おのにち

おのにちはいつかみたにっち

今日も今日とて

土曜日に家じゅうの掃除をし、洗濯を済ませ布団も干して買い物やらなにやら、とにかく週末の家事を終えた。

これで日曜日はのんびり、積んでおいた本が読めるぞーー!と思ったのにキレイにしたはずの家の中はなぜか砂でザラザラ。洗濯物も溜まっていてにゃにゃにゃ、にゃーんとなりました…。

 

こんな日は種ともこさんの「ファット・マ・イズ・クリーニン・ザ・ルーム」が歌いたくなります。昔、NHKの『みんなのうた』で流れてた曲ね。

『汚れないものなんてあるわけもないから時にはくたびれちゃうけど』
そう!そうなんだよ種ともこーー!

でも今日も今日とて天気が良いので、音楽でも聴きながら頑張りましょう。

 

 

大人二人暮らしの時には、洗濯物も掃除も週に2~3回で間に合ってたのになぁ。

クイックルワイパーにくっついた砂を見て、動物がいる訳でもないのになぜこんなにザラザラに…?と悩んでいたら窓の外を見て即解決しました。

原野で!水鉄砲を持ちながらサバゲ―をする息子たち!
す、砂地でほふく前進だと…!?

色々恐ろしすぎたので見なかったことにして即カーテンを閉めました。

 

わんぱくでもいい。
せめて家に入る前にパタパタしてくれ。

動物がいる訳でもないのに、なんて思ってごめんなさい。
家ネコさん、あなたはとってもキレイで清潔ですわ!

 

 

そんな訳で、私だってたまに「恐怖!終わらない家事!」なんてボヤキたくなる日もあります。でもさ、そういう愚痴には時折『自己責任』というカウンターが帰ってくるじゃないですかー。

 

『分ってて』結婚しましたよね?産みましたよね?そういう業界だと知って就職エトセトラエトセトラ…。

あのさぁ!人生なにもかも分かってたら、いつだって最悪を覚悟して踏み出さなくちゃいけないんだったら、誰もお外に出られなくない?

やっぱり引きこもり最強ってなっちゃうよ、その論法で言ったらさ。

 

イヤなら文句言わずに黙って辞めろ、みたいな話を見るたびにそれ言ってたら最終的には『この世に生まれて来なければ良かった』になってしまう…と暗澹とした気分に。

 

確かに日々様々なトラブルがあり、そう考えたらこの世は地獄なのかも知れないけど。

でも諍いも怒りも苦労も無い、みんなが穏やかで優しくて慈愛に満ちた世界が天国なのだとしたらそれは新手のクソなのでは?

みんなのための平等な平和なんてお綺麗な社会、誰が支えるんだよ!
絶対地下で不正労働のカッパが泣かされてんだろ⁉

 

結局『自己責任』とか言い出す人にもそう言える権利があり、そして私には『ブロックしました』と相手を拒絶する権利がある。

つまり今のままの、程良く荒っぽく雑な世界が私の思う天国なのかも知れません。

トラブルは日々絶えないけど、『うっせぇクソが』って怒りも掃除のエネルギー源になったりするから割と大事。

 

矛盾満載なんだけど、自己責任論とか「みんな箕輪さんのこと羨ましいだけですよw」(唐突な箕輪)なんて言ってるバカを見るのはイヤなんだけど、でもそういうヤカラがいた方が掃除が捗る的なー?そして自分を擁護する意見ばっかりリツイートする人ってクソダサいよねー?

 

そんな訳で、今日もインターネットで負のエネルギーを補充しながら掃除洗濯頑張ってます!いいぞ、怒りの絶えないタイムライン!そして時々ネコ!

 

 

追憶の中のルマンド

小さな頃大好きで、特別だったお菓子がブルボンの「ルマンド」である。

一袋全部食べきれるくらいの好物だった…のはもちろんなのだが、更に特別だったのが食べる場所。

母からパリパリサクサクのルマンドは絶対食べこぼすからお家で食べるの禁止!と言われ、休日公園の芝生の上でしか食べさせて貰えなかったと言ういわくつきのお菓子なのだ。

おかげで未だに、大きな滑り台をみるとルマンドを思い出す。

 

