おのにち

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會津十楽秋の陣開催中!鶴ヶ城を歩こう

こんにちはみどりの小野です。

今日は2016年9月17、18、19の三日間(つまり今日から!)鶴ヶ城本丸にて開催されている、會津十楽秋の陣イベントレポートをお送りします!

 

會津十楽とは? 

 

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洗練された南蛮文化の他、漆器や酒造りを奨励した蒲生氏郷公。織田信長公の“楽市”をさらに発展させた「十楽」という制度を城下に敷き、経済・文化振興を図りました。この制度を再現する物産イベント「會津十楽」です。

南蛮寺をイメージしたオリジナルデザインの南蛮小屋(ブース)を並べ、 時代衣装を身に纏ったスタッフが当時の食文化、当時の食を再現した「食楽」、匠の技を展示・販売する「匠楽(しょうらく)」、お伽衆朗読劇や絵付け体験などの「興楽(きょうらく)」など3つのコーナーで400年前の時代にタイムスリップしたかのような雰囲気を再現します。

 

aizu-jyuraku.jp

 

戦国武将、蒲生氏郷公がかつて城下に設けていた「十楽」。
400年前の市が現代の会津に帰ってきました。

鶴ヶ城本丸(つまりお城の真ん前)に氏郷公にちなんだ屋台を出して、会津で花開いたかつての南蛮文化を紹介していこう!という取り組み。

「會津十楽」はふるさとイベント大賞最優秀賞(総務大臣賞)を受賞した話題のイベントなのです。

出店は全部で29と、数は少なめですが全部蒲生氏郷公の時代にも楽しまれていたものを現代風にアレンジ、というこだわりが面白いです。

 

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かっこいい黒い建物、ちょっと狭い通りの作りもタイムスリップしたみたいで面白いし、お店の人もみんな着物姿でとっても素敵。

 

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どちらかと言うと食べ物がメインかも?

日本酒に、南蛮由来のワインやチーズ、生ハムまであります。
キジやイノシシなんてジビエも頂けますよ。

 

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お店の周りには昼間から飲んでる人がたくさん。

ここでゆっくり飲んだら時代を忘れそう…と思ったけれど子連れなのでクレープでガマンガマン。

クレープは米粉入りでもちもち、子ども達の食べたかき氷は大きな氷の塊をガリガリ削る懐かしいかき氷機で作られてました。

 

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子供が楽しめるゲームもあります。
扇の的当てや、古銭を水の中の鉢めがけて落とすゲームなど、どれも懐かしい感じ。

武将コスプレも出来たりします!

 

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三味線の演奏もあって、雰囲気が素敵でした。

 会津の誇り、鶴ヶ城。
実は天守閣は明治7年に取り壊され、昭和40年に再建されたもの。

なのでちょっと新しいのが玉に瑕。

 

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でも石垣や堀は当時のままなので、私は鶴ヶ城の天守閣よりその周辺を歩き回るのが大好き。

 

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なかなかいい雰囲気でしょう?
鶴ヶ城へお越しの際は、ぜひ周辺をゆっくり散策してみてください。

 そういえば、この記事を書くためにwikiを見ていたら鶴ヶ城についてこんな記述を見つけちゃったんですが。

地元では鶴ヶ城(つるがじょう)と言うが、同名の城が他にあるため、地元以外では会津若松城と呼ばれることが多い。文献では旧称である黒川城(くろかわじょう)、または単に会津城とされることもある。国の史跡としては、若松城跡(わかまつじょうあと)の名称で指定されている。

 

これホントですか?
地元では鶴ヶ城、としか呼ばれてないのに、こんなに名前があったとは⁉︎

むむむ、鶴ヶ城は鶴ヶ城なので鶴ヶ城と呼んで欲しいけどなぁ…とアイデンティティがぐらぐらしてしまった會津民なのでしたw 

 

會津十楽、春の陣秋の陣と連休に合わせて結構ちょこちょこ開催されております。

鶴ヶ城にお越しの際はこちらのイベント開催日に合わせると更に会津が楽しめると思いますので、ぜひぜひ會津十楽のホームページをご確認ください。

ではでは、今日は会津の楽しいイベントのお話でした。

三崎亜記と町の感覚

三崎亜紀さんの「メビウス・ファクトリー」という本を読んだ。
ME創研という企業がすべてを統治する町にUターンしてきた一家の物語。

三崎さんが描く「町」はまるで生き物の様で、少し気持ち悪い。
「メビウス・ファクトリー」には集団に属しているときの心地よさ、その輪を外から眺めた時の気持ち悪さが鮮やかに描かれていた。

三崎さんは静かに淡々と、生理的な感覚を切りとっていく。

主人公が属する町と言うサークル、そこが外部からはどう見えるか。
面白いけれど読み終わった後に周りを見回したくなる、そんな後味の話だった。

 

私も、町はサークルのようなものだと思う。

私達が住んでいる町は私達家族には居心地が良く、暮らしやすい。
まだ縁故というものが生きている田舎では、私がどんな人間かということより誰の孫、誰の娘、誰の嫁であるかが重要視される。

「この町産」の娘である私は、それだけで受け入れられ尊重してもらえる。

でもこの町に他所から越してきた人からすれば、どこに行っても出身地、親の名前を聞かれるここは嫌な町だと思う。

つまり属しているものには心地よく、縁を持たないものは拒絶される町。

でもポスターでよく見る、「みんなが暮らしやすい、明るく健全な町」なんて本当に存在するのだろうか?

