おのにち

おのにちはいつかみたにっち

愛してるよ、さえ明日になれば

長いトンネルの中でハンドルを握りながら、昔似たような長い長いトンネルの中で別れ話をしたことを思い出した。

トンネルは不思議だ、光が消え景色が見えなくなって、音さえも籠もりだす。
ここはどこなのか、いまはいつなのか。

長い長いトンネルは、ハンドルを握る私をあの頃に引き戻す。

 

それはとてもよくある話で、少し距離のある街に住む彼が、私と会えない一度の週末に浮気をしてそれを打ち明け、許せずに別れた、たったそれだけの事。

鮮やかな夏の光の中、湖畔沿いの道を笑いながら走っていたのに、暗いトンネルの中で思わぬ話をされて、トンネルを抜ける前に別れを決めた。
光溢れる湖畔と薄暗いトンネルのコントラストがあまりに強烈すぎて、今でも覚えている。

傷ついたのは別れたことよりも、そのことに対する友人たちの反応だったかも知れない。

たった一度のあやまちで別れるなんて勿体無い。
お互い若いんだし、よくある話。ただの生理現象なんだから。
正直に言ってくれただけいいじゃない。

みんな、女には男を許す寛容さが必要だ、という論調だった。
私もなんとなく、そんなものなのかな、と思うようになった。

生理中だから、と行為を断った私がいけなかったのだ。
そしてその次の週、彼よりも友達の結婚式を優先したのがいけなかった。
なにより彼の生理現象を許せない私の心の狭さが悪いのだ、と。

それでも彼を許す気にはなれなくて、なんとなくモヤモヤした物を抱えていた頃、現在の旦那と出会った。

旦那を含めたたくさんの友人で飲んでいた時、離婚したばかりで欠席した一人の話題になった。

夫に浮気をされた彼女は、二人の小さな子どもを抱えていた。
みんな、ああ…みたいな空気だった。

最初は夫を責める意見が多かった。
小さな子どもがいるのに浮気をするなんて。

でも徐々に、まだ子どもが小さいんだから少しは我慢をしても…とか、誰にでも起こりうることなんだから、みたいな話になってきた。
カラダだけの浮気は浮気には入らないんだ、みたいな。

私はモヤモヤしながらも、世の中そういうものなのかな?と納得しようとしていた。
どうしようもない生理現象に目くじら立てても仕方がない、大人になって、現実を見ようと。実際浮気や不倫なんて、四人に一人は経験済みだと統計も言うし。

それでもお腹の中は、冷たい石を飲み込んだみたいにずっしりと重たかった。

 

f:id:yutoma233:20170615193650j:plain

 

そんなとききっぱりと「俺は嫌だ」と言い放ったのは旦那だった。

みんながしている、よくある話だなんて関係ない。
俺は家族を裏切るのが嫌だ。

静かだけど、力強い口調だった。
真面目じゃん、と冷やかす人もいたし、そんなこと言ったって結局は…と茶化す人もいた。
でも彼は意に介さず、淡々と飲んでいた。
その力強い「俺は嫌」という言葉に私は救われた。

何かを嫌だと言うことは誰かを傷つけることだと思っていた。
だけど旦那の「嫌」は私にとって、差し込む光のようだった。

みんなに合わせなくては、波風を立てないようにしなくては。
そうやって長いものに巻かれて生きるのは容易い。
納得のいかない事でも、みんなが容認しているから…と何となく飲み込んでしまっていた。
でもそうやって胃の中に押し込んだ冷たくて暗い石は、いつか私自身をも曖昧な、灰色のモヤの向こうへ連れ去ってしまうようで、それでも「嫌」を言えなくて迷っていて。

旦那の嫌、に私は曇りを晴らされたような気分になった。
ああ、生理現象だから、誰にでもあやまちはあるから、なんて諦めなくていいんだ、飲みこまなくていいんだ。

もう少しだけきっぱりと生きてもいいのだ、と思った。
自分の『嫌』をちゃんと認めてもいいのだ。

「愛してるよ」なんて重たい言葉さえ、明日になれば嘘になってしまう世の中なのかも知れない。
でもたとえ、人体がそうなるように出来ていようと、社会がそうなっていようと、私が許せないなら許さなくていいし、憤ったっていいのだ。

色んな言葉が手ぐすねを引いて、私を『仕方がない』という諦めの沼に引きずりこもうとする。

でも『愛してるよ』さえ嘘になるなら、誰を信じていけばいいのか。
絶対のない世界で、信じることはオロカなのか?

