おのにち

おのにちはいつかみたにっち

週に2回は休肝日、を週に2回は飲んでもいい日に。With P

さて、健康のために週に2回は休肝日、を細々と実践してきた私であるが、このたび大幅に政策を転換することにした。

迫りくる中年脂肪国の侵攻をくい止めるにはもはや予防策では追いつかぬ。
防衛だけではダメだ、こちらから攻め込まねば。
いまこそ憲法改正が必要な時なのだ!

…時事ネタを盛り込んでみたが政治っぽい話は怖い人が来そうだからやめよう。

とにかく私はぎゅうぎゅうと押し寄せる下腹部脂肪と戦うために、発想を転換したのである。

『週に2回は休肝日』をひっくり返してみた。
さかさまさかさ、赤坂サカス!
たーらーらーららー。ぼよよよーん。(文章ではまるで意味のない効果音)

出ました、週に2回は飲んでもいい日!

そんな訳で今の私は飲酒日は週に2回、を実践中なのです。
やったねたえちゃん!週に2回も酒が飲めるよ!

…えーっと、潔くやめろ、とか言うな、いうな、いうな、いうな(エコー)

肝臓の数値は良いんだもん!適度なお酒もストレス解消にいいんだもん!!
一回に飲む量も350mlのビール一缶、チューハイ一缶くらいだし。
タモさんも言っていた、お酒が太る要因ではないと。

悪いのはビールの食欲増進効果に抗えない私。
そして食後にチューハイを飲みながら、おつまみ片手に見てしまうAmazonプライム鑑賞タイムがヤヴァイのである。

ポテチやナッツ、するめにチョコレートという各種つまみ盛り合わせを準備しながら家族そろってドラマやアニメ鑑賞(勇者ヨシヒコが子どもたちのお気に入り)という悪魔の極楽タイム。

カウチソファ+ジャンクフード+TVはヤヴァイって、おばあちゃんから教わったやんけ!

そして最近ハマってしまった、レモンコークハイというジャンクな、体に悪い気配しかしない100円の缶チューハイを飲みながら食べるポテチの美味しさ…パリパリパリパリ。

いつも思うんだけど、ポテチって悪夢のような食べ物じゃないですか?
100円くらいで買えて、カロリーはステーキ並みで、なのにお腹に溜まらない。
パリパリパリパリ、甘いコーラを合わせるとさらに無限に食べられるよパリパリ。
パリパリパリパリパリパリパリ…わぁい!食べた気がしない!ぜーんぶ夢だったらいいのにな☆彡

 

20世紀悪魔の発明と言ったら、まずは核兵器や生物細菌兵器などの大量破壊兵器が思い浮かぶと思う。それらは確かに一瞬で大勢の人の命を奪う。
でも全世界で売られているポテチ&コーラも、ジワジワと人類の寿命を削ってるんじゃないのか、なんて思ったりする。

彼らが手軽に手に入らなくなったら、医療費もがっつり削減できるんじゃなかろーか。 地球を手に入れようと目論む悪の軍団も、怪獣に町を破壊させるなんて阻止されそうなことやってないで、中毒性のある動画を無料で配信し、安くて美味くて高カロリーなポテチを販売すればいいのだ。で、それに怠惰になる薬でもまぶしておく。
間違っても外に出よう、なんて思わないように食料とジュースも無料でご家庭に届けてあげよう。人類は外に出る意欲を失い、ジワジワと衰退していく。

悪の軍団ショッカーの真の目論みに仮面ライダーが気がついた時にはもう遅い。彼もまた、ショッカー☆チップスにハマってしまっていたのだったパリパリ。
敵を倒すため、ライダーベルトを着用しようとするも、腹がつかえてベルトが締められないライダー。
かくして地球の未来は仮面ライダーのダイエットに託されたパリ…。

新番組、仮面ライダーダイエット。
全人類がポテチ中毒という設定なのでナレーションにも定期的にパリパリ音が入るのが特徴。スポンサーはもちろんライザップで。

 

話がずれてしまった。

とにかくコークハイに合う悪夢の食べ物ボテチを食べる機会を減らすために飲酒は週に2回にした、というお話でパリ。
お酒を飲むと筋肉に良くないっていうし、やっぱり肥満の要因になるパリパリ。

もういいお年頃なので、飲酒日設定は一時的なモノじゃなく生活習慣として定着させたいパリよ。
無理なダイエットはしないけど、飲酒日を5日→2日にするだけでも1週間の摂取カロリーはかなり変わるはずパリ!もちろんお菓子は禁止パリよ。運動時間を増やすのもいいパリね!