どんな町にも、大小の差はあれサークルはあると思う。

私の町のように昔の歴史を気にしすぎる町、若いファミリー向けの町、高齢者ばかりの町。

全部を受け入れてくれるような、雑多な場所はあるのだろうか?
昔はそれが東京なんだと思っていた。

 

都会のサークル

 

 

メビウス・ファクトリー

 

都会に遊びにいくのは楽しい。
にぎやかな街の中は、歩いているだけでアミューズメントパークみたい。
ずっと「ハレの場」にいる気分。

でも誰もいない無人駅に帰る時、この静寂こそが私のいる場所なんだと思う。
都会の街の中では子どものころ潜り込んだ押し入れのような「一人になれる場所」がなかなか見つからない。

若い頃は都会に憧れて東京で就活したりした。

でも面接帰りの電車の中で、私はここには住めないと悟った。

表通りの町並みは、みんな真新しくてピカピカしている東京。
でも電車の窓から見る町の裏側は、くたびれてボロボロで、全てがぎゅうぎゅうに詰め込まれている。

都会に縁故がなく、お金もない私は、この町に暮らしたらきっと日陰の人間で、手に入らない真新しいピカピカを羨んだりひがんだりして暮らすんだろうな、と思った。

田舎では感じたことのない貧富の差というものを、都会ではひしひしと感じる。
会津ではめったに見ないホームレス、その前を通り過ぎるピンヒールの人。

都会にもサークルはあった。
たださまざまな輪が無数に入り組んでいるから、自分がどこに属しているか認識しづらくなるだけ。

都会に住んだら、手の届かないモノにばかり憧れて辛くなるかもしれない、と貧乏だった若い頃の私は上京を諦めた。


今は自分が属する町が結構好きだ。
余所者と言う意識の歪さ、これから起こるであろう過疎地の問題も全て、自分のこととして向き合って行かなくては、と思っている。

それから心地いいサークルの中にいる時こそ、周りへの配慮を忘れてはいけない。

例えばカフェで旧知の友人と笑い合う時、少し声を潜めるような当たり前の気づかい。
サークルの外からはどう見えるか?という意識を忘れないようにしなくては。

今日はそんなことを「メビウス・ファクトリー」を読んで考えました。
町という意識の物語。オススメですよ。

 

メビウス・ファクトリー

メビウス・ファクトリー

 

 

【どやメシ紀行】孤独のグルメ・酒場放浪記の次に来るゆるうまコンテンツはこれだ!

こんにちは、みどりの小野です。
疲れて帰った一日の終わり、あなたの息抜きはなんですか?

録画した「孤独のグルメ」OR「酒場放浪記」を観ながら晩酌(週に2回はウーロン茶)、番組に出てくるグルメを食べてるつもりでスルメをしゃぶる、が小野の生きがいです。

 

誰だ今寂しいって言った奴は!
今日はそういうおっさん臭い話しかしないから!

吉田類と聞いてハンチング帽が浮かばねぇような奴は、

どうか今日の所は帰ってくれまいか。

 

吉田類の酒場放浪記

 

つー訳で今日は私とおっさん、おっさん女子しか得をしないお話です…。

 

「孤独のグルメ」が見終わってしまった!

 

孤独のグルメ&酒場放浪記を見ながら晩酌が生きがい、というのはガチな話です。
去年くらいからしぶとくハマってます。

 

yutoma233.hatenablog.com

 

しかーし、BSで毎週やってる酒場放浪記はともかく、シーズン5が放送終了してしまった「孤独のグルメ」はさすがに全部見終わって、3周ぐらい見てしまいました。

導入部だけで、今日はあの料理か…と分かるレベル。

さすがに飽きた。

しかし酒場放浪記だけだと今度はルイルイが見飽きてくるので、間になにかを挟みたいのです、チェイサー的な番組を!

「おんな酒場放浪記」や「わかこ酒」も面白いんですが、何かが足りない…。

それはきっと茶色さとおやじギャグ。

「ふらっとQUSUMI」でくすみんがビールをいつまでも麦ジュースと称するような、お約束感が晩酌のお供には必要なのよ!

 

つー訳で最近ゆるくてうまそうな番組、題してゆるうまコンテンツを探してた訳ですが…。

見つけた!見つけたよパトラッシュ!

『どやメシ紀行』があるじゃないか!

 

「どやメシ紀行」とは?