大人になった今はわざわざ公園に行かなくとも、ルマンドが好きなだけ食べられる。
勿論今でも好きな味だ。

でも、なにかが違う。
あの頃のような特別感は失われてしまった。

小さな頃、ルマンドは紫色っぽく見えるからブラックでもホワイトでもない、特別製のチョコレートが塗られているのだと信じていた。

ルマンドのためだけのチョコレート。
だからルマンドはこの世に一つの味なのだと、そう信じて大事に大事に(食べこぼしながら)食べていた。

それからピンクレディーがCMをしていた宝石箱というアイスクリームも大好きだった。バニラアイスの中に赤や緑の、小さな氷が散りばめられている。

小さな頃は色の違う氷は味も違うと信じて、ひとさじひとさじ大事に口の中で溶かしながら食べていた。

 

大人になった私は気がついてしまったのだと思う。

ルマンドは公式いわくココアクリーム味だって(ココアの味…する?)。宝石箱の氷はみんな砂糖水の味だって。

 

たまに、年を取ることがさみしく思える時もある。

お菓子を食べて幻のチョコレート味を感じとることも、小さな氷をひとさじひとさじ楽しんで食べることもない。

幼い頃、祭りの尺玉花火が怖くて泣いた。
夜空を覆い隠すような火花と、地を震わせる大きな音。

あの時の私は絶対的な存在感を持つ花火に、自分の全てが乗っ取られるような気がして大きな声を上げて抵抗したのだった。

 

今の私は大きくなって、知らないものも少なくなった。
怖いものが減ったぶん感動も減った気がして、だから今は少しだけさみしい。

 

もちろん、大人になってもやっぱりお菓子は楽しくて。

今の私はカヌレがめっちゃ好きである。

なんなんですか、あのカリッとしてもちっとしてプリンみたいな匂いのする美味しすぎる食べ物…!

未だに子どもに隠れて、一人でちまちまコソコソ食べたりする。

そんな時の私はもしかしたら幻の味を食べているのかも知れない。

 

お気に入りのお菓子、それはきっと特別な記憶を呼び覚ましてくれるものなのです…

 

ブルボン ルマンド 13本×12袋

ブルボン ルマンド 13本×12袋

 

 

お題「私のお気に入りのお菓子」

メイク楽しい!

 野宮真貴さんの『赤い口紅があればいい』というエッセイを読んだ。

ピチカート・ファイヴのボーカル野宮真貴さんが50代の時に書いた『雰囲気美人に見せるためのテクニック集』なのだが、この本がすごく良い。

なんというか、気分が上がる、やる気が出る。
赤い口紅を塗らなくてもこの本を一冊読むだけで背筋がシャンと伸びて、オシャレやメイクが楽しくなる。とにかくそんな本なのです。全ての女性にオススメしたい!

 

赤い口紅があればいい いつでもいちばん美人に見えるテクニック (幻冬舎文庫)

赤い口紅があればいい いつでもいちばん美人に見えるテクニック (幻冬舎文庫)

 

 

 

誰もが思い当たる話だとは思うのだが、私の意識下には「思いあがるな」と嘯く虫が住んでいる。誰かに「スゴイ!」と褒められた時に(いやいや、私なんて○○さんに比べたらまだまだ…)とストッパーが働いて有頂天になれない。

己の中の虫のおかげで思いあがらずに済むのだけれど、年齢を重ねるごとに脳内では過剰な虫が湧いて来てしまう。

(誰もてめぇの服なんて見てねぇよババァw)
(いい年こいて若作りすんなブスw)

脳内クソ虫共が!私のキレイの邪魔をする!

 

私の親の時代には「結婚したら落ち着け」とか「母親にオシャレは不要」みたいな世論が常識として出回っていた。私自身、実の父に「子どもいるんだからマニキュアは要らないだろ」と苦笑いしながら言われて戦慄した。

要らないだろ、だぁ⁉

私が趣味でキレイにしているだけなのに、なぜそれが見苦しいとか女を捨てろ的な話になるのか。

何もしなければしないで「女を捨てている」と言われ、オシャレを頑張れば「いつまでも現役気分?」と笑われる。

そんな脳内クソ虫&時々現実を軽やかに蹴飛ばして、「自分のためにオシャレでいよう」と美しく微笑んでくれるのが野宮真貴さんなのである。

素敵、一生ついていきます!

