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#「本棚の10冊で自分を表現する」をやってみた

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こんにちはみどりの小野です。

先日けいろーさんのブログでこんな記事を読んで、面白そう!と参加して見ることにしました。

 

yamayoshi.hatenablog.com

 

Twitterで話題のタグ、「#本棚の10冊で自分を表現する」。


好きな10冊、ではなく表現する10冊、という所がミソですね。

実際に選んでみると10冊、少ないです!

いろいろ迷いながらも中学~現在の私が大切にしている本のリストが出来上がりました。

 

 

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   私の『#本棚の10冊で自分を表現する』。

 

  ・新井素子「星へ行く船」

  ・デイヴィッド・エディングス「予言の守護者」

  ・L・M・ビジョルド「戦士志願」

  ・ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「グリフィンの年」

  ・森博嗣「すべてがFになる」

  ・ブランドン・サンダースン「ミストボーンー霧の落し子」

  ・西澤保彦「麦酒の家の冒険」

  ・萩尾望都「バルバラ異界」

  ・入江亜季「乱と灰色の世界」

  ・おがきちか「ランドリオール」 

 

 

新井素子「星へ行く船」

 

 

星へ行く船―ロマンチックSF (集英社文庫―コバルトシリーズ 75B)

 

新井素子さんは中学生の時初めて出会った「ラノベっぽいSF」です。

 

それまでは児童書(ゲド戦記、エンデ、ナルニアとか)か一般書しか知らなかったので話し言葉でSF!というのが斬新でした。

ヒロインあゆみちゃんは宇宙に家出、と言う規模のデカイ事をしますが普通の女の子で、彼女の成長に自分に重ねながら読んでました。 

中学時代はとにかくラノベでした。

コバルト文庫にハマり込み、藤本ひとみさんの「マリナシリーズ」、久美沙織さんの「丘ミキ」、前田珠子さんの「破妖の剣」なんかを読み漁りましたが一番好きだったのが新井素子さん、そして新井さんの本に出てくるヒーロー「太一郎さん」。

 

新井さんの本のヒーローは口が悪く態度もデカく、しかしそれを上回る実力がある、というなかなかふてぶてしい感じの男性が多いのですが太一郎さんはその典型。
中学時代はこの太一郎さんに憧れて結構青春を無駄にしました。

 

夢の無い事言っちゃうと、本やアニメに出てくるような人って現実にはいないよね…!

 

 

デイヴィッド・エディングス「予言の守護者」

 

 

予言の守護者 - ベルガリアード物語〈1〉 (ハヤカワ文庫FT)

 

高校生の時に一番ハマった本がこれ。

デイヴィッド・エディングスの「ベルガリオン物語」、「マロリオン物語」と続く傑作ファンタジーの第1巻。

昔はもっとファンタジー色の強い表紙で「指輪物語」なんかと並び評されていたんですが、今現在の表紙は「どうしてこうなった…!」って感じですw

まぁこれも可愛いし中身は一緒なのでいいんですけどねー。

 

壮大な神話のようなファンタジーなんですが、登場人物がみんな癖ありでイキイキしている所が好き。特に女性はみんな気が強い!堅物の魔法使いポルガラとか、赤毛のお姫様セ・ネドラとか。

なかでも私は鼻曲がりで口の達者な小男シルクが大好きで、ノートにシルクの台詞を書き写してました。

今考えるとちょっと怖い。

そして本やアニメに出てくるような人って現実にはいないよね、PART2。

高校時代も無駄にしました…。

 

 

L・M・ビジョルド「戦士志願」

 

 

戦士志願

 

 

 社会人になってすぐハマったのが戦士志願、から始まる壮大なヴォルコシガン・サーガ。

 

宇宙の辺境惑星の貴族の息子に産まれたヴォルコシガン家のマイルズ君。

お腹にいる時に神経ガスを喰らった影響でチビだし骨はすぐ折れるし、障害だらけですが不屈の精神で軍に入り這い上がって行きます。

 

マイルズ君の武器は切れる頭と回る口。

コンプレックスだらけの彼が智略と言葉、不屈の精神でどんどん出世していくのが面白い。

周りのキャラクターも色鮮やかで印象的。特に女性は逞しくかっこいいのです!

 

毎回酷い目に遭いながらも生きる事、前に進む事を決して諦めないマイルズ君にいつも励まされます。

 

壮大なSFですがテーマはいつも身近な事。

働く意味とか、公平さとか、人を重んじるとはどういうことか、とか。社会について考えさせられる話が多いです。
マイルズ君と一緒に心の在りよう、諦めない事の大切さを学びました。

 

続編がなかなか出なくてファンの間では『果てしなく続くビジョルド坂』なんて言われてたりしますが、良いんです!「ヴォルコシガン・サーガ」は人生‼︎

 

…続き待ってますけどね。

 

 

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ「グリフィンの年」

 

グリフィンの年 (創元推理文庫)

 

 

こちらも社会人になってからハマりました。大好きなファンタジー作家さん。

もうお亡くなりになってしまいましたが、後にも先にも、『ダイアナ・ウィン・ジョーンズみたいな』作品は読めないんじゃないか!?って思うくらい独特なセンスの作家さんです。

とにかくワイワイガヤガヤ、キャラクターたちがみんな個性的でわがままで好き勝手で話が思いがけない方に転がって行くのに、ちゃんと着地するの!

児童書が多いのに登場人物にろくでもない大人と一筋縄じゃいかない子供が多い所も大好き。

純粋な子供を育てたいなら読ませない方がいい本、なのかもしれませんw

子供向けのDVDだとピングーとかペンギンズみたいな。
ちょっと悪い子の話ほど子供に受けますよね?(我が家はペンギン好きなだけかも!)