 

doyameshi.com

 

謎のブログスター僭越太郎(すいません、ほんとに知らないんですが)が関西のB級グルメを「どや!」の合言葉と共に紹介する関西エリアのケーブルテレビ番組。

関西?ケーブル?なんて思うなかれ。

YOUTUBEで全話無料で見れちゃうんです!

私は1話見て割とあっけにとられました。

番組の顔ともいえるオープニング、あの吉田類でさえシラフでしゃんとしているオープニングに顔をもぞもぞ触っている僭越太郎氏。

ゆるいなオイ!

 

youtu.be

 

しかしチョイスは最高です。

本日のお店は大阪の大衆食堂スタンド そのだ。
短冊メニューが並ぶ食堂、DJも出来ますって感じの店主。
とりあえずビール、とりあえずポテサラ。

 こういうのがいいんだよ、こういうのでいいんだよ!

みんな地元民なんで、「店の立地が良くてここが空き店舗になるのを狙ってた」とか「前は肉屋さんでしたよね」とか明らかに私にはいらねぇ情報が紛れ込んでくる辺りも心地よいです。

いいじゃねぇか!きっとこの店に行ったら「ここ、前は肉屋さんでしたよね?」ってどやれるぜ、多分忘れるけど!

お酒が「バイス」とか張り紙で「バイスはおひとりさま3杯まで(強いから)」とかもうね、ツボです、ツボですから。

バイスを2杯飲み、ナポリタンを食べ〆にラーメンまで食べる僭越太郎氏。

なぜ酒飲みが食べちゃいけない炭水化物攻撃なのかは分かりませんが、「くうーお腹減ったぜ!」とか言いながらカップラーメンを漁りたくなったのでダメな方向に効果的な番組です。

とにかくお酒を飲みながら、もしくは飲んだ気分でゆるーく楽しめる番組をお探しの方にはオススメ。

「孤独のグルメ」「酒場放浪記」が好きな方なら絶対ハマると思います。

早く仕事を終えて、お家に帰って。
今日はどやメシ見ながら晩酌だ―!(今月人間ドックです)

【はてなブロガーズインタビュー】カプリスのかたちをしたアラベスク‐若布酒まちゃひこと不可思議な言葉たち

【はてなブロガーズインタビュー】第4回!

今回は「カプリスのかたちをしたアラベスク」というブログ名から不思議な男、若布酒まちゃひこさんのインタビューです。

下乳(真顔)大好き。ちょっと面倒くさい、でも文章はエッジィで純粋で。
独特な雰囲気を持つブロガーさんだと思います。

今日は若布酒まちゃひこって何で出来てる?というお話。

 

www.waka-macha.com

 「カプリスのかたちをしたアラベスク」若布酒まちゃひこインタビュー

 

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ー(インタビュアー)まずは簡単な自己紹介をお願いします。

(若布酒)若布酒まちゃひこです。子どもを育てながらお家で文章を書く仕事をしています。

ーブログ名、若布酒まちゃひこという名前の由来は?

ブログ名:好きなギター曲から(F.クレンジャンス作曲 カプリス様式のアラベスクOp.99)
筆名:「わかめ酒」という言葉を女のひとにためらいなく発声してもらいたかったため。「まちゃひこ」はすごいよマサルさん!より拝借しました。

ーわかめ酒⁉ブログ名がO-tintinな人を思い出しました。同類かっ!

 

ーはてなブログを始めたきっかけはなんですか?

4年前にアメリカに留学したときに日記をつけるため(そのほとんどは今は削除してます)。
それと小説の文体を作るための練習として始めました。

ー4年前?ブログ開設はいつだったのですか?

 2012年の4月です。

当時はアメリカのピッツバーグという街に住んでいて、その時の身辺雑記や、研究についてのこと、読んだ本のことを書いてました。

 

ーブログを始めてみて、感じたことは?

長く放置していた期間があって、特にブログを書くことに対しては何も感じませんでした。
再開して、ブログでお金もらえると知って露骨に万人ウケを狙った記事を書きはじめてからは、「なんかやだな」と違和感を感じました。

ーなんかやだな、とは?
そういえば最近バズっていたこの記事は、タイトルの付け方がいつもと少し違っていたような気がしましたが。

 

www.waka-macha.com

 

やだな、というのはじぶんの思考、思考する方法(文体)の確認のために書いていたのに、他人を想定すると「伝えなきゃいけない」ということに気づいてしまったことです。

ことばについて、伝えるためのツールとして特化させなきゃいけないというのは、もともとぼくがある程度確信していたものと対極にあたるのがふつうにつらいです。そもそも、じぶんであれ他人であれ、「共感・理解する」ってことに執着することで、いろんなものをそぎおとさなきゃならない。理解や共感って、おもいかえしてみると、いいかたは悪いですが「ひとを騙す」ときにしか使ったことがなかったんですよね。

新海誠の件は、純粋にクリックしてもらうことだけを狙ったというだけです。内容じたいはタイトルとそんなに関係なくて、あれを読んで新海誠のみかたをひろげられたら…とはおもったのですが、現実はあまくないことをおもいしらされました。

 

ー理解や共感って、「ひとを騙す」ときにしか使ったことがなかった⁉
共感・理解する、のためにそぎおとさなきゃならないものがある。

もしかしたらそれが個性なのかも。
「みんなに分かるように書く」を目指しすぎると文章が画一的になってしまう気がします。あえて「伝えようとしなくても」伝わる何かはある。

そこら辺のバランスが難しいです。

タイトルの件は、ホッテントリ入りすると本文は読んでない人が必ずいるような気がするんですけど…。

 

ーはてなの前にブログサービスなどは利用されてましたか?