 

浮気や不倫経験のある友人はたくさんいる。
彼女たちのことを切って捨てたい訳じゃない。
世の中にはどうしようもない感情があることもちゃんと理解している。

でも、周りのことは許せるけれど、自分はそうしたくない。
「私は嫌」と線引きをすることは、灰色のモヤに取り込まれないために、冷たい石に心を凍らせないために、必要なことだったのだ。

かつて浮気をされて、自分が悪いと思い込もうとした私も、復縁をうながした友人たちも、今思えば色んなものに踏みにじられていて涙が出る。
私たちはどれだけ世間に踏みつけられて、それを当たり前だと思って生きてきたのだろう?

 

愛してるよさえ、明日になれば。
たとえそんな世界でも、私は信じていたいし、信じさせて欲しい。
勿論私も裏切らないから。

色んな声が私を揺さぶって、永遠なんてないと嘯くけれど。
信じさせていてね、どうか死ぬまで。

 

…せめて死後なら、位牌をデコピンくらいで許してあげるから。

 

なおタイトルは街角で聞いた米津玄師の歌詞から取りました。

ただ私は聞き間違えていて、「愛してるよさえ明日になれば」どうなるんだろう?と思っていたのに実際は「愛してるよビビ明日になれば」というビビちゃん?に捧げる歌でした…。聞き間違えの方が好きなので聞き間違えたまま採用。

 


米津玄師 MV『vivi』

 

ブログは秘密の宝箱?

先日リアルのお友達と、趣味の話をしてまして。

彼女は最近ヨガを始めたと言っていて。
私が最近ハマっているのはブログ。
そう言ったら、彼女に「ブログって面白いの?オススメポイントはどこ?」と聞かれてしまいました。

はてさて、ブログは確かに面白いです。
書くことは好きだし、小さな交流も楽しい。多分これからも続けていくと思います。
でも、リアルがものすごく充実している友人にお勧めできるかな?と考えた時に、ウーンと唸ってしまいました…。

友人には大きな子供がいて、最近の楽しみはハワイで行われる娘の結婚式。
趣味はフラダンスとヨガで、特にフラダンスは大会に出場する腕前。
仕事、フラダンス、ヨガといつも忙しく飛び回っている彼女。
明るい性格で友達も多く、飲み会やらお茶会やら、いつも誰かと過ごしています。
こんなふうに充実した生活ですから、ヨガのこと、フラダンスのこと、書くネタには困らなそう。

でもヨガもフラダンスも、語り合える仲間がたくさんいるわけじゃないですか。
そういう人がブログを書いて楽しいのかな?と少し考えてしまいました。

その後「楽しいんだけど、パソコンに向かう時間が増えるから目が疲れたり肩が凝ったりするかな」と正直な現実を語ったところ、「私には無理そう!」と言われて少しホッとしました。

 

私がブログを書く理由


私がブログを始めたきっかけは『好きな本について語りたい!』です。
周りにベストセラーやビジネス書を読む人は多いんですが、リアルで麻耶雄嵩好きの人はなかなか見つかりません。

そんなわけでブログは自分のオタク趣味を語りたい、そしてできたら同じ趣味の人とキャッキャウフフしたい、と思って始めました。

その願望は叶いました。
本の話はたくさん出来たし、アニメやゲームの話も出来た。

最初はコメント欄で語り合いたい!とか甘い夢も見てたんですけど。
コメントに2ちゃんや増田の悪口をわざわざ拾ってきて(もしくは自分で書いて)ご注進!目障りだから何とかしなさいよね、と被害者の側に対処を強いる、匿名困ったちゃんが湧いたので閉じました。

承認制にすればいいって?
見なきゃ平和でいられることを、わざわざ拾い集めるようなⅯっ気は私にはありません。

でもまぁ、慣れてくるとブログは一人で書いているだけでも充分面白いもんだ、と思えるようになりましたからいいんですが。


オタクであることを恥じる気持ち


40代の私、宮崎勤を強烈に覚えています。
世代的なものもあると思うんですけど、オタク=ダサイもの、悪いもの、臭いもの…という誤った価値観を刷り込まれ、オタクは隠すのがマナー!と思い込んで育ってしまいました。

そんな私にとって、職場の飲み会で楽しそうにアニソンを歌える新人はまさに新人類なのであります。

実はそんな私も「ようこそジャパリパークへ」が大好きで、車の中で毎日熱唱してるんですけど。ただどれだけ上手になっても、職場でもママ友とも、家族の前でも歌えないと思います(家族には多分バレてるけど)。
でもブログになら、カバンちゃん、サーバルちゃん!と思いの丈を好きなだけ書ける。
なんて素晴しい!うー、がお!

