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課題図書が苦手です

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 こんにちはみどりの小野です。

 小学生の息子が、もう夏休みの課題図書に関するプリントをもらってきました。

今年の青少年読書感想文全国コンクール課題図書はこちらで、購入希望者は封筒にお金を入れて、といった内容。
 
 今年の小学生の課題図書一覧を見て、正直うーむ、と唸ってしまいました。
しかし読むのは息子なので、本人に読みたい本があったら買うよ、とプリントをパス。
 ちらっと眺めた息子、「読みたい本がない」と一言。
 
 だよねぇ、お母さんもそう思った。
 

 課題図書が苦手な理由

 
 思えば昔から課題図書って苦手でした。読書感想文はいつも好きな本で書いていたのを思い出します。
 あの、表紙から漂うお説教感。健全で、良い子正しい子のための本、って感じの帯にキャッチコピー。そしてあの謎な課題図書シール。
 

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 どうやらこれは笛を吹く牧神パンらしいです。けっして鼻の穴に草を突っ込んで遊ぶ妖怪ではありません。
 とにかく私はこのマークのついた本をつい毛嫌いしてしまいます。モンドセレクションマークのお菓子は買ってしまうのに。鼻の穴は(だから違うって)猫またぎ!
 
 選ばれた本に罪はないのです。課題図書だったおかげで図書館で出会えた思い出の本も勿論あります。過去には梨木香歩さんや、あさのあつこさんなど大好きな作家さんの本も選ばれています。
 でも、あの課題図書の帯と、堅苦しい内容説明(そして鼻の穴)を見ると一気に読む気が失せるのは、本を勉強に結び付けようとする、上からの無言の圧力を感じてしまうからでしょうか。
 同じような理由で読書感想文も嫌いでした。本を読む事は本来楽しいこと。それを宿題にして、むりやり勉強に結び付けようとする。本嫌いの子供にこんなことをしたらよけい嫌いになるんじゃないのかなー。
 私には課題図書&読書感想文が、本嫌い養成ギブスに思えてなりません。
 
 

課題図書の選考基準

 
 そもそも課題図書とはどのようにして選ばれているのか?気になったので調べてみました。
 課題図書は、社団法人全国学校図書館協議会という所で毎年選定されているらしいです。選定基準を少し紹介してみます。
 
(1)  児童生徒の発達段階に適合しており、楽しい読書体験が得られるものであるか。 
(2)  現代の児童生徒の思考や心情に適合し、多くの児童生徒に興味や関心を持たせることができるものであるか。 
(3)  児童生徒に深い感動や新たな認識をあたえ、豊かな心の成長が図れるものであるか。 
(4)  内容や主題に独創性があるか。またその取り扱いは、時流に迎合的であったり、興味本位のものになっていないか。 
(5)  正義と真実を愛する精神に支えられ、人権尊重の精神が貫かれているか。 
(6)  特に、ノンフィクションについては、事実の叙述が科学的に正確で、かつ主題の取り扱い方が新鮮で、創意や工夫がみられるか。
 こういった基準を満たし、コンクール実施の前年1月1日から12月末日までに刊行されている本の中から選ばれるようです。ひとつ気になったのは、せっかく昨年度発行の本の中から選んでいるのに『時流に迎合的』な本はダメって所。
長く読める、名作押しってことでしょうか。
 

 いい本もあるのです

 
 私は課題図書、というやり口で本を押し付けられるのが嫌いなだけで、課題図書に選ばれた本が嫌いな訳ではありません。
 たとえば、斉藤隆介さんの「モチモチの木」は時代を超えた読まれるべき絵本だと思います。それから昔、「がんばれ!盲導犬サーブ」や「鮭の一生」といったノンフィクションが好きだったことも思い出しました。 
 
 なかでも「鮭の一生」(タイトルは曖昧です)は、鮭が生まれて死ぬまでを写真で紹介した一冊で、私は鮭の生涯に大変感銘を受け、
「生まれ変わったら鮭になりたい」と感想文を書きました。
 書いた所までは良かったのですが、夏休み明け感想文を皆の前で音読するという恥辱プレイを強いられ、その上皆から君の気持ちはよくわからないよ…という冷たい眼差しを向けられました。
 
 誰からも賛同を得られなかったあの日の悲しみが思い出されて、今の私は、
川登りする鮭のようにびったんばったん悶えています。
 
 やっぱり私は課題図書も読書感想文も苦手。
それから、今は生まれ変わったら三食昼寝つきのぬこ様になりたいですにゃー。