なかったはず。

ーはず…?

ー趣味はなんですか?

クラシックギターを弾くことのはずですが、最近はほとんど弾いていません。

ーはず…?

ー今一番ハマっていることは?

強いて言うなら青木淳悟のことを考えることだと思います。

 

www.waka-macha.com


ーこの記事で紹介されていますね。

記事中の、読み解こうとせずに、いかにあさはかに読書するかが実はめちゃくちゃ大事なんじゃないか、という部分が面白かった。

でもあさはか、なんて言いながら読み解かないように読む、って実は難しくないですか?

そもそも「読み解ける」というケースなんて、小説を離れたときにまずありえないとおもえてしまうんですよね。だいたいのことは理由も意思もなく突然起こってしまうので、「読み解けることに期待する」ということをまず捨てたほうがいいんじゃないかって。

でも、ひとの手によってつくられた世界、っていうメタ的な構造が読み手によって無意識的に導入されてしまうと、小説を追い詰めていくような読書しかできなくなってしまう。与えられた文章に解釈なり教訓なりをおぼえるのはもちろん読書に与えられた自由ではあるのですが、それによって失われてしまうものって、ぜったいにあるとおもうんです。それは読者にとってはいいかもしれないけれど、小説にとってはけっこう不憫におもえるんですよね。

だからまず、「文章=伝えるためのツール」というものをどれだけ捨てられるか、というのがだいじになるとおもいます。主題をいかに的確につかむかというのはあまり読書で重要とはおもえなくて、テクスト化された生をどう生きるかというほうが、はるかにおもしろいとおもいます。文学うんぬん以前に、そういう読書をしてるなぁってひとにあこがれをもっています。

 

ーテクスト化された生をどう生きるかというほうが、はるかにおもしろい。
純粋に物語の世界に没頭していた頃を思い出しました。

 

ー文学にハマったのはいつ?

博士課程に進学する直前くらいに、たまたま川上未映子の詩集「先端で、さすわさされるわそらええわ」を読んだのをきっかけにいろいろ読み始めた気がします。
それ以前は、安部公房とか夢野久作とかをぼちぼち読んでいた気がします。ちっちゃい頃は、空想科学読本くらいしか読んでませんでした。

ー書くときに心がけていることはなんですか?

書けるものを書く、につきます。

ーシンプルだけど大切なことですね。

 

ー小説を書かれているそうですが、作品について、少しだけ紹介してください。

基本的に筋のないものばかり書いているのですが、比較的最近に書いたわかりやすいものでは「存在しえない作家が書いた小説を20世紀文学史の文脈で批評する」というレムの「完全な真空」のパロディ的な話があります。けっこう褒めてもらえたので調子に乗りました。

―気になります!

ブログでも短編がいくつか公開されています。

www.waka-macha.com


ー小説、ブログ。書く上で一番違うと感じる所は?
嘘の数ですね。

ーなるほど!
渋谷直角さんやフミコフミオさんといった、真実と虚構の境目が分からないブロガーさんもいますが、実は本当だったりして。

 

ー好きな作家、作品名を教えてください。

ボラーニョの「2666」が最近読み終えたものの中では素晴らしく良かったです。
あと、個人的に大事な小説は
ガルシア=マルケス「族長の秋」
トマス・ピンチョン「重力の虹」
ケリー・リンク「マジック・フォー・ビギナーズ」
ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」
木下古栗「Tシャツ」
が挙げられます。
あと、特別な思い入れがあるものとして
リチャード・パワーズ「ガラテイア2.2」

 

ー「ガラテイア2.2」への特別な思い入れが知りたいです!

 あれはパワーズの私小説的な色がつよい小説で、メインの話は「AIに文学批評をさせて修士号をとらせる」というものなのです。はっきりいって、パワーズのなかではそこまでおもしろいものじゃないんですけど、物理学者を目指して大学にはいったのに、ひとつの領域にとらわれる息苦しさになやんで文学の大学院にいくパワーズのすがたが描かれているのがなんかいいんですよね。「僕はこの街で最愛の物理学をうらぎり、文学と寝た。」という文章が序盤にあるのですが、似たような経験があるので、あー、ってなります。

ーあー、ってなる本。それは痛いけど忘れられない。

  

ガラテイア2.2

ガラテイア2.2

 

 

ー今年会社を卒業して、フリーランスになりました、と書かれていました。
踏み出すきっかけはありましたか?