 

さてさて、そんな訳で真貴さんの本に触発されて、最近メイクを少しリニューアルしました。

ファンデはエスティローダーを乳液で割って軽くして。
ホントはもっと軽い感じが好きなので以前『きまやのきまま屋』のきまやさんがオススメしてたベアミネラルをタッチアップしに行ってみたい!

眉毛はケイトのラスティングデザインアイブロウWのBR-3(自然な茶色)。
チップとペンシルのツインタイプ。チップで眉毛がふんわりして可愛い。

 

ケイト ラスティングデザインアイブロウW N SL BR-3 自然な茶色

ケイト ラスティングデザインアイブロウW N SL BR-3 自然な茶色

 

 
アイラインはヴィセのジェルライナー(ブラウンが自然。赤いのもかわいい)が柔らかくて良かったのですが量少ない…。
芯を出しすぎてポキッと折ったら一瞬で終わったので注意。

 

ヴィセ リシェ カラーインパクト ジェルライナー ブラウン BR300 0.1g

ヴィセ リシェ カラーインパクト ジェルライナー ブラウン BR300 0.1g

 

 

アイライン初心者はおシャネルさまのアイライナーペンシル、スティロも良いと思う。
柔らかくて淡くさりげない。そして上品に光る。
そしてこちらは  異  常  に  保  つ  。
生きてる間に使いきれるのかな、ってくらい減らない…。

オマエラもうちょっと中間を目指せや

 

 

アイシャドウ&チークは最近雑誌のふろくについてきたパレットを使ってる。
お値段的に質は荒いのだけれど色が良い!

特に今まで使ったことの無かった赤チークが良かったので今度購入予定。
色々試せる(&安い)メイクパレットは楽しいぞ。

 

otona MUSE(オトナミューズ) 2019年 6 月号

otona MUSE(オトナミューズ) 2019年 6 月号

 

 

普段使いのチークはアディクションのマ二キュアみたいな瓶のやつ。
これも自然な感じで可愛いのだがやはり

  異  様  に  保  つ  。

使い切る前に絶対劣化して終わると思う。とりあえず数年は行けそう。
ねぇ高級コスメさんってばもうちょっと分量を考えて?

赤鬼コスプレして全顔に塗ろうかな…(キレイどこ行った

 

【アディクション】チークポリッシュ #06 タッジオ 12ml
 

 

口紅は最近衝動買いしたリンメルのラスティングフィニッシュティントリップ006(しかしコスメ名って長くて入力めんどくせーわね)。
最近ダークな色味が流行りのようなので気になって買った。
そのままたっぷりつけると赤みのあるゴスロリ風、軽くティッシュオフすると柔らかブラウンで使いやすい。

 

リンメル ラスティングフィニッシュ ティントリップ 006 ダークプラム 3.8g
 

 

 今年はミントグリーンが流行りらしくて、私もカーディガンを一枚買ったのですがこれにコーラルやピンクの口紅だと可愛すぎる&軽すぎる。
そこでチョコミントを意識してブラウンにしたらしっくり来て気に入ってます。

名付けて人体チョコミント(だからキレイはどこいった

 

最後の仕上げはメイクカバーミスト。
メイクを落ちにくくする仕上げスプレーってのが気になってて、たまたまドラッグストアで千円くらいのを見かけたので買ってみたら良かった。

ツヤがでるし、眉毛が夜まで消えない。
ただ数回でノズルが壊れた。

たまたまハズレを引いたのか?それともこの商品の仕様なのか?と迷ってAmazonレビューをみたらノズル壊れたのオンパレードで笑いました。
皆さんはコレじゃないの買った方がいいです。ノズル壊れるからね。

 

メイクカバーうるおいミスト

メイクカバーうるおいミスト

 

 

さてさて、長くなったので今日はこのへんで!
とにかく最近メイク楽しいよ、ってお話でした。

若い頃は面倒だったけど、もはやスッピンでは出かけられない昨今!
どうせ塗るなら遊ばなにゃソンソン、と楽しんでみるのも良いですよね。

とりあえずドラッグストア行ってみようぜ!
そして迷いすぎて結局Amazonで買おうぜ!(いつものコース

 

ベーコンエッグ記念日

 土曜の朝、これから部活に向かう息子が一言。

『今日のタマゴ、目玉焼きにして!』

 

おおう、ついに食べられるようになったのか…と感慨深くベーコンエッグを焼く私。

 小さな頃から卵の黄身が苦手だった息子、目玉焼きにすると黄身だけキレイに残すのでいつも朝は玉子焼きやオムレツにしていたのです(混ざっていれば食べられる)。

 

