飲み会の席でクリア出来なかったゲームの思い出、という話で盛り上がった。ポートピア連続殺人事件と共に浮かんだのが『リンダキューブアゲイン』である。
ポートピアをクリア出来なかったのは私がまだ小学生で、攻略サイトもない時代(ファミ通頼り)だったせいである。迷路で死にまくり、その後犯人はヤスだと友達から聞いてやる気が失せた。
リンダキューブは大人になってから購入したプレステのゲームで、シナリオA、Bはクリアできたのだが最後のメインシナリオ、動物を100種類集めるというのが地味に面倒くさくてクリア出来なかった。つがいを揃えないとダメとか、一撃で倒すと体が飛び散ってしまい捕獲したことにならないとか、色々設定が厳しかった思い出が。
リンダ キューブアゲイン PlayStation the Best
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 1997/09/25
- メディア: Video Game
- 購入: 2人 クリック: 15回
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そんな訳で結局私の箱舟は旅立たなかったのだが、このゲームのことは今でも記憶に残っている。猟奇的で暗いストーリー、気味の悪い動物たち。
さすがに飲み会の席で他人に勧められるようなゲームではないので、ブログで勧めておくことにした。残念ながら今はPS3かPSVitaがないと遊べないようですが。
一番好きだったのが、日が経つにつれて町から人がいなくなり、廃墟を歩いているような気分になれる所。
隕石が落ちて滅亡することが決まっている惑星から、様々な動物を救うために箱舟に集めて旅立つ主人公と、その彼女の物語なので、箱舟に乗らない他の住人達は普通に宇宙船で他の惑星へと、一足先に逃げ出してしまうんですね。
誰もいなくなった都市は異様で、素敵なんだけどお店が次々閉店するのでのんびりしていると何も買えなくなってしまうという難易度の高さ…
田中達之さんの絵も暗くて大人っぽくて、好きだったなぁ。
終わりを迎える惑星に、最後に残った者の物語。
小説だと『屈折する星屑』というタイトル通り屈折した青春SFもオススメ。
舞台設定も物語の救いの無さも、どこか似ています。
明るく希望に満ちた物語も好きだけど、暗くて辛くて、救いの見えない物語に惹かれる時もあります。
誰もいない町で、何処に行くかも分からない舟に乗せる凶暴な生き物を集める。己の仕事に疑問を覚えながらも暗い雪の中をさまよい歩き、動物を爆殺して捕獲失敗、時には返り討ちに合い、武器が買えずに行き詰まる…。
お金も時間も足らない、ままならない人生のような物語。
それがリンダキューブなのです。
…えっと、ゲームがあまりにもリアルに世知辛すぎて、色々悲しくなってきましたが…
とにかく今日はリンダキューブが好きだったよ、という浅い話でおしまいです。
それではマタンゴ。