おのにち

おのにちはいつかみたにっち

読書

ほぼ東北、県立・市立図書館まとめ

たまたま関東〜東北エリアの県立・市立図書館に行く機会が続いたので自分の記憶メモとしてまとめておきます。 大きな図書館はいいぞ…! 那須塩原市図書館 みるる 黒磯駅前、まだ新しい図書館。 空間にゆとりがあり、天井が高い。 写真は図書館HPより。 とっ…

爽快サスペンス-『アリアドネの声』

井上真偽さんのサスペンス、『アリアドネの声』読み終えました(正確にはオーディブルで視聴したので聴き終えた)。 めーたーくーそー面白かった! 作者のデビュー作、『その可能性はすでに考えた』を読んでいたので、またケレン味の強いミステリなのかな?…

最近、聴いてるもの

今週のお題が『最近読んでるもの』だったのだが、最近はやたら聴いてることが多いので勝手に変換してしまった。 Amazonオーディブル、めちゃくちゃ良いっす。新時代です! 紙とか文字で読む静謐さとか、創造性には確かに欠けるんだけど洗濯とか料理、運転し…

『オメガ城の惨劇』を聴いたら森博嗣熱が再燃した

最近、森博嗣さんの『オメガ城の惨劇』をオーディブルで聴きまして。 若かりし頃にS &Mシリーズにハマり、その後はVシリーズ、Gシリーズと延々続く森ワールドに夢中の青春を過ごしてまいりました。 しかし流石に購読が途絶えがちになってきたのは、Xシリー…

今、アンソニー・ホロヴィッツが面白い

最近、イギリスの作家アンソニー・ホロヴィッツのミステリにハマってしまってスーザン・ライランドシリーズを全部(と言ってもまだ二作品)、ホーソーン&ホロヴィッツ シリーズは二作目の『その裁きは死』まで読み終えた。 どちらも古典の匂いがする純ミステ…

横浜駅が増えていく-『横浜駅SF』

増殖する横浜駅が日本を埋め尽くしていく…というSFを読みました。 作者は柞刈 湯葉(いすかり ゆば)さん、生物学研究者で福島県出身らしい。 作品名はシンプルに『横浜駅SF』。 無限に広がり続ける巨大な構造物…という構成から、最初にマンガの『BLAME!』が…

夕木春央『方舟』めちゃくちゃ面白かった!

前回紹介したAmazonのAudible、まだまだハマってます。色々聴いてます。 そんな中でこれはオチがすごいぞ、余韻がヤバいぞ!と思ったのが週刊文春ミステリー第一位、夕木春央さんの『方舟』。 地下建築の中に閉じ込められた十人、という古典的な密室モノなん…

Audible、試してみたら良かったっす

日曜日です!明日はもう仕事!GWも終わりですが皆さんなにしてました? 私?私はねー… ひたすら子どもの送迎でしたっ!!! 部活だの大会だの、本人たちが頑張ってるから仕方ないんですけど。日中は空き時間があるものの、時間が限定されてるから遠出する訳…

新時代の饅頭怖い?『おいしいごはんが食べられますように』

第167回芥川賞受賞作品、『おいしいごはんが食べられますように』読了。 最初は、同じ会社で働く三人の男女の、薄っすらとした嫌悪や侮蔑を描くお話だと思ったのに… ラスト、めちゃくちゃゾワゾワしました。 分からない!怖い! 主人公は、そこそこ大きな会…

『むらさきのスカートの女』は今どこに

『むらさきのスカートの女』という本のあらすじを何処かで見かけて、面白そうだったので読んでみた。 作者は今村夏子さん。芥川賞受賞作品である。 ページ数はハードカバーで160ページほど。 30〜40分でサクッと読めるボリューム。言葉づかいも平易でとても…

『わからない』が大切

今朝がた、お友達のエルベさんと( id:elve )と散歩しながら遠距離スペースでお話していたら、無料期間中に一気読みした『チェンソーマン』が分からなかった、という話になりまして。 私も同時期に読んだのですが、ストーリーは少年マンガらしく分かりやすい…

一番最初のSFは何?

今週のお題が「SFといえば」だったので、今日はSFについて書きます。SF、子どもの頃から大好きです! ミステリも好きだけれど、「三体」「天冥の標」という大長編SF沼にハマりまして、物語の壮大さや想像する楽しさを味わえるのはやっぱりSFだろう、と。 い…

「愚かな薔薇」と夏の匂い

恩田陸さんの長編、「愚かな薔薇」を読んでいる。15年もかけて書かれた、集大成のような作品である。 冒頭から地方で行われる少年少女たちのイニシエーションじみたキャンプ、夏に咲く薔薇の匂い、隧道の先に眠る謎の遺跡と恩田色が満載でワクワクしてくる。…

繁殖に代わるナニカ

最近はずっと、天冥の標を読んでいる。現在は第9部くらい。終盤になると勢いが増してきて、とにかく面白い。永遠にこの物語の世界に浸っていたくなる。 しかしながら物語の中のテーマを現実と比較してみたくなる、それもまた人の心というもので。 天冥の標の…

長い長い物語の続きを

『三体』を読み終えた後、また壮大なSFが読みたくなって今度は「天冥の標」を読み始めた。 三体は今でも脳内で反芻してしまうような、記憶に残る物語だったが、「天冥の標」もなかなか素晴らしい。 コロナを彷彿とさせるような感染症の患者たちと人類、それ…