1~2か月すれば多少の効果は出ると思うから、それを維持していくパリ。
でもって、いずれその生活でも太るようになってきたら飲酒日2日を1日に、最終的には0に…

し、しまったパリ。 いきなり飲酒日5日→2日じゃなくて、5日→4日から始めたほうが良かったんじゃないパリか?
徐々に、とか段階を踏んで、という言葉が苦手なのが私の欠点パリよ。
0か1しかない人生パリ。

ちょっと失敗したけど、なんとか頑張るパリよ。
パリパリパリパリパリ言ってたらポテチを食べた気分になれる大技、エアーポテトチップスも会得したパリ! それではまたぱりぱりぱりぱりぱりぱりぱりぱりぱりぱりぱり

 

カルビー ポテトチップス コンソメパンチ 60g × 12袋

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湖池屋   ポテトチップス のり塩  60g×12袋

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カルビー ピザポテト 63g × 12袋

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カルビー ポテトチップス うすしお味 60g × 12袋

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歌野晶午「ディレクターズ・カット」感想-作り物の事件、作り物の死

歌野晶午さんの「ディレクターズ・カット」を読み終わった。
相変わらずどんでん返しが冴えていて、面白い。

 

ディレクターズ・カット

 

冒頭は著者お得意の口が悪く乱暴で、サイコパスじみた若者たちの無軌道なお遊びから。

コインランドリーで水着姿になり動画配信、洗濯物を取りに来た無関係の学生をボコる。打ち上げのファミレスでは店員を脅しつけ、挙句に店長を呼び出し、土下座しろとはやし立てる。やんちゃで粗暴、眉をひそめたくなるDQNそのもの。

 

物語が動き出すのは打ち上げ後にグループのリーダー、虎太郎が駐車場で刺されるシーンからだ。

かろうじて命は助かるものの、犯人は取り逃がしてしまう。
すぐに警察、救急車を呼ばなくてはいけない事態だが、虎太郎はなぜか先輩に連絡する。

命が懸かるような事態に、なぜか?

 

それは彼が引き受けている『アルバイト』のせいだった。
依頼者は虎太郎の学生時代の先輩で、制作会社のディレクター長谷見。

実は虎太郎たちの動画配信はすべて長谷見の仕込みだった。
若者たちがやんちゃをする様子を『たまたま』目撃したディレクターが声を掛け、その様子を突撃撮影するという、やらせ映像。

そんな『やらせ』にいつも付き合わされていた虎太郎は、自分が刺されたのも長谷見の仕込みだと思ってしまったのだった。

しかしいくらモラルのない長谷見でも、やらせで人を刺すまではしない。
虎太郎の事件は本当の通り魔だった。

犯人の手がかりを見つけた長谷見と虎太郎は、警察よりも早く犯人を見つけることで大スクープをモノにしようと考える。

犯人の自宅を訪れ、職場へ行き、彼のTwitterまで突き止める。
死体まで発見し、視聴率はウナギ登りだったが、行き過ぎた取材が仇となり長谷見は謹慎処分に。

荒れる長谷見は無謀なやらせを仕込み、それが更なる事件を招いてしまうことになる…物語のあらすじはこんな感じ。

過激化していく動画投稿、TV番組のヤラセ疑惑。
イマドキのモチーフが上手く取り込まれていて面白かった。

Twitterと犯行声明

 

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物語の犯人はTwitterをやっている、という設定になっている。
誰もフォローしていない、自分の呟きを書き込むためだけのアカウント。
フォロワーはBOTしかいない、静かなタイムラインに犯人は匿名で犯行前の苛立ち、犯行後の達成感をリアルタイムで書きこんでゆく。

