おのにち

おのにちはいつかみたにっち

せちがらい、あの世

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父親を亡くした友人から、お棺の中に保険証やマイナンバーの通知、通帳などとにかく重要と思われる書類一式を入れて燃やしてしまったため、その後の手続きに難儀した…という話を聞いた。

普通燃やさないと思うが、夫を亡くした友人の母が「あの世に持っていかないと困るかも
しれない!」と言って聞かなかったらしい。
仕方なく写真に残して全部入れてやったものの、やはり原本が必要な機会が多かったようで。

しかし保険証が必要なあの世、なんて世知辛い…と笑ってしまった。


毎日薬を飲んでいた夫のために、錠剤を紙に包んで(アルミ包装は燃やせないから)持たせてやった、みたいな話もあり複雑な気分になる。

せめて薬からは解放させてあげて…。

 

身内を亡くした時は気が動転しているので、後から振り返るとなぜに…という事態に陥りやすいのだと思う。

 

そういえばうちの父の葬儀も、なぜか某学会御用達の葬儀場で行われた。
そこは○○学会だよ!?と言ったのに。

葬儀屋側も別の宗派の方の葬儀は手数料が余計に掛かりますよ、と言ってたのに。

母が、父が生前お世話になった人がいるからどうしてもそこがいいと言い張って聞かず、諦めてそこにした。

結局通夜の途中で父が生前お世話になった人は別の葬儀社だったことが分かり、なんだったの…となったが、今更言っても仕方ないことだし、母が気に病むといけないから持ち返さないようにしようね、と親族一同話を合わせていた。

しかし1周忌も過ぎた頃になって母が、あそこで葬儀なんて体面が悪い、なんで誰も止めてくれなかったの!?と話を持ち返し、みんなでチベットスナギツネの顔に。


誰もあなたを責めなかったのに、今頃になって人のせいにするんですね…メンタル強い.…


私たちが母をいたわりすぎたのかもしれない。痛ましいけど、それはそれ。

過剰な優しさとか、やりたいようにさせてあげようという慈しみの気持ちが、その後の手続きに追われる親族を苦しめる。


あの世には保険証もお薬もいらないし、生前お世話になった人の名前と所属をきっちり思い出してから葬儀を依頼するべき。

 

次回の教訓に覚えておきたい…とは思うのだが、そういう時ってだいたい寝不足の上メン
タル最悪で、感傷に流されがちになるんだよな。

もしかしたら私だって気が動転して、お棺に異物を混入したくなる日が来るのかもしれな
い。


そんな時はやっぱり誰かに冷静に止めてほしい、と思うので母のこともあまり責められ
ないですね…しかしそうした優しさが彼女を増長させるので云々…(以下エンドレス