騎士団長は二度死ぬ-幻想世界の村上春樹

さて、今回はみんなで読んで/書こう・名作シリーズ…という訳ではてなの紫妖精(最近はサキュバス化というお噂もかねがね)elveさんのお題に乗っかって村上春樹『騎士団長殺し』感想です。 snack.elve.club お題「『騎士団長殺し』でなんか書く」 初版部数が…

私たちの「今」を考えるーユヴァル・ノア・ハラリ『21 Lessons』

『サピエンス全史』が大ヒットしたイスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリの『21 Lessons』を読んだ。 サピエンス全史は人類の過去、ホモ・デウスは未来を描いていた。今回読んだ『21 Lessons』は今ここー私たちの現在についての物語である。 ハラリ…

一番最初の「マークスの山」を読む

さて、今日は1993年に刊行された小説「マークスの山」・早川書房版の感想である。 なぜ今、こんな古い本を?という感じだが、2010年にWOWOWで連続ドラマ化され、大ヒットしたらしい。 その人気ドラマ版と映画版を両方見たお友達のマリさん id:mari1216 から…

面白いしか出てこない~三体Ⅱ 暗黒森林

三体Ⅱが、めったくそ面白かったぁ! 今年の賞を総なめにするのは確実だし、素晴らしいレビューもたくさん書かれているので詳細は語らないがとてつもなく面白い。ストーリーが混み合いすぎててうまく語れない、というのも多々あるが。 面白い、おもしろいんだ…

いつか花咲くその日まで-宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』

今日は宮内悠介さんの『あとは野となれ大和撫子』を読みました。時を忘れてイッキ読み!非常に勢いがあって面白かった! 舞台は中央アジアの架空の小国、アラルスタン。 この国では初代大統領が側室を囲っていた後宮を、女性の高等教育の場に変え、未来の官…

わからないことをわかろうとする努力

昨日読んだ、山岸慎平さんのインタビューがとても良かった。 themmagazine.net シスレコードから月イチで届くオーダー用のFAXが面白いんだけど、視聴もできないから名前や写真がなんとなくかっこ良いものをチェックして購入したり。するとね、たいていハズレ…

今だから、モンハンやったり本を読んだり。

暖かくなったら収束するかと思ってたのに。そうやすやすとはいかず、日々の話題は相変わらずコロナ一色です。 それでも会津の公立学校は4月から新学期、部活も始まります。お弁当生活が終わるだけでもかなり有難い…! 福島県は広いので、いまだ会津地方では…

傑作中国SF『三体』感想・めっちゃワクワクする物語!

今頃読み終えました、アジア圏初のヒューゴ賞受賞作品『三体』。 この作品、高評価レビューがめちゃくちゃ多く、三体以前・三体以後なんて言葉も見かけ、正直そんなか?そんなにか?『三体』はSF界の『銃・病原菌・鉄』なのか?と疑ってかかってたんですが…

突っ込みどころが多すぎる-『Iの悲劇』米澤穂信

米澤穂信さんのミステリ『Iの悲劇』を読みました。 少年少女のほろ苦いミステリでは不動の地位を築く米澤穂信が挑む、過疎地域再生プロジェクトミステリという地味な大人向けジャンル…なのですが、うーむ。 オチありきで書きだしてしまったのかな?確かに思…

相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』・まんまと騙されました

遠田志歩さんの美しい表紙に惹かれて、ミステリー『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を読みました。 遠田さんの表紙といえばAnotherや屍人館の殺人が浮かんできます。どちらも独特の世界観を持つミステリーですが、このメディウムもめっちゃ良かった…! 霊媒の能力…

『僕は会社員という生き方に絶望はしていない。』を読んだ

人気はてなブロガー・フミコフミオ氏の著作「僕は会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴が開きそうになる」(タイトル長げぇよ)を入手したので今日はその感想を書いてゆく。 まずは数ページめくって思ったこと。…

森の奥には怖いものがいる

三浦しをんさんの『白いへび眠る島』を読んだ。 古い因習が残る島で行われる儀式、島の人間が当たり前に受け入れる『この世ならざる者』という感覚。盛り上がりには欠けるが綺麗にまとまった佳作であった。 白いへび眠る島 作者: 三浦しをん 出版社/メーカー…

小説で描く疑似科学-『彼女がエスパーだったころ』宮内悠介

宮内悠介さんの短編集、『彼女がエスパーだったころ』を読んだ。 ライターの「私」が様々な事件に取材を通じて関わっていく、ノンフィクション風のSF短編集。 筆致は冷静でリアルなのに、扱われる題材は疑似科学ばかり。火を扱う猿にスプーン曲げの出来る美…

このオチはアリなのか?怪作『予言の島』澤村伊智

『ぼぎわんが、来る』で日本ホラー小説大賞を受賞された澤村伊智さんの新作『予言の島』を読みました。 基本的には面白かったんですがこのオチはありなのかーー⁉と感想を書かずにはいられなくなる怪作でした…。 物語の舞台は瀬戸内海にある小さな島、霧久井…

『天気の子』は『ハイドライド3』より『雲の王』に似てる!と思った件

おっさん社会人ブロガーコバさんのこんな記事を読みまして。 www.cobalog.com いやいやいや、ハイドライド3って何やねん?マニアックすぎるやろ! しかし、実は私も『天気の子』のCM動画を見て以来これってアレやろ、あの作品に似てるやろ…とひそかに思って…