おのにち

おのにちはいつかみたにっち

いのちの責任

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 注意:本日の記事は動物虐待に関する話になります。苦手な方は読まないでください…

 

 

実家の近くの山中に某所ではじめた、ウサギを飼育する小屋があった(動物ふれあい園、みたいなやつ)。

私も最初のうちは子どもを連れて見に行っていた。

小さなフワフワの子ウサギたちが数匹いて、100円程度で買える餌を子ども達が喜んで与えていた。

 

それから10数年。

新しかった小屋はオンボロになり、数羽の子ウサギたちも増殖し、代替わりし、時に野生動物の餌食となり生き残ったのは大きな大人のウサギばかり。

子どもは寄り付かなくなり、施設の管理者も変わり、どんどん廃れていった。

そのまま静かに衰退を迎え…られたら良かったのだが、小屋は去勢していないウサギをオスメス混合で放し飼い。

このまま放置しておけばいつまで経っても増え続ける。
山の中だし、夜間は人がいないので野生動物が定期的に間引いていくのだがそれはそれで地獄!

 

そんな訳で家の近所で発生したウサギ地獄を見かね、一人のお節介ババアが立ち上がる。

 

猫を飼ったことをきっかけに動物愛護に目覚めてしまったうちの母、〇子である…

 

自腹で買った業務用うさぎの餌を1輪車に積んで、暑いからほどほどにしなさいと言う娘の苦言も聞き流し、朝晩峠を登りウサギ小屋に通う母〇子。

そのうちボランティアとしてウサギ小屋の管理権を得て小屋を改造、オスメスを分けて飼育できるようにし、小屋にも終焉の時が訪れるようにみえた…のだがウサギの野生の本能もスゴイ。

 

地面の下に穴を掘り、勝手にオスメス混合ハウスに逆戻り。

このままでは増殖が止まらないと、管理者に相談した〇子。

しかしそこにもまた新たな地獄が…

 

クソ暑い中(8月でした)、ウサギの穴を埋める重労働に駆り出された職員たち。

勿論、穴の中にウサギがいないかどうかは確認したそうなんですが、そもそも飼育されているウサギの数を把握していなくて、そしてウサギの穴には内部に脇道があるらしく…

 

翌朝、〇子が確認すると、6羽ほどのウサギが失踪しており(大勢の人が出入りした隙に逃げ出したのかも知れないけど)異臭がしたと言います…

 

その後、異臭のせいか暑さのせいか、原因は不明ですがウサギたちがバタバタと亡くなり、20数羽から6羽に減少。

異臭のする小屋(しかもオンボロ)では余りにもかわいそう、という事で結局母が全羽引き取り、我が家の庭に巨大なウサギ小屋を作りました。ちなみに男女別棟。

オスは去勢手術もあるけれど、既に大人なので体の負担が大きいらしいっす(金額的にも複数羽だとそれなりに)。

さて、そんな訳で思わぬ蠱毒のツボから救い出された6羽のウサギたち。
誕生日も分からないからあと何年生きてくれるか予測不明なのですが、落ち着いた余生を送れると良いな、と思っています。

 

しかし子どもの頃ウサギの飼育係とか学校でやりましたけど、今思えばあれは増えすぎないように適切に管理されてたんですね(子ウサギを見たことがない)。

何の動物でも、多頭飼育をして繁殖をさせるなら専属の飼育係が必要なのかなと思いました。

それから続々増やし続けちゃうと、飼い主の寿命を超えるのでそこら辺も気をつけないと。

 

猫屋敷で飼い主が亡くなったあと誰も気が付かなくて…なんて悲しいニュースもあります。

動物の多頭飼育、ブリーダーなど営利目的で飼養している人には、第一種動物取扱業者として動物愛護管理法の規制があるらしいのだけれど、非営利目的だと悪臭や騒音など、実害が出てからの対処しかないらしいんですね。

 

一部地域では多頭飼育を届出制にしているので、是非全国区にしてもらって、管理の行き届かない多頭飼育という虐待を未然に防げたら良いな、と思います。

 

動物は可愛いけど、飼う時にはきちんと命の責任の重さを理解しなくちゃいけませんよね…それではまた。