だけど誰も読んでいないと思うのは自分だけで、鍵垢にでもしていない限りそこはみんなが通り過ぎる場所だ。駅の掲示板に犯行声明を書こうなんて思わないのに、なぜかネットに放流するときには誰も気がつかない、なんて思ってしまう。

この心境にはほんの少し、心当たりがある。
ブログを始めたばかりで一日のPVが2とか3だったころ、広大な銀河に蛍を放っているような心許ない気持ちになったことを覚えている。

それでも、小さな蛍でも。
自分の日記帳に書き込むよりは、ほんの少し顕示欲が満たされたような気持ちになるのだ。

実際の事件でも、犯人のTwitterがニュースに晒されたりしているのを見ることがある。
だから犯行声明がSNSに書き込まれている、そしてその犯人のフォロワーが一夜にして数万を超える…なんて話はいまやよくあること、なんだろうなぁと思った。

 

「ディレクターズ・カット」は歌野晶午らしい、少し乾いたミステリである。
犯人も登場人物たちも身勝手でどこか狂っていて、私たちとは違う人間なのだ、お話の中のサイコパスなのだ、と思いたくなる。

だけど虎太郎の姉、ネネは長谷見から依頼を受けた『お仕事』の前にこんな台詞を言う。

 

「あたしは11時であがるよ。いちおう主婦ってことで」

 

ファミレスで店長を土下座させるのも、コインライドリーの洗濯機で遊ぶのも、彼らにとっては依頼された小さなバイトに過ぎない。

家に帰れば普通の暮らしがあり、本業が忙しければ「ヤラセのお仕事」を休むこともある。

虎太郎もネネも、職場や学校、家庭ではごく普通の『優しい人』なのかも知れない、と思うとゾクッとした。

私達は公共の場で暴言や暴力的な態度を取る人のことをこの人は異常なのだ、いつもこうなのだと割り切りたい、自分と切り離したい。

殺人犯の異常な横顔ばかりが強調されて報じられるのも、きっと罪と距離をおきたいと願う私たちの無意識が反映されているのだと思う。

でもこの小説みたいに。
電車の中で激しく怒りを露わにし、誰かに唾を吐きかけた人も、電車の扉が閉まり背を向けた瞬間に、出番が終わった後の静かな顔になるとしたら。

そうしてそのまま静かな顔で家路に着くのだとしたら、お土産を買って笑顔で家のドアを開けるのだと思ったら。

 

怖いよね...13日の金曜日のジェイソンは怖い。でもジェイソンの正体がお隣の優しいご婦人だった方が、きっともっと怖い。


でもそんな風に感じる私も、主婦や会社員やブロガーや、何かしらの役割を毎日演じていて。誰もが日常の間に、人格が入れ替わるような一瞬を挟み込みながら生きているとしたら。

『普通』が一番怖いのかも知れないな、そんな風に思ったのでした...。

 

ディレクターズ・カット

ディレクターズ・カット

 

 

『BLAME! THE ANTHOLOGY 』感想-豪華すぎる階層世界の物語

「BLAME! THE ANTHOLOGY」を読み終わった。
小川一水、野崎まど、飛浩隆と実力派揃いの豪華アンソロジー小説。

アンソロジーのテーマとなる「BLAME!」とは、月刊アフタヌーンにて1997年から2003年にかけて連載されていた弐瓶勉の人気SF漫画である。
遠い未来、太陽系をも飲み込む果てしなく巨大な構造物の中で、主人公の霧亥(キリイ)が敵対勢力と戦いつつ「ネット端末遺伝子」を探し求める旅を延々と続ける…というお話らしい。

問題なのは私が弐瓶勉の傑作SF漫画「BLAME!(ブラム)」を未だ読んでいない、ということ。

しかしこの短編集はBLAME!の舞台である、恒星さえも飲み込み無限に増殖し続ける巨大な階層都市をモチーフにした自由な物語だったから、主人公霧亥を知らなくても十分楽しめた。

とはいえ、読後は原作漫画読みたい!映画も観なくちゃ!という焦燥感に駆られるのだが。 珪素生物とは、セーフガードとは何なのだ?映像が欲しいってば!