嫁が復職するので、誰かが子どもの面倒を見なければならない状況になったというのが大きいです。前向きな独立というより、むしろ後ろ向きなきっかけでした。広い心の嫁でよかったです。

ーフリーランスになって一番かわったと思う事は?

税金云々と勤務地、お給料が変わったことになるのですが、場所を選ばず働けるというのは一番大きいなぁとおもいます。それ以外は実は会社員と本質的にそんなに変わらないような気がします。

ー一日の過ごし方を簡単に教えてください。

6時半:起床、朝ごはん、身支度、子どもに飯を食わせる
8時:子どもを保育所に送る
8時半〜16時:発注をもらっていれば仕事、それ以外は読書か小説を書くか
16時半:子どもを迎えに行く
17時〜19時:子どもをあやす、寝たら家事、ブログを書く、夕飯の準備
20時:嫁帰宅、飯
〜24時:子どもを風呂に入れる、読書、寝る

ー規則正しい。書く時間が長いですね。


ー(ツイッターについて)いつも考えさせられる、刺激的な発言が多いです。
たとえばこのブロガーの書評ブログに関する話。

 

 

 

ー『文章で何が起こっているか、というのをもっとちゃんと書いてほしい』
この部分をもう少し詳しく教えて頂けたら嬉しいです。

なんというか、結局は読み方のことになるのですが、ゼーバルトっていう人の文章とかを読んでもらった方がわかりやすいとおもいます。

  

アウステルリッツ

アウステルリッツ

 

 

 ブロガーのひとの書評をたくさん読んでいるわけではないのですが、話の筋や主題にだけフォーカスされていて、それ以外のものたちをきりすててしまっている印象を受けます。

特に最近は「人称の問題」や「ことばが発せられることで顕在化する認知運動」みたいなものを切実な問題とした小説がふえてきているのですが、なかなかこういう小説を好きになってしまったひとたちというのは村八分にあってしまう。そういうひとたちにとって「共感」とか「テーマ」とかを軸に小説の話をされちゃうとなかなか不憫な思いをすることになります。

「文章でなにが起こっているのかちゃんと書く」というのは、あえて乱暴にいってしまえば「語り(文体)が読める」ということになるのですが、意外とそういうひとがすくないのに愕然としました。なんというか、読みやすいもの、わかりやすいものを脊髄反射的に「価値」とみなしているのでは?と思えてしまうたび、くらい気分になります。

ーなるほど、最近は「人称の問題」や「ことばが発せられることで顕在化する認知運動」みたいなものを切実な問題とした小説が増えている、と。
私自身物語の筋や主題に囚われている、と思います。


ーご自身で書評を書くときに一番重視している所は?

アクセスやバズが欲しかった時期は本の魅力を伝えることを考えていましたが、それも結局安易な方向に流されてしまって。肝心の読書の質がものすごく下がったのでやめました。
いまは小説を読みながら考えたことを考えたまま書こうと思ってます。

ー考えたことを考えたまま。結局そういうことなのかも。

 

ーご自身のブログで思い入れのある記事を教えてください。

 

・留学時代の写真

www.waka-macha.com


いちおう原点的な意味で。

・好きな作家(海外文学編)

www.waka-macha.com

海外文学が好き、というわけじゃないですが、結局ほんとうに好きな小説は海外に固まります。


・モンティ・ホール問題

www.waka-macha.com

バズ狙いの記事でしたが、そこそこたのしくかけた記憶があります。


プラテーロとわたし

www.waka-macha.com

「文章の表面で起こること」について、割と真剣に考えてた時期の記事だと思います。だいぶあさはかですけど。



ーこれからの夢、やりたいことがあったら教えてください。

 

理論の色が強い科学とか、大衆性の低い文学とか、そういうものが好きになってしまったひとがもっと生きやすい世の中になればなぁっておもいます。具体的にすることもあらかた決めてはいるのですが、現段階でいうことはできません。
いまはボラーニョの2666よりすごい本を読むことが夢です。

ーありがとうございました!

インタビューまとめ:若布酒まちゃひこと2666の夏

 若布酒まちゃひこさんにインタビューを申し込んだのは夏の暑い盛りでした。
今は秋風が吹き始める季節。

なぜこんなに時間が掛かったのか、というとすべては ロベルト・ボラーニョの「2666」のせいなのです…。

 

2666

2666

 

 

若布酒さんはいつも様々な小説について語ってるブロガーさん。

そんな彼にインタビューする前に、彼の好きな本を一冊でも読んでおきたいと思いました。

たまたま目に留まったのがまちゃひこさんが読み終わったばかりの「2666」。

Amazonであらすじを確認し、面白そう!ポチっと…しようとして踏みとどまりました。

7560円!880ページ2段組み!

高いわ!厚いわ!

 取りあえず県立図書館にあったので取り寄せしてみることに。
届くまで1週間、本の貸出期間が3週間。

3週間、コツコツ読んでいましたがこの厚さ!終わらねぇ!

