小学生の頃、親と激しい言い争いをした。
1年生か、2年生だったか。
理由は忘れてしまったが、私には私なりの言い分があって、それが上手く伝わらないことに腹を立て、死んでやる!と思った。
とは言えまだまだちびっこ。痛かったり苦しいのは嫌だ。
ドラマで、冬山で遭難した人たちが「寝るな!死ぬぞ!」と頬を叩き合っていたことを思い出した。どうやら冬山で寝ると死んでしまうらしい。
それならわりと簡単かも…と私は山に行くことにした。
とはいえ、当時の私が住んでいたところは北海道、石狩平野。
本当の「山」は遥か遠くだ。
登山をしたこともなかった私は、とりあえず家の近所の雪山で寝ることにした。
除雪車が早朝からガンガン地響きを轟かせるような地域にお住まいの方ならお分かりだろうが、豪雪地帯の空き地や行き止まりには大抵巨大な雪マウンテンがそびえ立っているものだ。
2階建ての家くらいの高さの、その雪山によじ登り、てっぺんに横たわった。
サヨナラ、人生…。
とても暖かい日だった。
空は晴れてまぶしかった。
私はスキーウェアを着ていて、ポカポカ暑いくらいだった。
大変心地よく、1時間ほど昼寝をした。
やがて「おやつよー」と呼ぶ声がして、家に帰った。
ちょっぴり気まずかったのだが、母が何事もなかったような顔をしていたので、いつも通りおやつを食べて、いつものように眠った。
今日の空が晴れていたので、何となく思い出した話。
教訓としては、子どもと喧嘩をした後は後に引きずらないほうがいい、ということ。
子どもに言い聞かせよう!と思うとついついムキになって、口げんかになってしまう。
でも大人が子供を言い負かせるのは当たり前のこと。勝ったって何の得にもならない。
私の願いは、必要な生活習慣を、息子が『自分のために』『自発的に行なえるようになる』こと。
怒らずに執念深く、彼の血肉になるまで言い聞かせなくてはいけない…のは分かってるんですけどねー。
とりあえずカルシウムとらなきゃ。
失敗したな、と思う日も、取り返しのつかないことなんて滅多にない。
晩御飯に好きなおかずでも付けて、いつも通りにしていよう。
そして、子どもの頃の私はどうやらかなりオロカだったようです。
それ、ただのお昼寝じゃん!