インド風のチキンカレーを作りたくなって、スーパーでプレーンヨーグルトを買った。
そういえば梶尾真治さんの本のタイトルで、「地球はプレイン・ヨーグルト」なんてのがあったなぁ、と懐かしく思い出したのち愕然とする。
ドンナ…ナイヨウダッタッケ…
プレインとブレイン(脳みそ)を掛けた、忘却の話だった気もするけどそれを忘れるなんてメタ。
高校生の時、梶尾さんの『美亜へ贈る真珠』という短編が大好きだった。
大好きだったはずなのに、その中身すら忘却の彼方だ。
タイムトラベル物の、切ない短編だった、とは覚えているのだが。
本のページを開いたり、Wikiで概要を見れば思い出せそうな気はする。
ヒントさえあればなんとか!
素晴しくオシャレな表紙になっていた…私が読んだのは確実にこの版じゃない。
自分の記憶の余りのおぼろげさに泣きたくなったが、思い返せば梶尾真治さんの本を読んだのは20紆余曲折年前。
四半世紀も経てば忘れる!人間なんてそんなもの!と即開き直った。
色んな本を読んできて、色んな本を忘れてきて。
それが本当に身になっているのか、と問われるとううむ、なんて感じなんですが。
多少は私の血肉となって、今こうしてブログを書いたり、言葉を綴る役に立っているはずだ、と思うんですよ信じたいんですよ。
もちろんほんの一時現実を忘れさせてくれるだけでも、物語の価値は充分なんですけどね。
ヨーグルトに漬け込んだチキンカレーをじっくりコトコト煮込みながら、ずっと「地球はプレイン・ヨーグルト」のストーリーを思い出していました。
なぜか途中から樹なつみさんのマンガ『OZ』も混ざってしまって、全世界がボケる中治療薬を求めて旅する科学者の話だった、多分!と確信を得てググったらまるで違う話だった…
でも、こうやって忘却するからこそ、新しい物語が生み出されていくのかも知れませんよね⁉そう美しくまとめようとして、世界中がボケる(失明だっけ?)話もどっかで読んだような…と不安になりました。
私の脳内は真っ白なプレイン・ヨーグルト満載なのかも知れません。
ダレカチリョウヤクヲ…