長年オタクを隠して生きてきた私には、『リアルとネット』と言う切り替えスイッチがあるのかもしれません。
ブログではゲームやアニメの話を書くけれど、リアルの、職場の同僚やママ友にはそういう話は一切できない。
学生時代の同じ趣味の友達となら少しは語り合えるけど、実際会うとお久しぶりの隙間情報を埋めるのが忙しくて(転職とか、結婚とか)趣味の話までたどり着かなかったり。

でも決して、リアルがつまらないわけじゃないんです。
職場の飲み会の会話に内容がない、なんて話を良く聞きますが、私はリアルはそれでいいんだと思ってます。
熱すぎる主義主張や論争のない、緩いコミュニケーションを楽しむ場。

同じ趣味の友達がいるなら趣味話もいいけど、ブログに興味のない友達に懇々とブログ論を語っても仕方ないじゃありませんか。

友達の語る『フラダンス大会の裏側~恐るべし女子の駆け引き合戦!』は最高に面白かったけど、私にはあのテンションでブログは語れません。


むしろ一般の、ゆるーい空気の飲み会でマニアックな自語りを始めてしまう方が罪だと思うんですよ。迷惑じゃないですか、飲み会で聞かれてもいない自分史を延々と語りだす人。

最近、美術館ナンパを勧めるちょいワルジジ記事が大ブーイングを浴びてましたが、自分語りも美術論も、聞かれてないのに語りたい人はブログに書けばいいじゃん、と思います。

ブログなら、読みたい人にしか届かないですし。
ごく稀に、わざわざ『つまらない』と伝えに来る人もいますが。

あと出来れば、ブログは書いただけで満足してください。
あなたのブログ更新を毎回メールでダイレクトに教えてくれるサービスとか、どこに名前が入っているかもわからない毎度の言及とか、誰も求めてませんから。

 

というわけで。
私にとってのブログって、オタク語りとかめんどくさい社会論とか、リアルでは見せられないウラの顔置き場なのかもしれません。

だから一見リア充に見えるお友達には素直にお勧めできなかった。
でも、もしかしたら?

私に裏の顔があるように、フラダンサーの彼女にだってナイショの顔があるのかも知れません。誰だって、表に見える一面だけがその人の全てでは無いのですから。

 

そしてブログって、私たちの好きなものを仕舞っておく、秘密の宝箱なのかも?
そう考えたら、もっと自由に好きなことを書ける気がしてきました。

たくさん読まれる事だけが、書く目的じゃないですよね。
好きな食べ物屋さん、愛する妻やサルの話、ときにはウンコ。
みんないろんなものを詰め込んで、自分だけの秘密の場所を作っている。

そんなブログを今度は胸を張ってお勧めできるか…と言うとやっぱり微妙(笑)
ブログって楽しいことも、うんざりなことも起こるんですもの。
結局書くことに執着する人しか続かないのでは、と思ったり。

特にはてなは、楽しいけれどシンプルでモダンな要素は1つもないよ、と釘を刺さねば、と思うのです…。

  

はてなブログ Perfect GuideBook

はてなブログ Perfect GuideBook

 

 

「はてな」ではじめるブログ生活―はてな公式ハンドブック

「はてな」ではじめるブログ生活―はてな公式ハンドブック

 

 

 

『毎朝服に悩まない』で悩み知らず?オススメファッション本

こんにちは、みどりの小野です。

ファッション誌って、読んでますか?
私は最近買ってません…。
一応スマホにはインスタとWEARのアプリが入ってますが、入れて安心してるだけで、見やしねぇ。
最近トレンドに触れたのは、職場で読んだ「日経トレンディ」と「おとなの週末」だけ。

すっごく…おっさんです…。

 

そういう訳でテコ入れテコ入れ!

最近Amazonでごそっとファッション、ダイエット、美容関係の本を買ったので、今日はそちらの紹介です。


『毎朝服に悩まない』で悩み知らず?

 

毎朝、服に迷わない

毎朝、服に迷わない

 

 

近所の書店で山積みになってた一冊が「毎朝服に悩まない」。
紹介されている服が、私みたいな田舎の主婦にも取り入れやすいアイテムばかり。
役に立つと感じる1冊でした。

中身はパーソナルスタイリストさんが教えてくれる、基本のファッションコーデ術。
ド定番を上手くこなれさせてくれるテク満載。
ユニクロやGUの買うべきアイテム、なんて身近な話も出てくるのが嬉しい。
この本を読んでヌードカラーのパンプス、買っちゃいました。

40代だけど、そこまで自分に金かけられねぇよ!みたいな人も多いと思うので(勿論私も!)この本みたいにユニクロやGU、GAPみたいなプチプラアイテムの上手な取り入れ方が書いてあるとありがたいですね。

 

50代の私のために!『3年後のカラダ計画』

 

3年後のカラダ計画 (幻冬舎文庫)

3年後のカラダ計画 (幻冬舎文庫)

 

 

マンガ家、槇村さとるさんの『3年後のカラダ計画』は、素敵なイラスト満載の1冊。
最初のページを飾る、ご本人の写真がハツラツとしていて素敵。

どちらかと言うとメンタル論が多く、具体的な話やアイテムは少なめですが、精神的にかなり励まされる感じ。
ダイエットしなきゃ!とか美容関係の本を読むようになったのはこの一冊がきっかけです。