 

BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)

BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 原作:弐瓶勉,九岡望,小川一水,野?まど,酉島伝法,飛浩隆
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2017/05/31
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る
 

 

どの作品も面白かったが、最高なのが小川一水の「破綻円盤」。
小川一水ファンなら読んどくべきべきべきぃ!と強制したくなるような素晴らしさである。

主人公は旅籠屋を営む異端の珪素生物ルーラベルチ。
そこを探索者夷澱(イオリ)が訪れるところから物語は始まる。

BLAME!の主人公、霧亥の目的は探し物だが、夷澱の目的は外に出ること。
増殖し続ける階層世界の外には何があるのか、今自分が立っている場所はこの世界の上なのか下なのか。天地すら分からない中で、どうやって外を探せばいいのか。

そうして探索を続けるうちに命を落とす夷澱。
彼の死とはなんだったのかと、怒りすら覚えるルーラベルチの元を訪れた旅人は、夷澱が見つけた真実を教えてくれる…。

この物語、本当に最高だった。
試行錯誤を繰り返しながら外に続く道を追い求める夷澱、なぜ珪素生命ルーラべルチと代理構成体のボイドが営む旅籠が彼の港に選ばれたのか、そして増殖していく町。

無関係に見えた一つ一つの点が、最後に繋がるときのエウレカ!と叫びたくなるような感動。 ルーラべルチが最後に掴んだ真実は、まだまだ遠くてそれでも輝かしい。

漫画未読の私には、縦貫溝や大放水口という絵が巨大ダムにしか見えなくてウガガガ、となる部分もあったが、それでも面白いんだから素晴らしい。

BLAME!の荒唐無稽に見えてその実深く練り上げられた世界感と、小川一水ならではの細やかな考察が上手く嚙み合わさって、とにかく最高、とにかく美味しい物語であった。

だからしつこいけれど小川ファンは読むべきベキベッキー。
射出線の向こうを覗きたくなるような短編である。

さて、BLAME!アンソロジーの感想なのに小川一水マンセーだけで終わってしまいそうである。 もちろんその他の作品も素晴らしかった。

人間と珪素生物、はぐれ者どうしの出会いを描く 九岡望「はぐれ者のブルー」、重油が流れる町に住む人々の暮らしを江戸時代のような火消し(もしくは消防団?)を通して描く 野崎まど「乱暴な安全装置」、巨大な大陥穽の中をひたすら落ち続ける発掘団の物語 酉島伝法「堕天の塔」、環境調和機連合知性体が三万年の世界の歴史を紡ぐ 飛浩隆「射線」。

同じ階層都市を舞台にしたアンソロジーなのに、どれもみな異なる世界を描いていて面白い。 原作の太陽系すら飲み込む巨大な階層世界という設定が、SFとして最高で最適なのであろう。

そういえば弐瓶勉の別作品、「シドニアの騎士」アニメ版はすべて視聴した。
こちらは巨大な宇宙船を外敵から守るために戦う、広大な宇宙の物語なのだが、冒頭で主人公は立ち入り禁止の地下区域から這い出して来る。

BLAME!アンソロジー読了後にそのシーンを思い出すと、シドニアさえ階層世界の一部のように思えてくるから凄い。広がり続ける世界、最強である。

さてさて、そんな訳で「BLAME! THE ANTHOLOGY」。
「BLAME!」を読みたくなる、空の果てを疑いたくなる(ずっと進んでいったら違う階層にぶち当たるんじゃないか?なんて)とっても面白いアンソロジーでした。

これを読んで、更に「BLAME!」を読んで、映画版「BLAME!」を見て(11月が待ち遠しい)、ついでにシドニアの騎士も全巻購入して(こっちも新装版が月末発売)金欠に泣くが良いわ!と、自分に言ってます...。

 

BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)

BLAME! THE ANTHOLOGY (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 原作:弐瓶勉,九岡望,小川一水,野?まど,酉島伝法,飛浩隆
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2017/05/31
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新装版 BLAME!(1) (アフタヌーンコミックス)

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『BLAME!』Blu-ray(初回限定版)

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新装版 シドニアの騎士(1) (KCデラックス アフタヌーン)

新装版 シドニアの騎士(1) (KCデラックス アフタヌーン)

 

 

私の方が大変アピールと、自己憐憫の違いは何?

