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おのにちはいつかみたにっち

山火事と田舎の消火方法。

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    こんにちはみどりの小野です。

   先日職場の裏山で火事がありました。
裏山には見晴台と、小さなあづまやがあるのですが豪雨のさなかそこに落雷が。 
 
どしゃぶりの雨の中立昇る煙と炎、という大変珍しいものを見ました。
 

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 そのまま雨で火が消えてくれれば良かったのですが、ゲリラ豪雨はすぐに終了。
炎が燃え広がってはまずい、ということで消防署の指示のもと職場から消防団員が次々と招集されていきました。
(田舎で人手がありませんから、足腰の立つ世代の男性はほとんど強制的に加入させられているのです)
 
 消火、といっても燃えているのは山のてっぺん。すれ違うのがやっと、という細くて急な石段を10分ぐらいかけて登らなくてはいけません。あづまやはもう諦めて全部燃やしてしまってもいいのですが早く消さないと山火事が怖い。
 消防車では上がれない、ということで防災ヘリでの消火を要請したそうですが空港付近は天候不良、ということでヘリも飛べない。
 
  ではどうするか?最後の綱は結局人力なのです。
石段の下ギリギリに消防車を止めて水をくみ上げ給水。それを一度に20Lの水が入れられる専用のザックに入れかついで消防士、それから消防団員が登ります。
20kgをしょって登山。うちの5歳の息子が今ちょうど20Kgくらい。なんとかだっこは出来ますが階段の上り下りは危なくてできません。
常日頃から鍛えている消防士はともかく、私を含め毎日がデスクワークの当社社員はみんな足腰弱め。
3階までしかない職場に是非エレベータを!という要望が毎年上がってくるぐらいです。
   
大丈夫なのだろうか…と思ってはらはらしていましたが案の定ダメだった模様。
若手社員は最初は威勢よく登って行ったらしいのですがお昼のラーメンを山頂でリバース。
山頂からあづまやへの最短ルートで吐いたので後続はゲロ迂回ルートを通る羽目に。消火活動に参加したほぼ全員からあのゲロはお前か、と言われていました。
   
消防署の目論みでは全員で休まず何往復かすれば消せるはず、だったらしいのですが、団員みんな一回でリタイヤモード。
 運よく(というかもう少し早ければこんな苦労もなかったのに)また豪雨が降りだしてなんとか鎮火してくれました。ありがとう自然。でも付け火したのも自然。
 
 その日は職場の飲み会があったのですが消火活動に参加した男性社員は体力の限界、ということで一人を除いて全員欠席。
久しぶりに女性ばかりの女子会のような飲み会でした。
話題に上がったのは今日の消火活動の話。男性は大変だ、いや体力が違うのだからこれくらい当たり前、等々。知らず知らずジェンダーの話になりました。
 
私が気になったのは男女の性差より、そこで当たり前のように女性の輪に混ざっている当ブログ準レギュラーの係長。 (係長記事、もう3つ目です)
 

yutoma233.hatenablog.com

 

 

yutoma233.hatenablog.com

 

  係長、あなたも消火活動に参加していたはず。他の社員が皆リタイアする中なぜあなただけツヤツヤした顔で「そうよね~」などと女言葉で女性の輪に混ざっているのですか。
筋骨隆々ならまだわかるのですが係長はヒョロヒョロで下腹の突き出た、いわば餓鬼タイプ。
どうにも気になって、こそっと元気の秘訣を聞いてみました。
 
係長たちが担いで上がったザックは球場のビール売り子さんのようにホースと注ぎ口がついています。
「なぜかたまたま」最後尾だった係長、「なぜかたまたま」排水レバーを握ってしまい水をまき散らしながらその勢いで階段を登り、てっぺんに着いたころには飲める分くらいの水しかなく放水したそぶりでやり過ごしたんだよ、とキラキラした少年のような瞳で酷い話を語ってくれました。
 
言いたいことは山程あるのですが、その余りにも楽しそうな生きっぷりに男で女でも、どんな人生の荒波があろうとも係長ならきっと乗り切るんだろうな…と思いました。
 
取りあえず優秀な消防団員が出場する大変厳しい大会が毎年あるのですが、匿名で係長を推薦しておこうと思います。
 
推薦文は、過酷な消火活動の後も飲み会に出られるエネルギッシュな男!でどうでしょうか?