ダイエット本の矛盾

 

Kindle読み放題を利用して、ダイエット本も読んでます。

今気がかりなのは、南雲先生のお腹がグーと鳴ると若返りホルモンが出るから空腹時間を長くしよう!と言う話と、ライザップの空腹時間が長いと筋肉が減るからちょこちょこ食べろって話、どっちを採用すべきか?ってこと。

若返りを取るべきか筋肉を取るべきか。どっちが大事なんでしょう?
結局朝ごはんを食べないと頭が働かなくて駄目だった私は、昼ごはんをライザップ式(ささみ、ゆで卵、ブロッコリーなど)にして1ヵ月で2キロ痩せました。

人それぞれ、体質も違うので、最終的には色々試してみて自分に合うものを取り入れるのが一番だと思います。

 

きれいカッコいいシニアになろう!

きれいカッコいいシニアになろう!

 

 

自宅でできるライザップ 食事編

自宅でできるライザップ 食事編

 

 


おまけのコミックエッセイ


あまり実用性はないけど、ファッション系のコミックエッセイも大好きです。
20代の時は雑誌に載ってた『うにっき』にハマりました。
もう一度読みたいけど、『うにっき』シリーズがたくさんありすぎて、どれがあの頃雑誌で読んでいた奴なのかわからんwすごーく文字が細かかったイメージがあるのですが…。

安野モヨ子先生の『美人画報』はもはやバイブル!
発売からかなり時が過ぎましたけど、今でもたまに読みたくなります。
部屋に置いておく用のソフトカバーと、お風呂で読む用の文庫版を二つ持ってたりします。

 

美人画報 (講談社文庫)

美人画報 (講談社文庫)

 

 

うにっき

うにっき

 

 

西村しのぶさんの「下山手ドレス」にも憧れてて、大人になったら私も銀座や代官山へ…と思っていたのに気がつけばそっちには行かない系の大人になりました(泣)

 

西村しのぶの神戸・元町“下山手ドレス”2nd (ニュータイプ100%コミックス)

西村しのぶの神戸・元町“下山手ドレス”2nd (ニュータイプ100%コミックス)

 

 

最後に、最近一番身近に感じるのは「女のはしょり道」「なまけものダイエット」の伊藤理佐さん。
安定の面白さ、親しみやすさです。

 

女のはしょり道 (講談社文庫)

女のはしょり道 (講談社文庫)

 

 

なまけものダイエット 楽して痩せたい甘口篇

なまけものダイエット 楽して痩せたい甘口篇

 

 

リサさんのダイエット本やメイク本から伝わってくる、「痩せなくてもいーんじゃね?」「塗らなくてもジョブジョブ大丈夫!」感はハンパないです。
ハンパないんですが…
あれ?私、何のために美容本買ったんだっけ…?

 

40代からの、だいたい美人作成計画。

昔の職場に、憧れの先輩がいる。
47歳、私より5つ年上。

若作りじゃないのに、なぜか若く見える。
清楚で綺麗で、可愛らしい。
皆が口を揃えて「我が社の美人」と呼ぶような人。

黒髪ボブに、きれいな瞳。
女優の深津絵里さんに似ていると思う。
しっかりしているのに少し抜けているところもあって、美人なのに近寄りやすくいつもほがらかだ。おっとりとした口調で、控えめな性格も素敵。

洋服は時折大学生の娘さんからお下がりを押し付けられる、とぼやいているのだが、そんなふうに柔軟にトレンドを取り入れられる姿勢も素敵。
それでいて露出は少なめ、無理はしない。

彼女に憧れ続けているうちに、最近少し雰囲気が似てきた、と言われてものすごく嬉しかった。
持つべきものは身近な美人、である。

そんな絵里さんと飲みに行った際に、美人の秘訣を教えて!と聞いてみた。
彼女は日本酒をクイクイ空けながら、「本当の美人じゃないからじゃない?」と不思議なことを言った。
実は絵里さん、肩幅がありすぎ、エラが張りすぎなところが子どもの頃からコンプレックスだったという。そんなバカな!?と思ったのだが、トイレでこっそり髪の毛で隠した部分を見せてもらったら本当だった。

メイクとファッションと髪型で、彼女のコンプレックスは巧妙に隠されていたのである。
実は絵里さん、いくつになっても自分の見かけに完璧な自信が持てない、と言う。
でもそれが彼女の秘訣らしい。

自信がないからいつも試行錯誤して、いろいろ取り入れたり研究したりする。
結果としてそれが6割型美人に見える魔法なんじゃないか、と。

 

f:id:yutoma233:20170607214534j:plain

 

 

 絵里さんの美人の秘訣は変わり続けること、アップデートしていく姿勢なのかもしれない。
もちろんどんなに努力しても骨格は変えられないし、整形したって身長は伸びない。
完璧な美人は絶対に無理。

でも五割がたの美人だったら?概ね、大体、ほぼ。概算の美人なら?