へこたれない、悪い大人に騙されないこまっしゃくれた子供が好きなら読むべし、読ませるべし!
個人的には子供はちょっと生意気なぐらいな方が好きです。

 

紹介した「グリフィンの年」は大人向けのファンタジーで、「ダークホルムの闇の君」の続編。
「ダークホルムの闇の君」、「グリフィンの年」は魔法の国に住む魔法使い一家(人間とグリフィンの子供たち、1男1女5グリフィンの大家族!)のごちゃごちゃして楽しくてほろっとする物語。

 

特に「グリフィンの年」は寄宿制の学校へ通い自立していくグリフィンの娘エルダの自我と恋の目覚めの物語で、そう書くとシンプルなのに相変わらずドタバタごちゃごちゃ!楽しいです。

またエルダがダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品では初じゃないか?っていうくらい素直で優しくて利発でいい子なんだ~。一番かわいい性格の女子はグリフィン、ってあたりが著者の捻くれ加減が現れてますねw

グリフィン萌え!という新たなジャンルを生み出してくれたエルダと仲間たちの楽しくて愛すべき物語。

笑いたい、元気が欲しい!って時に読む大切な一冊です。

 

 

森博嗣「すべてがFになる」

 

 

すべてがFになる (講談社文庫)

 

ミステリーに目覚めたのは森博嗣がきっかけだったと思います。
特に犀川先生と萌絵の、S&Ⅿシリーズが一番好き!
このシリーズだけで色んなミステリーのジャンルが満喫できるんですよ。
犀川先生と萌絵のなかなか進まない恋路にもキュンキュンします。

 

特にこの第一作、「すべてがFになる」はデビュー作とは思えないくらい映像的で印象的な作品。

チョコレートを噛まないでゆっくり溶かすお嬢様の萌絵とか、今でも記憶に焼き付いています。研究所とか研究者の考え方とか、今でもそんなに古びてないんじゃないか!?と思わせるあたりがやっぱり凄いです。

 

何回も読んだ大好きなシリーズ。

ドラマ化されたし10月にはアニメ化の予定も!

ただドラマやアニメを見ると原作をもう一度読まずに居られなくなるので、嬉しいけどいい加減にして!とも思いますw

他の本が進まなくなるのです!

 

 

ブランドン・サンダースン「ミストボーンー霧の落し子」

 

ミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国 (ハヤカワ文庫FT)

 

 

これは何気なく一冊買ったら続きが読みたくて止まらなくなった衝撃のシリーズ。

読んでる最中は本当に頭の中がこの世界一色で、仕事や家事に身が入らなくて困りました。

そのくらい、ばりばりのファンタジーなのに主人公や登場人物に感情移入してしまう物語。

設定としては体内で金属を燃やす特殊な能力を用いて戦う、という少年マンガみたいな燃える話なのにヒロインも周りのキャラクターも可愛くて健気で人間臭くて。

読み終わったら私まで燃え尽きたような気分になりました。

 

ラストはすごーくせつないんですが、この物語はハッピーエンドだった…と信じてます。映像的なので、アニメや映画化してくれたらいいのにな~。

 

 

西澤保彦「麦酒の家の冒険」

 

 

麦酒の家の冒険 (講談社文庫)

 

大好きなミステリー、タカチ&タックシリーズの1作。

大学生の飲兵衛な男女グループと、彼らを取り巻く様々な謎。

「麦酒の家の冒険」はビールを飲みながらあーでもないこうでもないと安楽椅子探偵をするという楽しい短編集。

 長編もありますがどれもお酒が絡むところが楽しい。人間関係の切なさが絡む話が多いんですが、その儚さを明るいお酒や食事話が救ってくれてる感じ。

一番普通な傍観者、ウサコのシンプルな強さが好きです。

 

 

萩尾望都「バルバラ異界」

 

 

バルバラ異界 1 (小学館文庫 はA 41)

  

 萩尾望都好きです。

「11人いる」とか「あぶない丘の家」とか。

一番多く読み返しているのがこの「バルバラ異界」。

近未来SFで、ミステリーの要素が強いところも素敵。

 

主人公は人の夢を探査できる夢先案内人の時夫。

7年眠りづつける少女の夢の中に入るが、夢の世界バルバラと現実が次第にリンクしていき…という物語。

 

カニバリズムとか親子の断裂とか、重苦しいテーマも内包されているんですがどこか救いがあるのは主人公時夫の優しさ(それ故の不断さ、責任感の不在もあるのだけれど)と異界バルバラの美しさのおかげ。

 

この本を読むと父親が托卵を疑う心理、と言うのが少し理解できるような気も。

主人公時夫の場合は離婚という距離もあるんですが、父親は子供に自分と似た所を探してしまうものなんでしょうか。

是非父親にこそ読んでほしい本です。

 

ラスト、血の繋がりも距離も、時間さえも超えて届く本が親子の絆になる。

本と言う希望の光に、毎回泣かされます。

 

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・入江亜季「乱と灰色の世界」

・おがきちか「ランドリオール」 

 

 こちらの二冊は一度紹介したので過去記事を貼っておきます。

 

 

yutoma233.hatenablog.com

 

 

yutoma233.hatenablog.com

 

どちらも何度も読み返しているマンガ。

 

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自分を表現する、と言うよりは自分の骨身になっている本、の紹介になってしまいました。読み返さなくてもキャラクターの名前が暗誦できるくらい、自分の中に入り込んでいる10冊。

自分の基礎の考え方を作ってくれた本達なので、結果的には私自身を表現するということになるのかも。面白いタグでした。作ってくれた方に感謝!

 

以上、あなたを表現する10冊も知りたい!今日の小野でした~。