文句を言わずに親が出したものを食べろ!と慣れるまで食べさせるのも躾なのかも知れませんが、目玉焼きでもオムレツでも『卵を食べた』という結果は変わらない。

それに朝から毒を飲み込むような顔をされるよりは、サクサク食べてくれるオムレツの方が私の精神安定上楽だった…

そんな訳でそれから毎朝、タマゴをかき混ぜ続けてきた私。

 

本当は、半熟目玉焼きが一番好きなんですが。
あとタマゴを混ぜると洗い物が一個増えて地味にめんどくさかったり…。

 

中学生になった息子氏は、合宿で食べたハムエッグで目玉焼きの美味しさに目覚めた様子。

『目玉焼きうまいよね!なんで家では食べないの?』
えっ!おまいうーー!?

 

…小さい頃の君は目玉焼きが嫌いだったんだよ、と話しましたがふぅん、とあまり実感できない様子で出かけて行きました。

 

なんとなく、私の子ども時代を思い出しました。

ピーマンや人参が嫌いだった私のために、家のハンバーグには刻んだ野菜がたっぷり入っていました。

時々ピーマンが効きすぎていてハンバーグとは呼べないナニカが食卓に上がることも…

当時はうちのハンバーグって変なの、と思っていたのですが、大人になった今はみじん切りって地味にめんどくさいし、有難いことだよなぁ…としみじみ。

 

私が毎朝タマゴを混ぜていたことに、いつか息子が思いをはせる日は来るのでしょうか?

 

 

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…なーんて、本当は気がついて欲しくなかったりして。

花に水をやる事を、手間だなんて思わないでしょう?ペットがいるから旅行に行けない人だって、ペットのせいで…なんて思わないはずです。

大事な子どもを動植物と一緒にするな!なんて怒られるかも知れないけど、子ども様と崇め奉るのもやっぱり違う。

 

なんていうか、私は彼らを恩義みたいなもので縛りたくないんです。

確かに子どもって手間もお金も掛かる生き物。でもお前を育てるのに何千万掛かったとかキャリアを諦めたとか、そういう呪いだけはかけたくないと思っています。

 

親に対して有難いとか、何かを返さなくちゃいけないなんて恩義に縛られてしまったら、自由な生き方が出来ないかも知れない。

 子どもを産んだ時、好きな場所で、自分らしく暮らしていけますように、と願いを込めて名前を付けました。

  

しかし、それすらも今考思えば地元に縛られた長女の私の願い事だったのかも…?

恩義を感じさせないように、なんて言いながら自分の夢を子どもに託してしまったらそこにもまた新手の呪いの出没…!わーんドラクエの毒の沼!

 

出来れば私のバイアスを掛けずに子どもを育てたいけれど、それってとっても難しい。
学校や地域や、とにかく沢山の人の考え方に触れさせることが大切なのかも。
子どもは一人で育てられない、って多分そういう意味なのですね。

 

 

とにかく、私の願いは私自身が叶えないと。

そんな訳で子どもが大きくなったら全国津々浦々、住み込みで働きたい!特に四国!
美術の島巡りしたーい!

 

 

さて、目玉焼きで手に入れたはずのほんのちょっとの自由でしたが、遅れて起きてきた次男氏の『僕はやっぱりいつものタマゴ!』という言葉であっさり打ち砕かれました…。

しばらくは目玉焼きとオムレツが混在するのかも。
それって更にめんどくさくね?

 

とりあえず明日は母の日。
一日早いけどケーキとお花持って旦那と私の実家巡りの旅へ、行ってきまーす!

 

 今週のお題「母の日」

このオチはアリなのか?怪作『予言の島』澤村伊智

『ぼぎわんが、来る』で日本ホラー小説大賞を受賞された澤村伊智さんの新作『予言の島』を読みました。

基本的には面白かったんですがこのオチはありなのかーー⁉と感想を書かずにはいられなくなる怪作でした…。

 

予言の島

 

 

物語の舞台は瀬戸内海にある小さな島、霧久井島。
名物も絶景も無く、島民は30人程。

しかし、この島はネットで有名な心霊スポットだった。
90年代半ばにここで心霊番組を撮影していたスタッフが次々と異常をきたし命を落としたという。

そしてここは人気霊能者、宇津木幽子が最後の予言を残した島でもあった。

今年の8月25日から26日の未明にかけて、霧久井島で6人が死ぬと。

 

