンが食べられる。 とにかく出だしからは想像もつかないラスト、着地…

北村薫『ヴェネツィア便り』感想-時を越えて届く物語

北村薫さんの『ヴェネツィア便り』を読み終えた。 タイトルから旅エッセイだと思い込んでいたので、読んでみて少し驚いた。 新刊の中身は短編小説集であったのだ。 それも少し仄暗い、不穏な気配のする物語が多かった。 心中をしよう、から始まる双子の兄弟…

私が永江一石さんのツイートにムカついた本当の理由

こんにちは、最近は会津の片隅で穏やかに暮らしているおのにちです。 でも久々にカチーンとくるツイートが回ってきたので少し書かせて頂きます。 この話、この人はそういう人だから取り合わない方がいいですよ、的な忠告もありしばらく寝かせておいたのです…

金曜日は愉し

金曜日はやっぱり楽しい。朝から終業後のことを考えてしまう。 今日は午後から寒波が、なんて言っていたから早く帰ってお家であったかいごはんを食べよう。 最近ホルモンが話題だから、今夜はホルモン鍋にしようかな。 タイムリーかつ暖まる、最強メニューか…

読書という病

時折、本に取り憑かれてるんじゃないかと思うことがある。 お風呂上がりに下着を着て、髪を拭きながら、パジャマを着ると汗をかきそうだから少しだけ本を読もう…なんて傍にある一冊を開く。 気がつくと下着姿のまま、濡れ髪で本を一冊読み終えている。変な姿…

Twitterから始まる人間らしい文章への疑問-ファジィな私クリアなあなた

Twitterとは何だろう?と改めて考えていました。 私にとってはブログを通じて知り合った仲間と交流できる、便利なコミュニケーションツールです。でも情報収集も出来るし、ミニブログ的な使い方をしている人もいる。 最近は人気のユーザーさんを色々チェック…

現実社会殲滅ゲーム

昨日は職場の、各課対抗ドッチビー大会であった。 ドッチビーとはボールの代わりに布でできたフライングディスク(柔いフリスビー)をぶつけ合うスポーツ。 要は安全なドッチボールである。 コートのサイズも、だいたいのルールもドッチボールと同じ。内野に…

ストレングス・ファインダーなんていらない?

同僚がストレングス・ファインダーに関する本を貰い、自分の強みが分かる分析診断というものにチャレンジしてみたらしい。 さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0 作者: トム・ラス,古屋博子 出版社/メーカー: 日本経済新聞出…

生きる意味を探して

良く晴れた初冬の午後、日のひかりを浴びながら少し速足で歩いた。 同じリズムで歩いたり、フラフープを回したりするのが好きだ。 始める前はおっくうだったり、面倒くさい気持ちもあるのだけれど、5分もすると楽しい気持ちになってくる。 こうした運動のこ…

いろんな斧さん結果発表/最近はじめたことの話など

先週末、『いろんな小野さん選手権』で遊んで頂いた皆さん、本当にありがとうございました!寒波の訪れた寒い週末だったせいか思ったよりたくさんの方にご参加頂き、とても嬉しかったです。 yutoma233.hatenablog.com まだこれから作品を送ってくださる方も…

阿部智里「八咫烏シリーズ」感想・おすすめ和風ファンタジー!

もうすぐ12月。今年読んだ本のまとめ記事を書きたくなる季節です。 そんな訳で、今日は今年第一部が完結した和風ファンタジー小説の感想を。 阿部智里さんの「八咫烏シリーズ」は、当ブログでも何度か紹介したお気に入りのファンタジー。 ただちょっと、全巻…

オフィスが寒い!しまむらで買えるオススメ防寒着

こんにちは、職場が寒いおのにちです。 11月20日、今日の室温は13度。 外気温が5度なので、外よりは8度暖かいですが、職場としては異常な寒さです。 ここは魚市場でも生鮮食品売り場でもありません。ごく普通の事務所です。お客さまも多いです。 な…

今村昌弘『屍人荘の殺人』感想-閉ざされた屍の山荘!?