心沈む連休明け、明らかに私より不幸そうな女子が職場のロッカールームに居たんですわ。 休暇後なのに金曜日より疲れ切った顔、目の下に浮かぶクマ。

そういえば産休明けたばっかりだっけ…と彼女に同情する。
休むより仕事をしていたほうが精神的に楽、という時期もある。

大丈夫?夜眠れてるの、なんて声を掛けると「夜泣きが復活してしまって…」と心底くたびれた声が返ってきた。
「あるある、キッツいよねー」なんて話していると周りからも大変だーとか顔色悪いよね、なんて心配する声が聞こえてくる。

夜泣きに苦しむ彼女の家に行って、代わりに深夜の子守代行してあげることは出来ないけど(つか怖いわそんな先輩)大変だね、と同情したり、あるある、と共感するくらいなら私にも出来る。
彼女だって、家族の協力や子どもの成長を待つしか解決策が無いのは分かってるはず。 それでも愚痴ることで少しでも気持ちが楽になるのなら、共感くらい軽いもんである。

でも、そういう時に限って出没するのよね…
自分の方が大変だ星人が、ガガガ!

 

そうやって人の話に同情していると、そんな苦労なんて大したことないわよ、私の時には…と突然自分もリングに上がろうとする、乱入レスラーが登場しがちである。
もちろん今日も居やがった。

でもねー、今の人は恵まれてるじゃない?お姑さんと同居じゃないんでしょう?私の時代には育児は女の仕事って考え方で、夜泣きさせたら旦那の仕事に響くって怒られて…

ああハイハイ。分かる分かるよ、君の気持ち。
でもね、今はあなたのターンじゃないから!
ちゃんと順番守ってもらえないっすか先輩⁉

 

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自己憐憫の心理学

 

こんな風に同情と共感が求められてるシーンで、私が一番大変だった、って自分の話にすり替えちゃう人、たまに遭遇しますよね?
自分が一番大変アッピールをする人の目的って、なんなんだろう?
目立ちたい?同情されたい?

それとも自分の不幸を見てあなたの気持ちを軽くしてくれ、という俺の屍を超えていけ路線?
でもアナタ、「うっわー昭和サイアクですねーw私そんな時代に子育て出来ないっすわ平成で良かったー、気が楽になりましたキャハ☆彡」って言われたら絶対マジ切れしますよね?

 

心理学的に言うと、自分をかわいそうに思うことを『自己憐憫(じこれんびん)』というのだそうです。 大抵は過剰なストレスと結びついていることが多いとのこと。

夜泣きがキツイと嘆く彼女も、過剰なストレスから一時的にそんな感情に陥っているのかも知れないと思いました。

私自身、かつて仕事や家庭の問題がキャパを超えた時は「私ばっかり頑張ってる、誰も分かってくれない、自分かわいそう!」と悲劇のヒロインになりきってました。
もちろんこれも典型的な自己憐憫。

誰しも、疲れてるときには陥りやすい感情なんじゃないのかなーと思います。
ただ問題なのは…自己憐憫に浸りきっていても、事態は何一つ好転しない、むしろ悪化しがちである、という事実!

職場の彼女のように子育て中の一時期とか、ストレスが軽減されれば良くなるささやかな自己憐憫なら問題ありませんが、慢性的にこじらせた自己憐憫は、トラブルのもとになりがちだそう。

かわいそうな自分に甘すぎて成長出来なかったり、家族の「疲れた」や「大変」という言葉を『自分のほうが大変』という感情から労わってあげることが出来ず離婚の要因になったり…

マイナスの感情は、どんどん不幸を呼び込んでしまうんですね。
ストレス社会の中で、こうした感情に陥らないようにするのは難しいですが、アレ?もしかして今の私自己憐憫状態?って自分で気がつくだけでも少しは変わってくるはず。

自分を過大評価しない、逆に自分なんて…と『かわいそうな自分』にも浸らない。きちんと等身大の自分を評価できるようになりたいですが…これがなかなか難しい。
はやく人間になりたーーい!

 

で、ここまで書いて思いました。
職場の彼女や、昔の私が陥っていたのは自己憐憫の感情なのかも知れない、というのは分かります。

だけど脇から突然現れて、リングの中央で「私が私が私が!この世で一番大変だった!苦労してるんだからーー!」と猛烈マイクアピールしていく人がストレスフル、だと…?

