すごーくすごーく待たされたアニメ、「血界戦線」がついに最終回を迎えました。
本当に面白くてお気に入りの世界観だったのですが、最終回まで余りにも待たされすぎて感動が醒めてしまったんではなかろうか、距離が出来てしまったんではないかと正直危惧しておりました。
(最終回までもうすぐ、と書いたのは7月だよ?)
結果はというと。
目と同じ幅の涙が溢れ出て、感動の勢いのままこうして記事を書いております。
すっごいすっごい良かったよ!
正直アニメ疎いしボンズも知らなかった(前回記事で頂いたブクマで意識しました)ニワカの私です。原作も途中までしか読んでません。
だから全ては私の推測と主観です。(2009年スタートの漫画だから、多分関係ないんだろうな…)
私はこのアニメをこう見たよ、ってだけの話。つまんない思い入れの話です。
ストーリーについて
まずは見てない人のために簡単なあらすじを。
ものすごーいはしょってますからちゃんと知りたい人は専門の方のブログを見ておくんなまし。
(私に血界戦線を布教してくれた専門の方。大人が楽しめるアニメを紹介してくれるところが好き!)
主人公は少年レオ。事件に巻き込まれ特殊能力を得、対価として妹が視力を失う。
妹を助けるために彼が単身乗り込んだのは異界と人界とが交差する町ヘルサレムズ・ロット。
彼はそこで世界の均衡を守るために戦う秘密結社ライブラのメンバー達と出会う。
妹を救うすべを得るためにライブラの一員となるレオ。
世界で一番危険な街でレオは自分たち兄妹を思い出す、ホワイトとブラックと言う仲の良い双子の兄妹を知る。
少年達と、秘密結社ライブラ、世界を揺るがす異界のものたちの熱い闘いの物語です。
3年前の崩壊と絶望が求めた希望の話
最終回、地球上で最も剣呑な緊張地帯ヘルサレムズ・ロットは、3年前と同じ大崩落の危機を迎えます。
3年という時間の経過。それからビルが崩壊していく様子を見て胸がキュッと痛みました。
4年前の、東北大震災を思い出してしまったからです。
私は海沿いの町から避難してきた高校生の女の子を知っています。
彼女は津波から走って逃げました。
家族は助かったけれど友達は亡くしました。
とても明るい女の子だけれど、未だに自分の家にあった場所に帰るのが怖い、あの時の記憶が蘇るから、と言っていました。
そして鬼怒川の洪水の様子を見て一週間外に出られなかった、と言いました。
あの日の洪水を思い出してしまったからです。
立ち止まるな未来へ
また崩壊が訪れて、世界が恐慌に見舞われても。
大人たちは諦めません。
3年と言う年月の間に、抗う力を、守る力を手に入れた自信があるから。
鬼怒川のニュースで、着々と飛び回り救助を続ける自衛隊や救急のヘリを見てうちのダンナは自分の事の様に胸を張って言いました。
「震災から訓練を続けてきたからな!」
…うちのダンナは救急関係の仕事をしてますが防災ヘリとはあまり関係ありません。
お前関係ないだろ!そう突っ込みつつも私は少し感動してしまいました。
ちくしょうカッコいいな!
アニメの世界で戦う秘密結社ライブラも、現実世界で訓練を続けてきた人達も。
自然や、人ならざるもの。強大な力に負けても立ち上がること、抗うことが人間には出来る。
アニメと現実がリンクして、涙が止まりませんでした。
現実を包む、物語というオブラート
世の中にはフィクションの必要性を感じない、という人達もいます。
ノンフィクションを、ニュースを見たらいい。小説やドラマ、映画なんて作り話、時間の無駄でしょう?
そういう人達はきっと物凄く健全なんだと思います。
でも世の中には洪水のニュースを見て布団を被り、外に出られなくなる女の子もいるのです。
フィクション、特にアニメやラノベ、って若く傷つきやすい人達のためにオブラートで包まれた世界なんだと思います。
子供に(疲れた大人にも!)分かりやすく世界の見方を、標を教えてくれる。
アニメやマンガにはそんな力があると思います。
憧れのキャラクターがいる人なら、何となく分かるんじゃないでしょうか。
アニメマンガラノベゲーム。
子供騙しなんて言われるかも知れないけど、フィクションだから、ファンタジーだから伝えられることもきっとある。
原作とアニメの違い
血界戦線―妖眼幻視行― 10 (ジャンプコミックスDIGITAL)
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アニメは物語の主軸がホワイトとブラックというオリジナルキャラクターだったことで原作ファンからは賛否両論あったようです。
私は無謀でムチャな子供達、その背中を後押しするオトナ、という図式がはっきりしていて好きでした。
壊れかけた都市に住み、再びの災害に抗う人々。
私の中でアニメ「血界戦線」は復興という希望の物語に見えました。
原作も好きですけど(早く続き読まないと!)アニメでは私のヒーロークラウス様がカッコいい所をビシバシさらって行ってくれたのでそれだけで満足です。
いいなぁ甘すぎる男クラウス!
最後に
色々書きましたがこのアニメを観た感想は結局、
「チクショーかっこいいな!」です。
ラストに流れた「Hello world!」がずっと頭の中でかかっています。アニメを最後まで観てこの歌は本当にこの世界の歌だ!と腑に落ちました。
まだ海も見ることの出来ないあの子に自衛隊の救助ヘリのカッコよさを語る事は出来ません。
でもこのアニメなら良かったよ、と言えるかも知れない。(オタクがバレるけど)
最後レオが叫んだように私も誰かに「届け届け届け!」って言いたくなる、そんなアニメでした。
おしまいっ。