もはや滅多に脱がない、人前じゃメイクも落とさない私たち。
可愛いは(金と努力と10メートルの車間距離で)ほぼ作れる!

そういえばいつもメガネで、メイクも髪もあまりいじっていない女の子が同僚の結婚式にドレスアップしてきたら、ものすごく華やかで圧倒されたことがある。
よーく観察すれば彼女は顔立ちもスタイルも完璧な美人だったのだ。

しかし普段はあまりにも地味すぎて、誰も彼女の美貌に気がつかなかった。
パーティー会場は「あの子は誰?」の声で溢れていた。
そんなふうに、美人でさえやり方次第で目立たない地味子になれるのである。
逆もまた然り、ではないのか?

綺麗になりたい、と言いながらも私たちの目は泳ぐ、心も揺れる。
でもその揺れこそが実は綺麗の秘訣なのかもしれない、と気がついた。
揺れる水面のように、キラキラと輝いて。


私たちはいくつになっても100%の自信なんて持てなくて、美容もメイクもファッションも、移り変わってゆくものに翻弄されてばかりで。
でも水は、流れていくからこそいつまでも澄んで綺麗なのだ。
だから自分の綺麗に自信がない、揺れまくりの私たちこそ、いくつになってもキレイになる余地を持っているのかもしれない、と思うのです。
…まぁたまには、いつまで綺麗を追求しなきゃいけないんだよー、と人生にドロップキックしたくなる日もありますがw

とりあえず次回のオフ会では、ずーっと揺れ続けて実像を把握されない技を身に付けたいと思います。
残像拳、的な。

上野でバベル!ブリューゲル「バベルの塔」展を観てきました

タイトル通り、6月2日(金)に上野、東京都美術館にて「バベルの塔」展を観てきました。

 

f:id:yutoma233:20170605212346j:image

 

田舎者で混雑が苦手な私、有給を利用して平日に上京。
おかげで並ぶことなく、じっくり落ち着いて鑑賞することができました。

さて「バベルの塔」展はブリューゲルの住むネーデルラント(現在のベルギー、オランダ、ルクセンブルク)の歴史から始まります。

この展覧会、最初から見ていくと宗教をモチーフにした古典絵画が少しずつ変貌を遂げ、やがてヒエロニムス・ボスと言う大スターが生まれ、様々な模倣があり、最後にボスに影響を受けたブリューゲルが『バベルの塔』という名画を完成させるまでの歴史が自然と分かるように出来ています。


つまり『ブリューゲルのバベルができるまで』が優しく学べる展覧会なのです!
絵画の隙間には、ボスが生み出したキモカワ?な謎の生物達がたくさん隠れています。

彼らに癒されて、隠し場所を探しながらじっくり楽しんで歩けば、最後はもちろんバベルの塔。とっても綺麗な絵ですが思ったより小さい!
最前列でじっくり眺めても、細かい人影はよくわかりません。
ルーペ必須だったなぁ…とちょっと後悔。
(でもこれ高いな…⁉)

池田レンズ ギャラリースコープ KM616

池田レンズ ギャラリースコープ KM616

 

 

しかしその後東京藝大特別協力の3DCG映像や、拡大複製画を観ると、えっ!こんなところにも人が⁉︎ともう一回作品を観たくなるなる。
結局3往復くらいしちゃいました。

小さな絵に、なんと1400人もの人が隠されているらしいです。
描く工程を想像したら頭がクラクラ…!
まるで騙し絵のような作品。
何よりバベルってカッコいいですよね、厨二病的にw

おみやげコーナーのグッズもとても可愛くて、なかなか楽しい展覧会でした。

 

バベル展で買えるおみやげ

 

f:id:yutoma233:20170605212452j:image

 

お土産は買いすぎました…!
大友克洋コラボTシャツ、タラ夫くんTシャツ。
バベルキャラメル(シール入り)、ポストカード、クリアファイル、マグネットなどなど。他にもノートなど紙モノが可愛くてそそられましたが重くなるので我慢我慢。
冷蔵庫に貼ったバベルの塔マグネット、本当に綺麗なので買ってよかったです。

Tシャツは(S、XSサイズあり。Sは150センチ、XSは135センチくらい?)は子供たちに画像を送って好きなものを選んでもらったのですが、次男のリクエストはなんとタラ夫くん…赤いバベルTもかっこよかったのになぁ、とお母さんは聞いたことを少し後悔していますw

最後はロビーに飾られたバベル展の公式マスコット、タラ夫くんをパチリ。
すね毛生えてます…!