筋だけを追って行けば、なんとか読み終わらないこともないのです。

でも文体が美しくて丁寧に読みこみたくなってしまう。
これと言った事件が起こらないパートでも味わって読める作品。

結局、まちゃひこさんからのアドバイスもあり、まちゃひこさんを理解するためにボラーニョを読むのではなく、作品を楽しんで読もう、と読み終えることを目的にしないで丁寧に味わい尽くしました。終わらなかったけど…。

まちゃひこさんは途中中断をはさんで3年かけてこの本を読んだのだそうです。
そんな風に大事に付き合っていける一冊っていいですね。

まちゃひこさんのそんな本への愛情、情熱がこのブログの個性であり屋台骨なのかも知れないと思いました。

とりあえず私は思い切って2666を買おうと思います…!

 

ではでは、今回は「カプリスのかたちをしたアラベスク」若布酒まちゃひこさんのインタビューでした。

書くこと、読むことについてとても考えさせられ、勉強になりました。
「2666」という傑作にも出会え(というか本読んでる時間の方が長かった)、自分にとって思い出深いインタビューになりました。

改めてまちゃひこさん、付き合って頂いてありがとうございました!

ではでは、はてなブロガーズインタビューも四回目。まだまだ続きますんでこれからもよろしくお願いします~。

いつまでも恋愛市場にいなきゃだめですか?~『結婚できない2.0 百鳥ユウカの婚活日記』

cakesで連載中の『結婚できない2.0〜百鳥ユウカの婚活日記』というエッセイが面白い。
ジャンルはエッセイだけど、百鳥ユウカという女性について、過去に彼女と関わった人たちが語る小説のような形式。
語られる言葉ひとつひとつが生々しくて痛い。

 

cakes.mu

 

cakesの連載は面白いものが多いけど、公開後しばらく経つと有料になってしまうのがめんどくさい。といっても有料でも週150円。
更新時なら無料で読めるから、気になる連載がある人はメール登録しておくと良いかもしれない。

 ※月額プランだと500円で1週間無料になるそうです。
登録は面倒ですが、お試し期間中に停止すれば無料で読めます。

 

 あらすじ紹介

 

 肝心の内容はこんな感じ。

 仕事もできる、容姿もいい、昔からかなりモテてきた丸の内のOL百鳥ユウカ(34)。結婚願望は強いのに、なぜか彼女の恋は上手くいかない。
妥協を知らない彼女が、最後にどんな男と結婚をするのか?

元彼、知人たちが語る『百鳥ユウカ』という人の物語。


この話を読んでいると少し不安になってくる。

美人で仕事も出来る百鳥さん。なのに恋愛にはどこか必死で全力で。
そんな彼女を周りはどこか痛々しい気持ちで眺めている。

そもそも百鳥さんは歴代彼氏の内の誰かを本気で好きになったんだろうか?

「相手の行動を否定しない」ことが愛情だと思っている百鳥さん。だから彼にも自分が選ぶ行動を尊重してほしい、と思っている。

尊重することが愛情、という言葉は一見美しく聞こえる。
でもお互いに口出ししないようにしましょう、ってことだよね?

そこまで干渉しあわない関係なら、別に結婚しなくてもいいよね?

本当に百鳥さんは婚活で幸せになれるのか、私には分からない。
美人で料理上手、男性にモテまくりの百鳥さん。

彼女が欲しいのは「自分のルールに則って」自分を尊重し、愛してくれるひと。

いつも自分基準の彼女は、恋愛市場には不向きかも知れないけど深く知り合わなければ周りに好感を持たれるタイプの女性。

どうして恋愛しなくちゃいけないの?
何となく彼女は一人のほうが幸せなのかもしれない、と思っている。

 

モテるはすべての基準じゃない

 

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もう40代、既婚で子供も2人いて、恋愛市場からは遠ざかったと思っている私にも「ガウチョはモテないよ」なんて上から目線でアドバイスしてくる人がいることに時折愕然とする。

いつまで私たちはモテなくてはいけないのだ?

女性にも男性にも自分の「好みのタイプ」がいるのはもちろんわかる。

私自身寡黙で優しい山男にキュンとする。木切れで火おこしできたら惚れるし、100円ライターで瓶ビールの線を抜く姿を見たらカッケー!一生ついていきます!ってなる。(私のダンナの話。だからこれは惚気)

だから合コンなど出会いの場でモテを気にするのはまだわかる。


問題は職場とか、PTAとか、趣味の集まりとか、既婚者しかいないような場で突然モテについて語り出す人たち。
他人の奥さんがモテようなモテまいが、あなたにはまるで関係のない話では無いのか?

もちろん、自分の伴侶の目は気にした方が良いだろう。
でも私の夫は家ではパンツ1丁の人だし、私にも楽な格好でいいじゃん、と言ってくれる。私がトロフィーワイフを目指したら不自然だと言うだろう。

夫は私の面白いところが好きだから、みかけはどうでもいいと言う。

夫がいいと言っている事について、なぜよく知りもしない男性からこうしたらいい、ああしたらいい、なんて言われなくちゃならないのだろう?