そんだけ強烈に自己アピール出来たらストレスなんて溜まる暇ねーだろ!と思ってしまう私はまだまだ世間知らずなんですかね?

プロレス乱入型私が大変アピーラーの方々には、自己憐憫とはまた別種の、強靭でアクの強い精神を感じてしまうのですが。

その魂の呼び名は、まだ知りません。
そしてあんまり、近寄りたくないのです…。

とりあえず職場のDFK(大不幸)センターポジションは、あなたに決まりです先輩!

 

 

ほのぼの均等割

同じ会社の別の課に、ロッカーや廊下ですれ違えると嬉しい女性が何人かいる。

その人たちはいつもほんわか笑っていて、冷蔵庫の忘れていたチーズがかびていたんだけど、ブルーチーズだってはじまりは洞窟に忘れられたチーズだよね?もしかしたら私新しいチーズを作っちゃったんじゃない?食べたほうがいいと思う?などと、独自目線の面白い話を聞かせてくれるので大好きだ。だが食うな。

数人集まると笑いが絶えないのでいつもこのメンバーで飲みに行きたいね、と話をしている。しかし全員既婚子持ちなため、なかなかみんなの都合の合う時間が作れない。

課単位の飲み会や旅行が盛んな職場だから、同じ課になれれば付き合いだから!と大手を振って飲みに行けるはず。

それなのになぜか、彼女達とは一度も同じ課に配属されたことがない。
そこらへんどうも巧妙に調整されているような気がして、総務課長(学生時代の部活の先輩)にこっそり聞いてみた。

 

実は人事異動に関しては、前課長から脈々と受け継がれてきた全職員属性メモ的なアンチョコがあるそうなのだ。
大人しい、にぎやか、ほのぼの…などその人の人柄を簡単に表記されていて、その他に年齢や実績、経験なども加味されて、各課が均等になるように配属を決めるらしい。

なるほど、確かにほのぼのばっかりの課も、にぎやかばっかりの課も、なんだか仕事が進まなそうだ。

適性や経験、本人の希望も多少は取り入れられるらしいが、基本は全職員がすべての課を経験させられるようになっている当社、どうせ全課回るんだから人柄のバランス良くしとけ、ぐらいの扱いなのかも知れない。

 

私がほのぼのさんと同じ課にならない理由を聞いて、寂しい反面湧き上がるような喜びを感じた。

 

つまり私って、会社公認ほのぼのジャンル!?

やっぱりぃ?私って癒し系よねー、なんて先輩兼総務課長をビシバシやっていると彼がものすごくイヤな顔をして言った。

「認めがたい…待ってろ、明日調べなおすから!」

 

次の日、(笑)マークだらけのむかつくメールが来た。

 

昨日の件、資料を見直しました(笑)
確かにジャンルはほのぼのでした(笑)
しかし、ほのぼのに青ペンで濁点と宴会部長が書き足してありました(笑)
頑張れぼのぼの宴会部長(笑)

 

ぼのぼの宴会部長…
私は珍獣ジャンルかっ!?

 

ぼのぼの 42 (バンブーコミックス)

 

そんな訳で、朝から職場でちゃぶ台をひっくり返したくなりましたとさ…。

 

次週、おのにちは前々前総務課長を探しに旅に。
シャツが血に染まった、その訳とは。

続く…わけあるかーー!(本日はキレ気味で〆)

 

選択肢が多すぎる

昔、トラピスト修道院に憧れたことがある。

トラピストクッキーは尼僧が焼いていると思い込んでいて、子どもが自立して旦那と死に別れて、それでも足腰が元気だったら修道院に行って私利私欲を無くし規則正しい生活を送りたい、と夢見ていた。

実際にはトラピスト修道院は男性修道士の祈りの場で、女人禁制であると函館で知って夢破れたのだけれど。

トラピスト修道院には申し訳ないことに、私は敬虔なる教徒ではない。
本当は尼寺でも、刑務所でもいい。
何も決めなくていい世界に行きたい、という後ろ向きな欲求がある。