 

f:id:yutoma233:20170605212514j:image

 


東京藝大「Study of BABEL 」展に寄り道

 

 f:id:yutoma233:20170605212600j:image

 

さて、展覧会が終わった後はちょっと寄り道です。
美術館の裏手に回り、徒歩3分程の東京藝大Art&Science LAB.で開催中の「Study of BABEL 」展。

上島珈琲店のすぐ隣りですから、お茶してから行くのもいいかもしれません。
黒糖カフェオレ、甘いけど絵を見て疲れた目に優しかったですよ(どの絵も結構細かいので、老眼に効きますw)。

 

 


東京藝大にはバベルの模型がありまして、写真撮り放題、しかも無料で楽しめちゃうんです!
美術館は撮影禁止ですから、気軽に写真が撮れるのはやっぱり嬉しいですよね。

 

f:id:yutoma233:20170605212429j:image

 

小さなスペースではありますが、すごく近いのでバベル展を見た後は足を伸ばしてみるのをオススメします。

なお、こちらの情報はジョヴァンナさんのバベルレポで知りました。
ジョヴァンナさん、素敵な記事どうもありがとう♡
詳しい情報も載ってますので、お出かけされる方は是非ジョヴァンナさんの記事も参考にして下さいね。

 

something-new.hatenablog.com

 


帰り道は上野アトレで食べるバベル!?

 


帰り道は上野駅、エキュートでバベルコラボグルメも楽しめますよ。
バベルの塔のように山盛りで、とってもインスタ映えする仕上がり!

たいめいけんのバベルオムライス、かなりそそられましたがカフェでランチを済ませてしまったので残念なことに入らず…。
お昼はエキュート!がオススメですね(泣)

japan たいめいけん エキュート foodpic foodstagram オムライス 大友克洋 上野 上野駅 ブリューゲル 上野エキュート tokyo 東京都美術館 instafood バベル盛り instagood insidebabel - Instagram(インスタグラム)の画像・動画

 

と言うわけで、今日はブリューゲル『バベルの塔』展のお話でしたー。
会期は7月2日まで!出かけるなら今でしょ!なのです♪


おまけのオフ会レポ☆


せっかくの東京なので、夜は秋葉原でオフ会的なものも楽しんできましたよー!

たけちゃんさんのせんべろ会に混ぜて頂き、メンバーはたけちゃん id:take--chan、横チンさん id:yokobentaro、マーさん id:kun-maa、elveさん id:elve 、ココさん id:cocoquet、もぐたんたん id:mogmogmogtan

えーと、オフ会レポ書くの初なんでどう書いていいやらわからんw
なのでこんな風に末尾にこそっとw
なお、詳細はこの3人の記事を読めばよく分かると思います!(投げた)

 

せんべろ探検隊 オフ会 @秋葉原 - たけちゃんのあんなことこんなこと

No.1261 せんべろ会に乱入してきた - ダメシ添加大戦

人生で初めてオフ会というものに参加したー!たのしー(^q^) - ゆるい生活


実は、はてなブログのオフ会は今回で3度目。
でもいつもは少人数でひっそりと…だったのでここまで賑やかなのは初!
始まるまではかなり緊張していたのですが、結果すごく楽しかったーー!

お互いブログを読みあっているので、会話のネタに困らない。
結局5時から11時まで、ずっと話の途切れない賑やかなオフ会になりました。

気がつけばあまりブログの話をしてないかもwでも楽しければいいのさそれで!
6時間、3軒ハシゴして6千円程度ってすごいねー。
たけちゃんの幹事力半端ないです。
皆さんからお土産もたくさん頂いてしまい、本当にありがとうございました。

 

なお男性陣は優しくて、女性陣は美人ぞろい。
たけちゃんは話題豊富、横チンさんは癒し系、マーさんはビール系w
ココさんは癒し系美女、もぐたんたんはお洒落美人、elve姐さんは不思議系美女w

女性陣はみんな初見なので、最初緊張してましたがあっという間に馴染む馴染む。
ずっと穏やかであったかい雰囲気だったと思います。
少しばかり飲み過ぎましたがホントに楽しかったなぁ。


せんべろ会、とっても健全で会計も明朗ですので、次回は是非あなたのご参加もお待ちしてます!飲みましょう、という社交辞令をかなり真に受けるタイプですので、誘ってくださった方は多分いつかお誘いしますよ♡(こういうこと言うからelve姐さんに八方美人と弄られるw)

あっ、忘れてた!
最後にelveさんは可愛かったよ、elveさんは可愛かったよ、elveさんは可愛かったよ! (強要されますた)

終末SFが好き!『我もまたアルカディアにあり』がくれた答え

「我もまたアルカディアにあり」という江波光則さんの終末SF小説が面白かったので、最近過去作品を読み漁っている。まだまだ読み途中。
江波光則さんて、ラノベ出身だったのね。