服装について、女性からもとやかく言われるならば私の格好が時代遅れなのだな、とわかるがそんなことはない。
基本シンプルなシャツやパンツスタイルが多い。
職場でも恥ずかしくない、露出度少なめな格好。


恋愛脳が世の中の多数派なら、私は生存脳なんだと思う。

できれば脆弱な服より機能を追求したい。
レースやリボンより防水防湿機能がついていたほうがうれしい。

ヒールは確かに素敵だけれど、土砂崩れで道路が閉鎖されても(奥会津結構あります)歩いて帰れるスニーカーが良い。

こういう趣味だから残念だ、って言われるんだろうけどモテは廃業しますからほっといてください。
大体「〇〇したらモテるのにもったいない」って言い方は何なの?褒めてるの?もったいない呼ばわりされて嬉しい人がいると思う?


こんな言い方をする人は女性にもいる。

私の知人も「〇〇さんはあそこを直せばモテるのにもったいない」とよく言う。知人も、〇〇さんも既婚なのに。

モテるメリットがよくわからない。
もったいないと言う人は自分の周りの人間を全て魅力的なモテオ、モテ子にしたいんだろうか?

そもそも彼らの言うモテるの定義はなんだろう?個人的な好み?一般論?

好みだとしたら、私は周りの男性に「100円ライターでビールの栓を抜いたらモテるよ!」と布教して歩かなくてはいけないことになる。

 

さすがにそれはちょっと躊躇する。だいたい瓶ビールには栓抜きがセットだし。

オンリーワンだから私の旦那はかっこいいのだ。
大好きな人はたった1人いればいい。

周りの人はタイプではないけど面白かったり、興味の湧くような人だと嬉しい。
ストライクゾーンから外れた人とは友人として付き合えればいいと思う。

 

いくつになっても、男性は男性らしく女性は女性らしく、異性にとって魅力的であるべきなんだろうか?

私はその戦線からは離脱したつもりだし、とっとと白旗をあげたい。


男女、既婚未婚問わず、モテなくてもいいから『自分らしくいたい』人はきっとたくさんいると思う。
強がっているわけじゃなく、好きな服を着たいし好きに生きたいし、それでモテから遠ざかるならそれも結構、と感じてる人達。

「モテたい」は本能なのかもしれないし、雑誌のモテコーデも多分なくならないけど、生存率が上がるコーデも認められるような世の中になるといいね。

どこか生き辛そうな、百鳥さんを見ながら思いました。

ホビヲイラスト名作童話~ホビヲの王子様(大人向け)

※今回は内輪ネタです。

 

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こんにちは、僕は平凡な流れ星だよ?
今日は間違って不思議な惑星に不時着してしまった話をするね。

 

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「おや、見慣れない星だねぇ」

黄色いおばさんだ!
僕、お家に帰りたいんだ。

「いいともさ、ぼうや。ちょっとおばさんのまたぐらを舐めてごらん?お礼にジャイアントスイングで宇宙までぶっとばしてあげるよ」

黄色いおばさんの股間は異臭がしたから丁重にお断りしたんだ。

 

何が祭りだよ マコンしろオラァァァ 

 

後ろから奇声が聞こえたような気がしたよ。 

 

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道を歩いていたら足が不思議な方向を向いた犬さんに出会ったよ。

犬さん、僕お家に帰りたいんだ!なにかいい方法を知らない?

 

「そうだね~、僕はこの通り手がヘンな方向を向いているからセルフメディケーション出来なくて困ってるんだ。手伝ってくれたら…」

 

僕は黙って犬の足を蹴っ飛ばした。

その拍子に右足が戻ったから、犬は喜んでユニクロブラトップのCMをオカズに自家発電を始めたんだ。

 

ぎも゛ぢい゛い゛ィィい゛ィぃ!!!!びくびくびくっ すううあいううええうううつううううえううあいううええうううつううううえエオオティンティンオティンティンオティンティンエオメル江口ホエオメル江口いイケダハヤト

 

犬の喜びの声を聞きながら、僕は歩きつづけた。

 

まったくこの星はヘンな星だよ。
火山も無ければ、バラの花もない。

歩く人は色情狂ばっかり。

でも、僕はどうしてこの星に来たんだっけ?
いつものようにはてな宇宙を心地よくサーフィンしてただけなのに。

今日は山羊を見に行く予定だったはず。
でもなにか、この星に大切な用事があったような…。

道の先から、泣き声が聞こえてきた。

マンドラゴラのお父さんだった。

大事に育ててきた息子の返事がない、どうやらただの朝鮮人参のようだ、と泣いている。

 

 

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お父さんの血走った眼を見て、僕は自分の大切な用事を思いだしたんだ。

僕は不思議な星のマンドラゴラの子の、新しい命になるんだ。

 

僕は古い体を捨てて、生まれ変わるために目を閉じる。

 

あれ?僕本当は星じゃなくて星型のネックレスだったんだっけ?

