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風の谷のミニマリスト挫折

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一時のミニマリストブームも落ち着いて来て、今残っているミニマリストブロガーさん達は本物のミニマリスト、シンプルな生き方がもはやDNAに組み込まれている人たちだと思う。

そんな中、私は恥を忍んで小声で告白する。

ミニマリスト…挫折しました…

 

どうも私の心の中にはクシャナ殿下が住んでいるようなのである。

捨てる、いる、捨てる、いる…などと分別をしている内にクシャナスイッチが入ってしまう。

 

これは要らない、これはいる?期限は?もうちょっと取っておこうか。これは…どっちだ?

ええい、しゃらくさい!
綺麗な家を取り戻すのに何をためらうことがあろうか!

焼き払え、なぎ払えーーー‼!!

 

原因は分かっている。一度にまとめて片付けようと、気負いすぎなのである。
毎日一カ所、少しづつ丁寧に物を捨てていけばキレイになるのに。

はじめるとついつい、このゴミ袋を一杯にしたい…!などと妙な欲が湧いてしまう。
捨てる捨てる、これも捨てる!と捨てていると、気分が上がってきてしまうのは私だけ?

もう、前提が間違っている。
要らないものを捨てて部屋をキレイにしたいから捨てる…じゃなくて、捨てるのが心地いいから捨ててしまう。

いわば、捨てるハイ。

ここからここまで頂くわ♡くらいの勢いでズサーッと捨ててしまう。

まさになぎ払え捨て。
なぎ払った後になにが残るか?
何もない…ならいいんですけど、捨てハイの後に後悔が、後悔がっ!

 

さて、私がこれまで捨てて後悔したものを軽快なナンバーに乗せて公開しよう。

 

いままで私が捨てたもの
家族全員のマイナンバー
いままで私が捨てたもの
年末調整領収書

当たっていたけれど
この世にないなんて
教えてくれたけど
現物燃えるゴミ

バイバイマイスイー宝くじ
さよならしてあげるわ

 

お分かりだろうか。

私の中のクシャナ(いや、やったの私だけど)は恐ろしいことに生まれて初めて当たった宝くじを捨ててしまったのである。

会社で買った宝くじ。
当たるように、と我が家のおきあがりこぼしや招き猫ぬいぐるみなどを置いた神棚っぽいコーナーに載せておいたのが悪かった。

年末クシャナが『神などおらぬ…すべては埃となるのだ…焼き払え――!』と言ったのでごそっと捨てた。

ええ、宝くじもごそっとな。

 

そのままにしておけば当たったことも気が付かなかったのに…。
恐ろしいことに、年末宝くじをまとめて購入してくれた係長はみんなの番号をわざわざコピーしておいてくれたのである。もちろんたかるために。

係長…恐ろしい子…!

「小野さーん、宝くじ一万円当たってるよー!みんなで飲みに行こう!」

えっ。

時が止まった一瞬だった。
私の宝くじ。

走馬灯のように思い出す。
なぎ払った、あの時感じた紙の手触り。確かに君だったよね…!

ああああああああああああああああああああああ

 

突然職場で発狂しだした私を見てみんな理解した。

あーこいつ年末ミニマリストに目覚めたって偉そうにぶっこいてたわ。
家じゅうスッキリした、みんなも捨てた方がいいよ、って上から目線だったよね。

捨てたな。捨てたわ。

 あの時の、周囲の冷たい視線が忘れられない。
なぜ、なぜ私は自分の宝くじを捨てて、ここまで責められなくてはいけないのだ!?

いいんだもん、どうせみんなで飲んだら一瞬で終わりなんだもんね。
私は私の肝臓を守るために捨てたんだから…

あああああ私のいちまんえーん!

さようなら、私の中のクシャナ殿下。
私は己の杜撰な性質がとことんミニマリスト向いてねぇ、ということにようやく気が付いた。

これからは大人しく腐海の植物なんかを育てていこうと思う。
らん、らんらららんらんらん、らんらららん…。

 

あのー、ホントにみんな大事なものまで捨てちゃって後悔してないですか?
後悔も捨ててこそ真のミニマリストなのですかっ…⁉

 

風の谷のナウシカ〈3〉 (1985年) (アニメージュコミックス―ワイド判)

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