前回の感想はこちら。 

yutoma233.hatenablog.com

 

最初に読んだ「我もまたアルカディアにあり」は早川だけど、おじさん、おばあさんのはずの登場人物たちにどこか硬質な、瑞々しさや青臭さが感じられて、そこがすごく良かった。


ラノベと一般書の敷居は、今や限りなく低い。
正直読みやすさとか表紙とか、畳の縁くらいの差異しかないと思っている。
そんなふうにものすごーく多様化してきたラノベの「ラノベっぽさ」とはなんぞや?と考えたときに私は『青春の青臭さ、瑞々しさが描かれている』ところなんじゃないか…と私は…個人的に…だ、だんだん小声になってきた…ラノベを語ると現れると言われる伝説のラノベ天狗、怖いんだもーん…


そういう意味では辻村深月さんの「島は僕らと」「ハケンアニメ!」や、三崎亜紀さんの「コロヨシ‼」(最強スポーツ掃除小説)も私にとっては限りなくラノベに近い。
どの本も瑞々しく甘酸っぱい。

最近枯れてきた私、無論甘酸っぱいは大好きだっ!


さて、江波さんの過去作品を読んで。
最初に癖のある作家さんだ、と感じた通り、どの作品も一風変わっていて面白い。
面白いのだけれど、「我もまた~」が芽吹き始めた何かを感じさせるような作品だったので、そこから先が読みたいんだよ!と今ヤキモキしている。
「我もまたアルカディアにあり」は、面白い断片がたくさん詰まった短編集なので、そこから先、断片が長編になったものを読みたいのだ!

 

元来、終末SFは大好物だ。
「最終兵器彼女」の痛いくらいの恋心、「ザ・ロード」は映画もいいけど原作小説の癖のある文体が好きだ。
「アルマゲドン」みたいな鉄板モノも好きだけれど、『世界を救う価値』は年々喪われつつあるんじゃないのか?なんて考えていて、その答えがゲーム「The Last of Us」にあるような気もした。

私は旦那のプレイを隣で観てただけだけど、もうすごく考えさせられた。
もう一回観たいけど私にはゾンビが倒せない。そして自分でプレイすると酔う。
ぜひ映画で…もう一回じっくり観たいです…!

 

The Last of Us(ラスト・オブ・アス) PlayStation3 the Best - PS3

The Last of Us(ラスト・オブ・アス) PlayStation3 the Best - PS3

 

 


「虐殺器官」で伊藤計劃が私たちに問うたのは『世界に救う価値なんかあるのか?』という残酷な質問。

その答えが「The Last of Us」に描かれてる気がする。
「アルマゲドン」で命を賭けて世界を、家族を救った終末の物語は、『The Last of Us』では世界よりも娘を選び、たとえ血の繋がらない娘でも、彼女のためなら怯える看護婦も撃ち殺す(これはプレイヤーの選択次第だけど。でも私もなんとなくそういうもんだ…と思っていて、その後動画でここは殺さなくてもクリアできるんだ、と気がついて愕然とした)歪んだ愛に変貌を遂げる。

 

「我もまたアルカディアにあり」で描かれる終末は少し変わっている。
冒頭では、世界が終わるかも知れないから巨大シェルター型マンションに引っ越しましょう、というお話なのだが、マンションに引きこもっているうちに世界は終わっている。

何が起こったのかは、バックグラウンドで軽く仄めかされている程度。
気がつけばマンションの外に人は住めなくなっていて、食料の配給も減りつつある。
それでも人の営みは続く。


狭いマンションの一室で暮らし、食料は配給制。ネットワークは繋がっているものの、まるで刑務所のような暮らし。それでも暴動は起きない。
みんな『このマンションで暮らせば働かなくても衣食住無料!』という売り文句で集められた、大人しい羊とその子孫達だからだ。

主人公も、どこか枯れている、諦めている。
それなのにロマンチストで。
世界の空虚さを知っているけれど、それでも希望を探しているような男。


そんな主人公が、泣くシーンが私は忘れられない。
時が過ぎて、年をとって、気がつけば孫に囲まれた賑やかな暮らしをしていて。
自分はおじいちゃんで、恋した女も年老いている。

それでもそんなこと関係なしに、どんなに遠く隔たれた場所にいても、今でもお前に会いたい、と泣く。
彼にとって彼女は妹で、恋人で、妻で、ただ一人の運命だった。

世界が終わっても、ヒーローになれなくても、ハーレムが無くっても。
あなたと私がいれば、物語は始まって終わる。


世界が終わった後も、ただ運命だけを探し続けている。
そしてその想いは、時を超えて受け継がれていく。

それは江南光則が書いた、新しい終末SFの答えなんじゃないかと思う。
「我もまたアルカディアにあり」、私の好きな終末SFベスト10に入れたいほど、印象深い作品です。

そしてアルカディアから2年。江波先生新刊待ってますからね!
血ヘド吐くほど待ってます…!