8月24日、会社員の天宮淳は最近ブラック企業を辞めたばかりで鬱気味な友人大原宗作、それから面倒見の良い親友岬春夫と共にこの島へ旅行に向かうことになる。

かつてはオカルト番組が大好きで、宇津木幽子の本に心霊写真を送ったこともある淳、宗作、春夫たちにとっては予言された島でのホラースポット探しは良い気分転換になるはずだったのだが…

 

あらすじはこんな感じ。


よりにもよって予言された日程に合わせて霧久井島を訪れてしまった仲良しトリオ。

同じ宿に泊まるのは自称霊能力者の霊子、20代の息子と異常に仲の良い遠藤母子、それから元看護師の江原数美。

霧久井島は独特の風習やしきたりを持つ、閉じた島だった。
立ち入りを禁じられた疋田山、怨霊から身を守るための木炭で出来たお守り『クロムシ』、そしてヒキタの怨霊…。

小さな島の中で次々に人が亡くなり、謎のサイレンが鳴り響く。
果たして淳たちは生きてこの島を出られるのでしょうか?

前半は横溝や三津田風の伝奇ホラーテイスト、中盤からはミステリ、そしてラストは思いがけないどんでん返し…

 

オチは『葉桜の季節に君を想うということ』を思い出しました。

葉桜~の名前を出してしまうと、ミステリ好きならああ、こういう系のオチなんだな、ってなんとなく察しちゃいますよね?

確かに冒頭から、なんとなく奇妙な会話が続くのですが…
でもっ!絶対わかるかこんなオチ――っ!(ちゃぶ台返し

オチまで読んで、実際のシーンを想像したら正直笑えました。
いやこれバカミスでしょ?

設定は良いし、ホラーからミステリーに移行していくのも自然な雰囲気。正直怨霊の正体は逃げ方からなんとなく察してしまうのですがそれでもヒロインの感情の流れやかつての事件との因縁なんかでさくさくラストまで引っ張っていってくれます。

でもな…やっぱオチ…(しつこい)

しかしまぁ感想を書かずにはいられなくなるオチ、っていうのはSNS時代にぴったりの宣伝方法なのかも知れません。

とりあえず読んだ人とこのオチはあり得るのか?と熱く語りあってみたい私です。
あるあるあ…やっぱねーよ⁉

  

予言の島 (角川書店単行本)

予言の島 (角川書店単行本)

 

 

『天気の子』は『ハイドライド3』より『雲の王』に似てる!と思った件

おっさん社会人ブロガーコバさんのこんな記事を読みまして。

 

www.cobalog.com

 

いやいやいや、ハイドライド3って何やねん?マニアックすぎるやろ!

しかし、実は私も『天気の子』のCM動画を見て以来これってアレやろ、あの作品に似てるやろ…とひそかに思っておりまして。

 

 

 

それがこちら、川端裕人さんの傑作気象エンタメ小説『雲の王』!

 

雲の王 (集英社文庫)

 

7月公開予定の『天気の子』のあらすじがこんな感じでして。

 

高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。 彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。 ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。

「ねぇ、今から晴れるよ」

                         (公式サイトより)

 

そんで『雲の王』のあらすじがこんな感じ。

 

その夏、母と息子は「空の一族」と出会った――。
ゲリラ豪雨や台風を、不思議な力で回避することが出来たら?
人と自然のかかわりを見つめなおす、壮大な長編小説。

気象台に勤務する美晴は、十代の頃に事故で両親を亡くし、今は息子の楓大と二人暮らし。行方知れずの兄からの手紙に導かれ、母子はある郷を訪れる。そこで出会ったのは、天気と深く関わり、美晴の両親のことも知っているらしい郷の住人たち。美晴たち一族には、不思議な能力があるらしい。郷から戻った美晴は、ある研究プロジェクトに参加するが……。

一族がもつ能力とは? 彼らが担ってきた役割とは?
「空の一族」をめぐる壮大なサーガ、開幕!

                   (Amazon商品ページより)

 

ねっ?『天気の子』はボーイミーツガール、『雲の王』は母子の物語と
人物設定こそは違うものの、天気を操るチカラ、というのは似てますよね?