さて、人里離れた山荘は好きですか?辺鄙な場所にあるペンションは?断崖絶壁に建つ豪奢な館は?それから大雨洪水大雪土砂崩れ、というシチュエーションは?孤立状態、という言葉は? 全部大好き!大好物!という貴方にオススメしたい作品が、今村昌弘『屍人…

いろんな小野さん選手権

金曜日の夜に飲みながらTwitterのタイムラインをたらたら眺めていたところ、こんなかわええアイコンを見つけまして。 万倍美化して描いてもらった・・・!髪型だけは一緒です・・・前髪をざく切りにする前のね!!!!!!! #円野日記 pic.twitter.com/Gp3I…

止まらない、老化。せめて、のど飴らしく。

タイトルに深い意味はない。句読点の入れ方でどんな文章もエヴァっぽくなるのでは、という思いつきで書いてみた。私の記事の50%くらいは思いつきで出来ている。 老化、と言うほどでもないが言うほどでもないが(大事なことは繰り返す主義)、風邪がなかな…

複合型妄想ドライバ

最近Fateに激ハマリしている。最初はFate/Zeroから入り、今はFate/stay night [Unlimited Blade Works]視聴中。 凛が激クソ可愛いが、イリヤがイリヤがあんまりすぎるので、次は飛ばしてしまったセイバールートを見るべきか、それとも桜の劇場版に行くべきか…

甘やかされたい結婚相談所

こんな記事を読みました。 xn--eck7a6c577upzt.net 恋愛、結婚に関するコンサルタントをやっている女性が書いた記事なのですが、まぁ内容が辛辣辛辣wここまで言い放っちゃって商売大丈夫?と心配になりましたが、面白かったです。 読んでいて感じたのが、こ…

辻仁成『エッグマン』感想-タマゴと恋の物語

寒い日にちょうどいい本を見つけてしまった。 辻仁成さんの『エッグマン』。卵と大人の男女の相当スローな恋心を描いた物語である。 一時間ほどで読めるボリューム、物語に挟み込まれる卵料理の数々が良い味を出していると思う。 近藤史恵さんの『タルト・タ…

Bluetooth搭載の体重計を買った

体重を記録すると良い、というので朝晩せっせと記録していた。ある晩、やっと気がつく。 21世紀なのに、私は紙に記録している。 21世紀なのに!21世紀なのに!モンガーー! そんな訳で、アマゾンでBluetooth搭載の体重計を購入した。まだ届いていない…

心の原風景

小学生の頃北海道に住んでいた。石狩平野の真ん中の、小さな町。 真っすぐに伸びる国道の脇に、舗装されていない赤土の道があった。それはとうに閉鎖された炭鉱へと続いている。 鉱山へと続く大きな道路は既にバリケードでふさがれているけれど、この小さな…

漆黒と墨黒

夜寝る前に外を確認する。子どもの自転車がちゃんと車庫に収まっているか、昼間遊んだサッカーボールやバトミントンの羽が表に出しっぱなしになっていないか。 その時に少し外の空気を吸ってぼんやりするのだけれど、完璧な冬が来る前の今の空気が一番おいし…

外見と内面の齟齬

今頃AmazonプライムでFate/Zeroを見ている。実はこれが初Fate。ほとんどの皆さんがご存知の物語だろうが、なかなか面白い。 かつての英雄の霊が現代の魔術師たちの召喚によって具現化し、自らを呼び出したマスターと共にすべての願いをかなえると言われる聖…

【SMAPと、とあるファンの物語-あの頃の未来に私たちは立ってはいないけど】感想

『SMAPと、とあるファンの物語—あの頃の未来に私たちは立ってはいないけど』という長いタイトルの本を読みました。著者は乗田綾子さん。 SMAPファンが書いた、SMAPと『私』の物語。 そう聞いて、どんな内容を想像するでしょう? 熱烈なファンが苦労してチ…

あなたの声が聞きたくて-仁木英之『千夜と一夜の物語』感想

仁木英之さんの「千夜と一夜の物語」(ちよとひとよのものがたり)を読んだ。これはちょっと奇妙な物語だ。 冒頭は物語のヒロイン千夜の、新しい職場の歓迎会から始まる。大手化粧品メーカーの研究員という、中途採用としては恵まれたスタートを切る千夜。し…

きっといつかあなたに会える-辻村深月『かがみの孤城』感想

辻村深月さんの「かがみの孤城」を読んだ。ポロポロポロポロ、涙が止まらなくなる。悲しいだけじゃなく清々しい、暖かで柔らかな涙。 あなたは一人じゃない。 そんなメッセージがずっと伝わってきてたまらなかった。いじめられた経験がある人、現在進行形で…