何回か書いてますが、AmazonのAudibleにハマってます。
家事とか運転中とか、イヤホンとスマホがあれば何かをしながら聴けるのが素晴らしくて、なんなら物語の続きを聴くためにドライブしたりウォーキングしています。
紙の本も勿論大好きなんだけど、運動不足の世代としては『何かをしながら』聴けるのがとっても良いのです、捗るのです。
沢山聴いていくうちにめちゃくちゃハマる本、途中で挫折してしまう本のポイントみたいなものも分かってきました。
単純に登場人物が多く設定の込み入った本は、聴くだけではなかなか頭に入ってきません。
こういう本は従来通り紙で、冒頭の登場人物紹介を何度もおさらいしながら読むのが良いのかも。
逆に聴いて良かったな、これは紙では挫折してたかも?と思った本もあります。
それが今回紹介する、吉田修一さんの『国宝』です。
俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ!
極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、
芸の道に青春を捧げていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞、
作家生活20周年の節目を飾る芸道小説の金字塔。1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」――侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか? 朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。
あらすじはこんな感じ。
面白そう…ではあるんですが、中身が余りにも重厚で。梨園と言われても歌舞伎の演目もよく分からないし、たぶん紙の本だったら敬遠してしまっていたと思います。
これが、音声で聴くとスルッと入ってくる感じなのです。しかも分かりやすい!
なんとAudible版のナレーションをつとめているのが、人気歌舞伎役者の尾上菊之助さん。
実際に物語の中に出てくる演目を演じられているような方で。
だから語り口が上手い、というかホンモノなんですのよ奥様!
歌舞伎が分からない私でもこの流暢な語り口に釣られて、情景が浮かんでくるようでした。
またストーリーの起伏も素晴らしく、先が気になる展開続きで夢中になって一人の役者の生涯、という長い長い物語を完走できました。
面白かった…なんならもっともっとこの世界に浸っていたかった、と思えるような読後感。
これはAudibleで出会えて良かったな、と思う一冊です。
実は今年映画化されるらしいんですが、ぜひ今のうちにAudible版で楽しんでみて下さい。
それではまた!