決まった時間に起きて、お仕着せの服を着て、言われた仕事をこなしてみんなと同じ食事を食べる。

思えば私の夢見る生活は学校に似ている。
決められた登校時間、お仕着せの制服、定められた授業、規則を守りみんなと同じ生活をする。
あの枠の中にいた時はものすごく息苦しくて、お仕着せが嫌で、逃げ出したくて仕方なかったのに。

なぜか今は決められた生活に憧れていたりする。
理由はただ一つ。

選択肢が多すぎるんだ…。

 

子どもがいると、買わなくてはいけないものが急に増える。
我が家は子ども二人なので、自分の物×3。
洋服も事務用品も、自分の物は数年使えるけれどすぐサイズが大きくなる&消耗が激しい子どもの物はそうはいかない。

シーズンごとに20cmの靴、23㎝の靴、同じく20cm23cmの靴下、130cmと150cmの下着、同じく130cmの洋服150cmの洋服と15マスの国語のノートと5mmの方眼ノートと…
うわああああああ!

スーパーに行っても、ドラッグストアに行っても選択肢は続く。
季節関係なしに揃う豊富な肉魚野菜たち、100種類くらいありそうなシャンプー。

シャンプーを買っても戦いは続く。
トリートメントにするか、リンスにするか。
トリートメントはジャータイプかチューブ型か。
乾かすときはオイルがいいかクリームがいいかジェルがいいか…

うわああああああ!出家してやる!!全剃りしてやる!!!

 

洋服も化粧品も嫌いではない、好きなはず。
なのに秋の新色30ブランド全300色大公開!なんて雑誌の見出しを見ると黙ってランキングサイトを開き、万人に似合う第三位、なんて無難なモノを楽天で買い求めてしまう。

万人に似合う色は確かに似あうしイマドキに見える。
でも駅前のファンシーショップで、たった5色しかない色付きリップを真剣に選んでいたあの頃のほうが楽しかったなと今は思ったりする。

どんな田舎でも、簡単に雑誌に載っているものが買えるようになって。
便利になったけれど、駅前のファンシーショップは潰れてしまった。

学生の頃はとにかく自由が欲しかった。
赤いヘアゴム一本でも、没収されたがんじがらめのあの頃。

それからずっと自由を求めて歩いてきたはずなのに、贅沢な私は今ここにあるたっぷりの自由に少し飽きている。なにこの皮肉。

 

ネットの世界でスマホやバッテリー、映画や本のランキングなど、ほぼ全ての商品情報がランキング化されているのって、それだけ多くの人が選ぶ時間や手間を減らしたいと思っているからだと思う。

 田舎者の私、高校生の時初めて行った池袋のロフトは本当に楽しかった。
あんなにたくさん文房具や画材があって選び放題で、ここに住みたいとまで思ったのに。

現在の私はAmazonでなんだって買えるというのに、結局人気の商品から無難な物ばかり選んでいる。

じっくり商品情報を眺めたら、たとえ評価が低くても私には使い勝手のいい商品が見つかるかも知れない。それでも選ぶ気力が湧かないのは手にとれないからか、それとも時間がないせいか。

昔ミヒャエル・エンデの『モモ』を読んで、時間に追われる大人にだけはなりたくないと願った。

今、明らかに時間泥棒に時を盗まれた私がいる。
選択肢のせいだろうか?斜めに口を歪めて笑うしかない。

さてさてそんな訳で、今の私は選択肢の少ない、限られた世界に旅立つ夢を見ている。
でも実際にそこで暮らしたら?そこに慣れてしまったら?

今日の晩ごはんはメザシだけどカレー食べたい!とか自由を求めだす私がいるんだろうなぁ、と目に浮かんだりもするんだよな…。

かくも己はわがままで、自分勝手で。
何を追い求めているのやら?それすら過剰な選択肢の罠?というお話でした。

 

トラピストクッキー 24包入 [その他]

トラピストクッキー 24包入 [その他]

 

 

花柄ガラガラ

基本無地です。
もちろん服の話です。
なお、お肌も無地です。家紋、入れてません。

概ねユニクロ、もしくはGU。
良く言えばシンプルベーシック。

しかしその実態はモブ。
基本紺白グレー、黒茶色! 空前絶後の光学迷彩!
職場のキング・オブ・モブとは俺のことぉ! ジャスティス!