「惑星のさみだれ」がアプリで全巻読める!と大嘘ぶっこいてくれたヒトデくんが、オフ会で女の子に自慢していた星型のネックレス。斧?アプリ入れて消したよ!

 

ヒトデくん、僕がいなくなってもどうか泣かないでね。
僕はマンドラゴラの息子として幸せに暮らしているから。

 

夜空を見上げた時には、僕のことを思い出してね。

あと、次はなくすなよ。
稼いでるからってあんまり調子のってんじゃねーぞまんどらごらぁ!

 

参照記事:

www.hitode-festival.com

 

今回の言い訳

 

 

www.hobiwo.com

 

ホビヲさんにイラストをリクエストして描いて頂きました!
とってもインパクトあるイラストです、本当にありがとうございます!

ただ、自分で頼んでおいてこういうことを言うのもアレですが、正直使い道が何一つ浮かびませんw

 

たまたま訳あって少年画報社のマンガアプリを入れて、消したので、その苛立ちを創作にぶつけてみました。

 

www.hitode-festival.com

 

いつも素敵なネタ提供ありがとうヒトデくん!
西に足を向けて眠れねぇぜ!

 

今日のイラストは全てホビヲさんのかわいい無料イラスト素材集「ホビヲノエ」からお借りしました。一点だけ、フリー画像じゃないイラストがありましたがご了承下さい。

 

e.hobiwo.com

 

なお途中の奇妙なおたけびもお借りしましたが、どうかご了承下さい。

やっべ!やっべ!森絵梨佳の着エロ超エロいっぞ - オティンティンミサイルゴーズオン!

 ではでは、今日はただのネタ記事でしたー。明日からはちゃんと書く!

【ビックシルエットシャツの着こなし術】シャツの裾、INなのOUTなの?問題

こんにちはみどりの小野です。

今年はビックシルエットシャツが流行ってますよね。
はやって…ますよね⁉

すいません、会津の山中で流行りだしたのは昨今なのですが、もしや去年くらいから流行ってました?
もしかして会津まで来たらもうオワコン⁉︎

そんな危惧はともかく、ビックシルエットシャツ、というのは横幅広め、ゆったりしたシャツのことね。

 

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locari.jp

涼しそうだし、楽ちんだし、体型隠しにもなるし。

これはえーやん!と早速試着してきました。

 

ビックシルエットシャツの裾の入れ方 

 
で、試着室にて。
裾はどうしたらいいの?と悩みました。

40代の小野、シャツの裾はとにかく出しとけ!と習った世代。

しかしビックシャツは横幅がでかい、着丈も長い。
すらっとしたモデルさんが着るぶんには素敵だけど、私が着ると服がビロビロしてシーツのよう。

歩くマンタ。

 

ブラックマンタフロート

 

試着室から顔だけ出して店員のお姉さんに聞きました。

この服、裾はどうすれば?

私が服を着ていることを確かめたお姉さんはじゃっ、とカーテンを開け、「こうするんですよー」と私のガウチョのゴムウエストの中にガッ、とシャツの裾をぶっこみました。ヤッフゥ⁉

…いい大人が他人にシャツの裾を入れてもらう、と言う突然の介護プレイに恐れおののきましたが(男性諸君は真似しないように)、「どうですかー」と言われ鏡を見ると確かにいい感じ。

インにしたシャツを少し引っ張って、ふわっとウエストにかける。
かぼちゃのようなシルエットで、ウェストゴム部分もちょうどよく隠されています。

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わかりやすく図解してみましたが伝わってますか⁉大丈夫ですね⁉

しかし前だけがイン、後ろは変わらずマンタ状態です。

「前は入れて、後はそのままのほうが今年らしいシルエットになりますよー。おしりも隠れますしねー」

隠れる、の言葉に弱い私。
分かってるわ、は洋服を着こなすにはスマートな体系が必要だって!
でも、涙が出ちゃうよんじゅうだいだもん。

というわけで早速すべてを覆い隠すビックシャツ(本当に覆い隠すとマンタなんで注意。手首足首鎖骨は出しとけ!)購入、翌日出撃。

出勤前はこんな装備で大丈夫か…と思いましたが問題ない。

結構評判良かったです。特に同世代。
楽そう涼しそうどこで買ったの。
ちょっぴりトレンド、その上楽ちんに食いつくのはみーんなアラフォーから上の世代。
友よ…!


さてさて、そんなわけで我が家のクローゼットに追加されたビックシャツですが…
接合部が落ち着きません。

トイレに行くたびに本当にこれでいいの?と側面を見てしまいます。
ちゃんとくっついていないプラモのような、この違和感。

 

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ここ!ここはホントにこれでいいわけ?
入ってると入ってないの境目!

多分はっきりくっきり切り替えないで、もやーっと入れてもやーっと出すとカッコいいんだろうけど…

分かるかそんなもん!

 

皆さんの接合部は大丈夫ですか?
手足の接続を間違えたプラモデル状態に陥ってませんか?

着こなしの正解がよくわからない、今日の小野です。