週末、子どもたちをつれてインフルエンザの予防接種に行ってきた。
土曜日の病院は混んでいて、それなりに待たされた。
子どもたちは待合室に置かれた漫画に夢中、私も雑誌でも読もうと思っていたのだが…
隣の人の会話が気になって、あまり集中できませんでしたっ!
70過ぎくらいのおばあちゃん、自分は一か月の病院代が8千円を超えるとお金が貰えるのだ、と話している。
いつもなら余裕で超えるのだけれど、今月は忙しくて病院に行く暇がなかった。
領収書を数えてみたら8千円になっていなかったから、もったいない!と慌てて病院にやってきた…という話だった。
貰える だと…もったいない だと…!
ちょっと待って、その発想なんだかおかしくね⁉
一か月8千円というのは、多分高額療養費の話だと思う。
医療費はその人の年齢、所得によって限度額が定められているから、それを超えて支払った額は戻ってくる。
太字が一番のポイントである。
『貰える』のではない!窓口で一回払った分が戻ってくるだけなのだ!
おばあちゃん、それ自分の財布から支払ったお金が医療保険経由して戻ってきただけだから!得してないから!
高額療養の限度額はその人の所得、年齢にもよるけれど、そのおばあちゃんの場合最安値の外来一か月8千円。それ以上医療費が掛からないのだから、病気をもっている人には確かに有難い話だと思う。
持病等で定期的に病院に通わなくてはいけない人は多いはず。
日本は国民皆保険の国、みんな法律で定められた適正な医療費を収めているのだから必要な制度を利用できるのは当たり前。
でも「今月は限度額に達していないから」わざわざ病院に掛かるのはなんか違うような気がするんだけど…
「今日も忙しかったんだけど、貰えないと損だと思ってわざわざタクシーで病院来ただよー」というおばあちゃんの話に、「違うよーー!忙しい時間使って病院掛かって、結局払ったお金が戻って来るだけだよ、むしろタクシー代と時間損してるよーー⁉」と叫びたくなってモヤモヤモヤ。
しかしわざわざタクシーで病院まで来てしまった訳だし、いきなり知らない人間から「それ得じゃありませんよ?むしろ損です!」と言われるのも気分を害するだろうなと思って(もちろん病院に掛かる必要の有無は私じゃ判断出来ませんし)黙っていたのですが。
やっぱり、どーしてもモヤモヤ!なので自分のブログに書いときます。
もしもあなたのお家のおじいちゃんおばあちゃんが「もうちょっと治療代が高かったらお金が貰えたのにもったいない」なんて言い出したら、是非教えてあげてください!
この世で一番お得なのは健康を目指すこと!
そもそも病院に掛からないで済むなら医療費は0円なんですから。
件のおばあちゃんはお金が振り込まれることが有難いと感じているようでした。
自分の財布から出たお金が数か月かけて戻ってきただけなのに…
でもこういうおばあちゃんも地方の病院にとっては大事なお客様だからいいのかなぁ。
医療費の適正利用はもちろん大切なんですが、地域経済を回していかなきゃ病院が潰れちゃうし…ううむやっぱりモヤモヤモヤ。
なお、おばあちゃんと世間話してたお友達?のおじいちゃんは「うちの隣のじいさんは週に何度も病院に通うのに一か月1万円しか掛からないって言ってたぞ!羨ましい!」なんて話をしてました。それ難病とか透析してるんじゃ…羨ましくねーぞ重病だぞっ!
とにかくなんでオマエラそんなに病院ラバーなんだっ!
通った回数を自慢しあうな!診察券で財布をパンパンにすな!
病院とは高齢者の心のオアシスなのか…?
医療費の適正利用への道は遠い…と思ったおのにちです。
ううう、通わないで済むのが一番お得なんだと、誰か教えてあげてください!
医療費の適正利用やジェネリックのポスターならたくさん貼ってあるけど、もっと根本から勘違いしてる人も存在するってばよ厚生労働省!