 

はいっ、そんなモブでも時に血迷います。
だって秋だし。
涼しくなったし、服が着たい!(いや着てるけど)という謎の疾走感。

そして無難定番合わせやすい、いつもの無地ではなく、今年の秋は柄が気になる(ファッショニスタっぽいセリフ。だがモブ) 。

水玉は可愛すぎる。
この秋流行らしいグレンチェック(同系色のチェック)は、遠目からみればただの無地。

そんな中、職場の同僚が着ていた大きな花柄の大人っぽいスカートに憧れたのです。
もう大人っぽいを通り過ぎてショロー諸島なお年頃の私ですが(漢字では書きたくない。君もおいでよショロー諸島)、いいよね、オトナ服!

  

 

だがしかし。
花柄は鬼門感があり、ずっとチャレンジしていなかった分野なのです…。

花柄が鬼門になってしまった理由。
それは昔ファッション誌で読んだ「背の低い人に大きな花柄はNG」という言葉。
確かに大花柄はスラッと背の高い人が似あう、というイメージがありますよね。
自分、縦156cmですから。

大柄がダメなら小花があるじゃない?
でも小花柄って優しげというかナチュラルカントリー、森ガール風にならないですか? 実は森ガール系もがっつり鬼門で…。

私、顔面がナチュラルカントリーなんすわ。
よく言えば親しみやすい、悪く言えば田舎臭い。
どこに行っても道を聞かれる、永遠のジモティー顔。

えっ?なら森ガールも馴染むじゃん、って?
馴染みすぎるのも実は考え物で。

昔試着した小花柄のワンピ、おばあちゃんの割烹着にしか見えませんでした。
鏡に映る自分を見て、
「絶対ぽたぽた焼き焼くの上手そう」
と思いました。焼いたことないけど。

  

アジカル ぽたぽた焼 超ビッグバッグ 54枚

アジカル ぽたぽた焼 超ビッグバッグ 54枚

 

 

さて、ぽたぽた焼きを焼くよりは…と思い切って大柄花柄のワンピースとシャツを購入してみました。 これが、思ったより評判良かった!

ワンピースは花柄も含めて3着持ってますが(どれもウエストマークがポイント。花柄はベルト巻いて着てます。Aラインの似合う細身な小鹿ちゃんども、鹿刺しにして食ってやる)時間のない朝も被るだけでちゃんとして見えるから大好き。

 

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(天気が良かったので外で撮ったら逆光で良く分からなくなった失敗写真)

 

シャツはチュニック丈。
チビな私には少し長いんですが生地が薄いのでそこまで重く見えないような気がする。 なにより柄かわいいよガラガラガラ!

 

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(同じく外で。壮大な自然と服、というよく分からないショット)

 

ちなみに、そこそこ評判の悪い海外通販サイトHASSONで買いました。
国内通販で柄モノ少なくて、70%オフだし初回送料値引きだし良いかなー、と思ったんですが。

ネットの酷評ってけっこうホントですね…。
届くまで1ヶ月近く、70%オフで3千円くらいでしたが、ボタンを閉めると少しギャザーの寄るシャツでした。ボタンとボタンホールの位置が合ってない。

返品交換できそうだけど、それに費やす時間を考えてやめました。
ワンピも裏地ついてないんで、ペチコート必須です。

こういう服って、多分直接現地の市場で買えば安くて楽しいんだと思う。
ただわざわざ送料かけて取り寄せるモノじゃないっすね…。

色んな所から糸の出ているワンピを見て、しまむらとか安いのに縫製そこそこしっかりしてるんだな、と感心しました。

 

柄モノの服は存在感があるから無地みたいに週に何度も、は着れないですが、たまにはこういうインパクトのあるものもオシャレしてる感があって楽しい。

なお花柄ワンピは旦那からカーテン、という意見もありましたが、今時花柄のカーテンを掛けている家のほうが珍しいので却下です。この昭和野郎が!

ではでは今日は、花柄ガラガラ楽しいぜー、というお話でございました。
多分派手な服に負けてるけどいいの。
どうせ人生負けっぱなしやけん…?