最近職場で、3分間スピーチと言うのをやっている。
そのなかで毎回、仮面ライダーシリーズへの愛を語る人がいる。
そんな話を聞いていたら唐突に、私の中で眠っていたとある平成仮面ライダーへの憎しみが蘇ってきた。
仮面ライダー・ディケイド。
ピンクと緑のアレなヤツ。
あいつは本当にアレだった…
以下、仮面ライダー素人主婦の単なる思い出話になります!
思い違いも多々あると思われ。
いちいち確認してられっか!
仮面ライダー玄人はブラウザバック推奨( `・∀・´)ノヨロシク
12年前の話。
当時4歳だった息子はニチアサの戦隊ヒーロー物を卒業し、仮面ライダーを『分かりたい』お年頃であった。
勧善懲悪、明るく元気で分かりやすい戦隊ヒーロー物に比べ、画面が暗くストーリーも複雑で、大人向けの俳優が出てくる仮面ライダーシリーズは息子にとって、連続ドラマ入門編だったのだろう。
そんな風に息子が初めて仮面ライダーに興味を持った年に、立ちはだかったのはよりにもよって『仮面ライダーディケイド』だった。
いや、入門編としてはとっても良かったのだディケイド!平成仮面ライダーシリーズ10周年記念作品!!
お金もかかってるし過去作の仮面ライダーも続々と登場するし!
おかげで古いオモチャをオークションで探したり、DVDまでレンタルさせられてお財布は痛んだけれども!
問題だったのは、息子がちょうどそのころ読み書きや児童文学に興味を持ち出していて、あまりにも真面目にディケイドを物語として理解しようとしたことだった。
あの頃の息子はたどたどしいひらがなでディケイド・ノートを作っていた。
てれびくんに書かれていた、ディケイドのなぞをいくつも箇条書きにして、いつ謎がとけるのかな、なんて毎週ワクワクしながらリアルタイムでTVの視聴、更に録画したものを何度も見返していた。
…オトナだった私は、この物語の結末を薄々察していた。
どうせ大風呂敷広げるだけ広げて、畳めないんだろうな、とは。
でも毎週番組を楽しみにして、真剣に考察っぽいものを4歳児なりに繰り広げている息子には、そんな事は言えなかった。
だからパラレルワールドが理解できない息子のために図を描いてあげたり、時列系を説明してあげたり、親らしく努力したのだ、なんとかディケイドを物語っぽく、つじつまを合わせて構築する努力を。
そうやって色々無理やり、なんとか物語をでっち上げる事半年ちょっと。
頑張って色々創作しても、ディケイドにはまだ多くの謎が残されたままだった。
それでも最終回、最終回にはきっとそれなりにこじつけた結論が披露されるんだろうと思っていた。
突然の横文字、謎の数式。最終回で新たに追加された設定。
そんなんでも良い、幼児の息子が『大人になったら理解できるのかな?』みたいな終わりでも良いのだ、とにかく終わってくれディケイド!てれびくんに書かれた謎を回収していってくれ!!息子が綴ったディケイド・ノートのために!
…そうやって期待して見た、伝説の最終回。
謎、ほとんど丸投げ。
それどころかそもそも終わりすらしなかった。
続く!そして劇場版の宣伝入りまぁす!
思わず、小さな子どもの前で『ふざけんなクソがっ!?』的罵声が出てしまったことが忘れられない。
今日ディケイドのwikiを見てみたら、最終回への批判が放送倫理機構BPOに寄せられ、審議を受けたなんて話が載っていて、あの頃日本全国の親が同じように憤っていたのだなぁ、と慰められたような心持ちになった。
だってホントにひどいんだもんあの最終回!
今でこそ、物語の結末は劇場版で!なんてよくある流れだけど、私はディケイドで初めて経験した。しかもアレって一応子ども向けですよ?更にこの後すぐ新番組が始まるのに、映画公開までディケイドに興味持ち続けられる子、いる?
結局息子はその後水泳やキャンプに夢中になり、体を動かしたり友達と遊んだりとどんどん外向的になって、ディケイドの映画は見に行かずに終わってしまいました。
なので、親子で仲良くドラマを考察したのは仮面ライダーディケイドTV版が最初で最後。
ちょうど仮面ライダーに興味を持った年に放送していたのが『ディケイド』だったから仕方がないとはいえ、その翌年の『仮面ライダーW』の方が人気もあり、ストーリーも分かりやすかったのでなぜディケイドの年に…という悔恨は未だにあったりして。
でも、ああやって(解けない)謎を引っ張る物語だったからこそ、親子の話も盛り上がったのかなぁ?
さて、今更ですがディケイドの事を思い出してしまった私、結局劇場版に答えはあったのかな?なんてついつい検索してしまいました。
そしたら…調べた私がバカだったわ…
こちらのブログに、こんな感想が。
「ディケイドに物語はありません」。「ライダーの世界を一度破壊することで、消える運命にあった仮面ライダーの物語を永遠の物にする」、それがディケイドの存在理由だった。
文字にすればかっこいいが、要はこれは「クウガ~キバまでの過去のライダーをディケイドに再登場させ活躍させ、コンテンツとしての価値を付加するのがディケイドの目的」ということであり、もっと汚い言い方をすれば「東映とバンダイが過去のライダーで商売したいからお祭り作品やって知名度アップだ!」というものだ。
これを超マイルドに言い換えると、「ディケイドに物語はありません」になる。
やっぱり許すまじ、ディケイド!