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おのにち

おのにちはいつかみたにっち

きれいな文字とぴょんぴょんな日々

社会

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  仕事で毎日郵便物を受け取る。


今はパソコンが主流になってしまったけれど、ごく稀に手書きの宛名、印刷された様式に手書きの文字を書き込んで書類を送ってくる方がいらっしゃる。

郵便でしか付き合いがないので会社名と苗字しか知らない。
でも文字を見るだけで、あ、あの人だ、と背筋が伸びるような気持ちになる文字を書く人がいる。

学校の先生のようにお手本通りの文字ではない。少し癖があって、でも女性的なラインのある優しくスマートな文字。
読みやすくて、文字の間合いも完璧で。
きっと何枚も書く書類の一枚だろうから、下書きも無しでスラスラと書くのだろう。
筆記用具にもこだわりがあるらしく、万年筆のインクがきりっと鮮やかで浮き立って見える。

文字がきれいだと、三つ折りにされた書類までピシッとしているように見えて羨ましい。

文字が綺麗な人は心まで整然としているような気がする。
一度声が聴いてみたい。勝手に女性だと思い込んでいるけれど本当の所は分からない。
文字と同じく書類も完璧で質問することが無いのである。

 

 今日も私はいいなぁ、と憧れながら受け取った郵便物に返信する。
印刷された書類、印刷された宛名。私の手が介入するのはポンと押されたシャチハタぐらい。

無数の郵便物は電車から見た大きな団地の窓の灯りみたいだ、と思う。
同じように無機質に見えるけれど、室内にはそれぞれ違う人、異なる家庭がある。

 ぼんやり、そんな事を考えつつもじゃじゃっ、と雑にレターオープナーで封筒を開け、ポンポンポン!と収受印を押す。


 郵便物が愛おしいのも最初の10通くらいまで。
あとはとにかく流れ作業、すばやく雑に雑に。最後だけ手を止めて確認する。
そんなんだからもちろん文字も乱雑なこと極まりない。

デスクのカレンダーに書かれた『ノる、れいぞうこ』って何だっけ。ノる、じゃなくて13?しかし仕事のメモの筈だが仕事とれいぞうこの関連性が分からない。
れいぞうこはもしかしたられいぞうこじゃないのかも。何を言っているのだ私?

 

 一度はペン字もやってみた。これは練習している間は確かに上手になった。でも止めてしばらくしたらまた元に戻ってしまった。
文字は絵と同じように毎日書かないと下手に戻ってしまうらしい。悩ましい。

 

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綺麗な文字のように、丁寧に日々を慈しむようなブログも美しくって好きだ。いつも癒されている。

 

 私もたまには手の込んだ料理を綺麗なお皿に盛りつけてブログにUPしよう、と思って先週末はレンコンに海老のすり身を挟んで揚げてみた。
せっかく作ったはさみ揚げは出来た端から飢えたグール息子達がつまみ食いしていく。その内ビールを持ったダンナまでコンドルのようにかっさらっていく。
諦めて私も立ったまま缶ビール片手に食べながら揚げる。

揚げながら頂くあっつあつは本当に美味しい。冷たいビールも最高だ。
しかしながらキッチンで料理しながらビールを飲むお母さん、というのは絵的にやばい。
なんとかドランカ―、的な言葉が脳裏をよぎる。

ちゃんと週に二回は休肝日を設けているのでセーフ。自分の中ではセーフ。

 

 結局料理は皿に盛りつけるほど残らなかった。銀色のバットのまま出された数枚のレンコンはすぐに息子たちの胃袋に収まって消えた。

楽しいが優雅さも美しさもない食卓。
イナゴが通り過ぎた跡のような我が家の食糧事情。

三食きちんと食べているのに、男児二人は毎日欠食児童のような食べっぷり。
三角食べ(ごはん、味噌汁、おかずを交互に)を推奨するのはマナー上の理由だけではない。ごはんと味噌汁で胃袋を埋めておかないと大人の分のおかずが残らないからだ。

これだけ食べて太らない子供の体ってどうなっているのか。
時折機関車に石炭をくべている気持ちになる。絶対燃費おかしいだろ。
これからさらに食費がかさむのか。
炊飯器が一日三回稼働する家の話を聞いて意識が遠のく。早急なハイブリット化を望む。

話がだいぶ逸れた。

とにかく日々綺麗な文字や落ち着いたブログに憧れつつバタバタ過ごす私。

 

いつかは。きっといつかは。

60歳くらい?定年を迎えたその頃には優雅でおちついた日々が待っている筈。
写経してやる。侘びさび盆栽俳句に川柳。紅茶にスコーンだって焼いちゃうもんね。湖池屋じゃなくってよ!

そう思っているのだけれど。

 

 昨日仕事帰りに電柱を「こんちきしょう!」とほんのちょっぴり蹴っ飛ばしたらパンプスが吹っ飛んでった。
夜道をパンプス求め片足ぴょんぴょんしながら私は思った。

もしかしたら綺麗な文字のあの人は電柱は蹴っ飛ばさないのかも知れないと。
私の進むこの道はいつまでたってもシンプルでモダンなブログライフ、には辿り着かないのかも知れないと。

 

いつか私にもブログ名のように『ちゃんと』した日が来るのだろうか。
結局今日もぴょんぴょんわたわた、勢いだけでブログを書いているのである...。