でもまぁ設定は恩田陸の『常野物語』やX- MENのストームさんにも似てますし、ありがちと言えばありがちなんですが。

 

新海誠監督の作品ですからきっと雨上がりの街は過剰なほどキラキラと美しく、クライマックスではRADWIⅯPSがガンガン泣かしにかかるのでしょう…イヤ私実は毎回コテンパンに泣かされてるんですけど!結構ベタなの弱いんですってばーー!

 

そ、そんな訳でとても楽しみな『天気の子』ですが残念なことに公開は7月。
予習として傑作気象エンタメ『雲の王』読んどきましょうよ!

 

雲の王 (集英社文庫)

雲の王 (集英社文庫)

 

 

文庫版出てるし!ファンタジーだけど主人公が気象予報士という設定だからリアルで面白いの。竜巻を観測するという危険な映画『ツイスター』を彷彿とさせるシーンも満載。私は本当に大好きな作品で、続編をーー!と盛り上がってたのですが短編集と本編のみで終わってしまいました…寂しい…

  

yutoma233.hatenablog.com

 

とりあえず今日は、『天気の子』は『ハイドライド3』より『雲の王』に似てるぜ(多分)!そして『雲の王』読んどけ!というお話でした。

とは言えまだまだ『天気の子』に似てるシリーズありそうですよね?
その際は乱入お待ちしてまーす!(格ゲーか

 

閉ざされた陸の孤島ミステリ/今村昌弘『魔眼の匣の殺人』

今村昌弘、『魔眼の匣の殺人』読了。
主要ミステリランキング第一位を総なめにした話題作『屍人荘の殺人』の続編です。

メインキャラ2人は前作から引き続き、ストーリーの流れも前作ラストで登場した謎の組織を追って山あいの集落へ…という感じなので、前作は読んでおいた方がいいかも。

 

yutoma233.hatenablog.com

 

さて、タイトル通り「屍人」が大活躍した前作とは異なり、今回は『魔眼』-いわゆる千里眼や予知能力がテーマとなっております。

少し地味?いやいや、表紙を開けたらこれですからね…。

 

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集落&館マップ!

この図を見て胸がワクテカする方は読んだ方が良いと思われます。
みんな大好き、閉ざされた館モノ!

前作はゾンビがいるから外に出られない、と言うかなりの変化球でしたが、今回は一本だけしかない橋が焼け落ちた、という古典的な手法になっております…好きっ!

ゾンビという飛び道具+正統派ミステリが前作の特徴でしたが、今作も予知能力によって予告された連続殺人事件、ただし謎解きは本格と言う絶妙なバランスになっております。

ネタバレしちゃうとつまらないから、あまり詳しくは書けないけど行ったきりの足跡をつけるトリックとか正統派でいいですよね…白い服を着た謎の男が角を曲がったら消えるのも!わ―いみんな古典で読んだ展開!大好き!

 

魔眼の匣の殺人

 

えっとこのままだと古典ミステリっぽい!好き!というシンプルすぎる感想になってしまう!それだけではあまりにもアレなんで、簡単にあらすじをば。

 

前作『屍人荘の殺人』で思わぬ事件に巻き込まれた葉村譲、剣崎比留子。
二人は前回の事件の主犯である班目機関の痕跡を追い、かつて彼らが研究をしていたという山奥の実験施設を訪れる。

施設の呼び名は『魔眼の匣』。そこには予言者として村人から畏れられているサキミ、世話係の神服が住んでいた。

ところが彼らが訪れたのはサキミによって『この場所で男女が二人ずつ、四人死ぬ』と予言された11月の末だった。

予言に巻き込まれる事を恐れた村人たちによって、施設と集落を繋ぐ橋が燃やされ、魔眼の匣にいた人間達はみな、陸の孤島に閉じ込められてしまう。

その場に居合わせたのは機関の謎を解きたい譲と比留子、取材に来た記者の臼井、サキミに会いに来た高校生真理絵と茎沢、たまたまバイクのガソリンを切らしてしまった会社員の王寺、墓参りに来た元村民の朱鷺野、車が故障した師々田親子、予言者サキミと神服。

はたして11人の中で生き残るのは誰なのだろうか…?

 


物語の先が気になって、グイグイ一気読みしてしまいました!
GWにオススメのミステリです、それではまた。

 

魔眼の匣の殺人

魔眼の匣の殺人