 

我もまたアルカディアにあり (ハヤカワ文庫JA)

我もまたアルカディアにあり (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

…と書こうと思ったら3月に出てるの今みつけたーーー!即買い。
教えてよねAmazon!あーでもこの記事書いて良かった…(自己満で終わるっ)

 

屈折する星屑 (ハヤカワ文庫JA)

屈折する星屑 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

人はなぜ飲みすぎるのか

こんにちは、頭が痛いです。
こんな日は哲学的な気分になりますよね?


なぜ人は飲むのか?
なぜ適当なところで止められないのか?
そしてなぜ、翌朝の後悔を時と共に忘れてしまうのか…?
そんな時思うのです。
私は酒と忘却を愛でるために生まれてきたのだ、と…

うっせえ酔っ払い。


この記事を書いているのは飲み会翌日の昼休み。
絶賛、二日酔いナウです。

水曜日、ノー残業デーの飲み会って危険ですよね。
明日も仕事だからほどほどにしないとなー、と思いつつ飲むお酒はなぜあんなに進んでしまうんでしょう。
しかしわぁい、金曜日ーー!と思いながら飲むお酒も進んでしまう…
ただのノンべじゃねーかバカヤロー。

 

ハウスウェルネス ウコンの力 ウコンエキスドリンク 100mlボトル缶×30本


でも二日酔いは久しぶりなのです。
ずっと二日酔い防止に、飲む前後にウコンを飲んでいたので。
ところが「ウコンは実は気休め」と言う悲しい記事を読んでしまい、今日は初めてのノーウコン飲み会、そして久々の二日酔い。

…どういう原理なのかは分かりませんが(プラセボ効果?)、私にはウコンが効くようです。気休めでもいい、今後もウコン買おう、と思いました。


さてさて、実は本日の議題は酔っ払いでもウコンでもありません。
酔っ払いの戯言をどう華麗に受け流すか、です。

何の話だったかは忘れたのですが、ナニカで課長に褒められたのです。
褒められた、までは良い。嬉しい。

でもそこから「俺もこういう人と一緒になればよかったなぁ」の流れはなぜなのか。
リップサービスなのは分かるのですが、全力で嬉しくないので困るのです。

イヤイヤ、タハハ…とごまかしておいたのに、さらに追い打ちが。

「生まれ変わったら一緒になろうね♡」
いやっ!無理っ!さすがに背筋がっ!


「いやっ、ないですないです!無理無理無理っ!生まれ変わっても旦那と一緒ですからっ!」とがっつり全力で振り払ってしまいました。


無理無理無理無理無理無理ィ!を連呼してしまい、「全否定だ…」と凹む課長にみんながウケていたから、まぁいいのですが。
課長はいつも存在を全否定されがちなキャラなので(?)、あくまでもネタなのだと思います。

 

しかし「生まれ変わったら一緒になろうね」ほどリアクションに困る言葉はないですね。

「ハイっ!無理っ!」で切り捨てやすい人ならいいのですが、ガチだったらどうしよう。来世など無いのです、とスピリチュアル全否定?
それとも「うわー…」(苦虫顔)と本気でドン引きしてみる?

えっ?「約束だぞ♡」って小指差し出して笑え?
そのくらいの気遣いがないからおまえらモテないんだよ、って?

…ごめんな。そのリアクションはたとえキャバでもボトル入れないと無理なんじゃね?職場の飲み会はキャバクラではないのですよゴゴゴゴゴゴ。

さて、そういうわけで正しいリアクションは未だ分かりません。
しかし、リアクションに困るようなネタを振ってくる課長の甘えをもう一度問いただしたいので、次回は『総務提出用・これってセクハラ?チェックシート』を飲み会に持参し、その場で書き始める、と言う辛口対応で受け流したいと思います。


あとこの飲み会の前に「『無理、イヤ、嫌い』という否定的な言葉はあまり使いたくない…私人を傷つけたくないのテツロー…」みたいなメーテルっぽいコメントを書いていたのですが、すいません現実は「無理」連呼祭りでした。私は他人様を金属バットでフルスイングするタイプでした。

どこへ向けて、何の釈明なんだかよく分かりませんが、とりあえず今日の酔っ払いはこんな感じです。

 

PS・家に帰って旦那に「課長に生まれ変わったら一緒になろうね、って言われたけど私たちは来世でも仲良し夫婦だもんねー!」とふったら「えっ?無理」とゲームしながら言われました。
えっ…えっ…?

…今後の夫婦関係の修復のために、ホワイトボードを購入したいと思います。